銭湯の散歩道

神奈川、東京を中心とした銭湯めぐりについて、あれこれ書いていきます。

ひばり湯(鎌倉・大船)

2017-10-12 06:18:34 | 銭湯

JR大船駅を下車して東口を降りると、ちょとした商店街の先に、ひばり湯がある。事前のイメージとは異なり、新しい建物だった。
岩盤浴があったり独自のプリペイドカードを用意するなど、かなり意欲的な銭湯でもある。土日は朝風呂があるのも嬉しい。


▲大船駅下車


▲東口を降りて右側のほうに向かう


▲湘南モノレールがみえる(本当はここを左折すればすぐだったのに遠回りをしてしまった)


▲モノレール沿いにぐるっと周り


▲左折した先に


▲ひばり湯を発見


▲開店前に到着


▲中の写真


▲裏側にまわると、結構大きいことが分かる


開店前に訪れたが、並んでいたのは年輩者と中年男性の2人だった。
時間通りにシャッターが開くと、店主とおぼしき60代ぐらいの男性が顔をのぞかせる。
玄関口に入ると、下足箱のスペースは思ったよりも狭く、前の2人が立つと、それ以上割り込むことができなかった。
サンダルを入れて奥に入ると、そこもかなり狭いにスペースになっていて、左側にフロント、右側にチケットの自販機がある。
フロントに座るのは、シャッターを開けた男性でなく、同じく60代ぐらいの女性。とても丁寧な対応だった。
購入したチケットと下足箱の鍵を渡すと、貸しタオルを受け取り、男湯ののれんをくぐる。


脱衣場も同様に小さく、壁際にロッカーが並び、真ん中には休憩用のテーブルがあるのみ。あとは、入り口横に体重計と洗面台。
開店直後に入店した場合はいつもそうなのだが、必ず一番風呂をめざす。
そのため急いで着替えるのだが、こうした一連の動作が他の入浴客に警戒感を与えたのか、年輩者の一人が急に動作を早めて先に入ってしまった。
しかし体を洗う作業で挽回すればまだチャンスはあるはず!と思っていたのだが、相手はなんと体を洗うことなく浴槽に入ってしまった。
ズルい!
というか、マナー違反である。
入って最初に椅子と桶をお気に入りのカラン前に置いて確保すると、そのまま入ってしまうのだから、ずいぶん勝手気ままな振る舞いだと思った。


仕方ないので、気を取り直してシャワーを浴びるのだが、ここのカランは他の銭湯ではあまり見かけないタイプのシャワーだった。
カランの下についたハンドルを上にあげて、ヘッドのボタンを押すとシャワーがでる仕組みだ。自分のような一見さんだと、ちょっと仕組みを理解するまでが面倒だった。


改めて浴室の配置を見ると、右手前側に、冷水しかでない立ちシャワーと、一般の銭湯には珍しい岩盤浴。
それと奥に掛けては、カランが並ぶ。
左側は、壁際に浴槽。その浴槽に沿ってカランも続く。
浴槽は、手前から水風呂、電気湯、寝湯がふたつ、あとは白湯を挟んで奥に炭酸泉(と表示されたスペース)があるのだが、その炭酸泉がどうもおかしい。
炭酸泉は炭酸泉として仕切られてるわけではなく、白湯の端っこにあるだけ。しかも炭酸泉ぽい泡ではなく、どうみてもバイブラの泡だ。
仮に炭酸が出てたとしても、これではせっかくの炭酸がバイブラに弾き飛ばされてしまうのではないか?
実際にその隅っこにあるスペースに入ってみたのだが、炭酸泉の恩恵はまったく感じられなかった。
今までの経験上、これは絶対に炭酸泉ではないと断言できる。炭酸泉が成立する条件は、独立した浴槽があり、温度が比較的低く(38℃ぐらい)、お湯が攪拌されてない状況である。
ここは真反対のことを全部してるわけで、炭酸泉ではないだろう。


それと奥には別料金のサウナ。あとは別室に露天風呂のようなところがある。作りは露天風呂と呼ぶべきかどうか微妙な感じだが、入ると変な物が浮いている。なんだろうとよく見ると、薄く輪切りにされた木だった。
これは初めての体験。どんな効果が期待されたものなのか分からないが、木の香りが周囲に漂い、たしかにこれはいいかもと思った。


全体的にみると狭い銭湯で客のマナーも正直あまり良くなかったが、ほかの銭湯では見られない岩盤浴や木の浮く浴槽があるなど、なかなか面白い銭湯だった。


【評価チェック箇所】
▼アクセス
最寄り駅 大船駅
経路 商店街近く
周辺の環境 
●空間演出
建物外観 古い建物
壁画・眺望 立体感のある富士山のタイル絵
統一感 あり
置物 特になし
照明 ふつう
★設備
休憩所 未確認
脱衣所 やや狭い
シャワーの出 カランの場所によって出が違った。調整の仕方が悪かったのか?
浴槽の種類 水風呂、ジェットバス、電気風呂、寝湯、炭酸泉(?)、露天風呂(?)
サウナ あり
温度 42℃
棚 なし
男女入れ替え なし
■サービス
接客 丁寧
清潔さ きれい
貸しタオル あり
備え付け なし
◆人
受付 60代ぐらいの女性
客層 中高年


【案内】

住所

〒247-0056 鎌倉市大船1-13-7

電話

0467-46-5324

営業時間

13:00〜24:00 土・日曜日10:30〜24:00
(神奈川公衆浴場組合のホームページには土日が9:30とあるが、実際は10:30からだった)

定休日

毎週水曜日

※神奈川公衆浴場業生活衛生同業組合ホームページ転載


富士見湯(東京・三軒茶屋)

2017-10-08 06:46:08 | 銭湯
三軒茶屋を降りて太子堂中央街の方へ向かい、その中央街の奥まで歩くと富士見湯がある。
ビル型の銭湯で、やや古びた不思議な雰囲気をもった銭湯だった。


▲三軒茶屋駅


▲こっち方面へと歩く


▲西友があり


▲広場を横切り


▲さらに歩くと


▲太子堂中央街がみえてくる


▲中央街の中を歩く。生活に密着した八百屋や惣菜屋などが軒を連ねる




▲この写真の左奥に富士見湯がある


▲富士見湯に到着


三軒茶屋駅からだと、だいたい歩いて10分も掛からない。近いといえば近い距離だろうし、歩くといえば少し歩く距離ともいえる。
小さな下足箱のスペースを抜けて中に入ると、不思議な雰囲気のロビーとフロント。
お香のような匂いがするのと、あと暗い。照明をかなり落としているので、独特の雰囲気を醸し出している。
それと雑然としたところがある。このゴチャゴチャ感は、いかにも三軒茶屋らしいイメージと合致する。
自分が入ったときはフロントの受付に誰もおらず、ちょっとしてから50代後半ぐらいの男性がノンビリと現れた。


受付を済ませて左側ののれんをくぐると、かなり古い感じの脱衣場だ。特に天井が意匠の凝ったデザインをしている。
ロッカーは、左側の壁に並んでいて、その曲がり角に小さなテレビが置かれてある。浴室入り口横には、年季の入った体重計があった。


浴室の中に入ると、左手前にサウナ。真ん中に島カラン。あと右手前には水風呂。それと、水風呂の奥に立ちシャワーが四つも設置されてある。
立ちシャワーってこんなに必要だったっけ?と思ったが、意外とそこそこ使われていた。


それと浴槽はL字になっていて、左の壁側が白湯で、折り返し部分が薬湯。
白湯の部分は、手前がジェットバスが2基、それから白湯だけの部分、奥が赤外線とバイブラの組み合わせ。水まくらもあったが、機能していなかった。


温度は、白湯、薬湯ともに43℃前後ぐらい。薬湯のところには発泡スチロールを壁に張り付けた注意書きがあって、「最後のお客さんにも薬湯の効果があるように水であまり薄めないでください」とあったのだが(お店としてはあまり薬湯の粉を追加投入したくないのだろう)、高齢者の入浴客はそんなことはお構いなしにガンガン水で埋めていた。
正直、薬湯の濃淡は別にお湯の温度はそんなに熱くないのだから埋める必要性はないと思うのだが…。


客層は、かなり高齢者が多く、同じ三軒茶屋でも駒の湯と比べれば、あきらかに平均年齢は高い。それだけ、ここは地元客中心の銭湯といえるのかもしれない。


【評価チェック箇所】
▼アクセス
最寄り駅 三軒茶屋駅
経路 太子堂中央街へ向かう
周辺の環境 商店街や住宅
●空間演出
建物外観 ビル
壁画・眺望 おそらく白樺と思わしき林の中の写真
統一感 あり
置物 特になし
照明 ふつう
★設備
休憩所 フロント前
脱衣所 シンプル
シャワーの出 少し良くない
浴槽の種類 ジェットバス、赤外線+バイブラ、薬湯
サウナ あり
温度 43℃
棚 なし
男女入れ替え なし
■サービス
接客 ふつう
清潔さ 
貸しタオル 
備え付け あり
◆人
受付 50代ぐらいの男性
客層 中高年。特に超高齢者が多い


【案内】

住所
〒154-0004
世田谷区太子堂2-33-10

電話番号
03-3421-0771

アクセス
東急田園都市線「三軒茶屋」駅下車、徒歩7分

定休日
木曜営業

時間
14:00~24:00


※世田谷銭湯ガイドホームページ転載

日栄浴場(相模原・小田急相模原)

2017-10-02 07:25:25 | 銭湯


小田急相模原駅を降りると、イトーヨーカ堂方面に歩いて裏側にある小道に入れば、およそ駅から5分ぐらいのところに日栄浴場がある。
風情ある昔ながらの銭湯という感じで、古い銭湯好きには、もってこいの銭湯だろう。



▲小田急相模原駅


▲駅を降りて左手側を歩く


▲イトーヨーカ堂方面に向かい


▲イトーヨーカ堂の裏側


▲細い道を入る


▲日栄浴場に到着


見るからに古い銭湯という感じで、ちょうどこの日は工事用の足場が掛かっていた。
下足箱にサンダルを入れ、中に入ると、目の前にフロントがある。
左手にロビーがあって、そのロビーが昭和のドラマに出てきそうな家の居間という感じだ。


フロントに座るのは、80代半ばぐらいの女性。
「こんにちわ」と声を掛けて「貸しタオルありますか?」と聞くと、
「はいあるわよ」と言われてお金を払うが、しばらく止まって
「下駄箱のカギを渡さないと入れないでしょ」と注意される。あたかもこの銭湯の仕組みを初めから知ってて当たり前のような言われ方だった。
ぜんぶの銭湯がそういう決まりじゃないので、いきなりそう言われても…。
そしてロッカーの鍵を渡されるのだが、
「これ、44番だから、奥の端っこね」
「はい」
そのあとに何か説明を受けたが、なんの話かまったく理解できなかった。
それから、
「これ、ロッカーのカギ。奥だから」
「はい」
「これ、奥の一番上だからね」
「はい」
「これ、奥。一番上だからね」
「はい」
と何度も念を押された。


右側の男湯に入ると、説明通りに一番奥にあったのだが、ちょうど頭の位置にテレビがあって音がウルサいのと、頭がぶつかりそうになる微妙な位置。しかも一つ間をあけて隣の人がいるものだから、狭いスペースをやりくりして着替えるしかなかった。
あと、トイレに行かなきゃと思うのだが、なかなかトイレが見つからなかった。
やっと見つけると、トイレはちょうどロッカーの裏側にあって、扉が柱ギリギリに開くので、物凄く狭い。
ほかは、真ん中に島のロッカーがあるぐらいで、脱衣場はシンプルな作りだ。


浴室に入ると、浴室もふつうの広さなのだが、島カランが二つあるので、やや狭い印象である。カランは他にも左壁にある。それと、カランのシャワーヘッドが所々抜けており、実際に使えるのは、2/3程度だろうか。
手前右側にサウナ。そのサウナが脱衣場のスペースに伸びている。
そのサウナの前に立ちシャワー。
あとは、浴槽がL字型になっていて、右側の方が手前に突き出している。


浴槽は、右側から水風呂(20℃ぐらい。個人的には理想の温度)、寝湯が2つ。それで壁際のところが、ラジウム鉱石と酵素風呂が混じったもの。
ラジウム鉱泉は、解説に石和田章三先生の名前があるが、ネットで調べてみると実在した人物かどうかすら怪しいほど情報がでてこない(しかし、なぜラジウム鉱石は、必ずこの人の名前なのだろうか)。
酵素風呂は、古い皮膚を分解して新陳代謝を促すというものだが、入っていて実感するものではなく、ほとんど気分的なものだった。
その酵素風呂&ラジウムの中に、座湯が2つある。
その隣が薬湯で、おそらくじっこう。
温度は、薬湯が40℃で、ほかは43℃。
水風呂も含め、健康的な温度設定だ。


壁画は、古い銭湯にしては珍しく海にヨットの絵と個性的なものだった。それと下地はタイル。
あと天井は昔ながらの銭湯なので、当然ながら高い。ただ、工事しているためか、窓がほとんど開かれておらず、湯気がだいぶこもっていた。


入浴客は、ほぼ中高年だけれども、小さな子を連れた年輩の男性もいた。小さな子は見た目4歳前後ぐらいで、40℃の薬湯でも「あつい!」と言って、入るのを躊躇していた。
そんな姿をみていると、小さな子どものいる家族連れが銭湯ではなくスーパー銭湯を選ぶのも仕方ないかなという気もする。
それと、入店したのは3時半ぐらいで、その時点でもけっこうお客さんが来ていたのだが、それから30分後になると短い間だったが、自分一人だけの時間帯があった。
ここは開店直後より、少し時間をズラしたほうがゆっくり入れるかもしれない。


帰りにフロントの女性に貸しタオルを返すと、入店時とは打って変わって穏やかな口調で、「ありがとうね」「忘れ物は大丈夫?」などと気遣ってもらった。来たときと帰りの印象がこれほど違う店主も珍しいなと思った。


【評価チェック箇所】
▼アクセス
最寄り駅 小田急相模原
経路 イトーヨーカ堂裏。八百屋さん近く
周辺の環境 八百屋、クリーニング店
●空間演出
建物外観 古く建物で、破風造りだろうか?
壁画・眺望 海とヨット
統一感 あり
置物 ロビーに立派な置物があったが、なんであったか忘れた
照明 ふつう
★設備
休憩所 昭和の居間みたいな雰囲気
脱衣所 狭いがシンプルできれい
シャワーの出 勢いがある
浴槽の種類 水風呂、寝湯、ラジウム鉱石、酵素風呂、ミクロバイブラ、座湯、薬湯
サウナ あり
温度 40℃、43℃
棚 なし
男女入れ替え なし
■サービス
接客 お節介な感じ
清潔さ きれい
貸しタオル あり
備え付け なし
◆人
受付 80代女性
客層 中高年や小さな子


【案内】

住所

〒228-0812 相模原市相南4-1-25

電話

042-742-2876

営業時間

15:00〜23:00(日曜日は10:00〜営業)

定休日

毎週月曜日

※神奈川公衆浴場業生活衛生同業組合ホームページ転載