社会科学上の不満

政治・経済上の不満のハケ口(左翼出入り禁止)
外交と防衛、歴史と現状についての不満のハケ口。(観念論の方は出入り禁止)

偉人伝教育

2007-05-12 19:36:15 | 社会常識と教育
 現在の日本人が足を向けて寝てはいけない方に、「白州次郎」がいます。
 彼は殆ど1人で、GHQと闘った人です。孤立無援で吉田茂のGHQ対策を仕切ります。憲法制定(明治憲法から現憲法)の矢面に立つ結果となります。最後の詰めの48時間、松本草案で有名な松本氏は敵前逃亡します。そして多くの役人も。彼が憲法1条のシンボルを「象徴」としたことは意外と知られていません。有名な話はマッカーサーを怒鳴りつけあやまらせたことでしょう。また、当時ワイロが当たり前の時代、商工省を事実上つぶし、バブル期世界に名をとどろかせた通産省を作った功労者ですが、初代事務次官にならず直に身を引いた人物です。
商工族の岸伸介が復帰した時にはもう元に戻せないほど徹底的に通産省に商工省をつくりかえていました。マッカーサーも商工省の建て直しに白州次郎が就くと聞いたとき「彼しかいない」と発言したそうです。ワイロなどに屈することなく正義を貫ける人物であると、煙たい相手ですが一目置いていたようです。
 また、サンフランシスコ講和条約の記録映像を見ますと、吉田茂が『日本語』で講演しています。これも白州次郎が行ったことです。当初外務省はGHQとともに
英語で公演する予定でした。これを白州次郎が一喝し、日本語に直しました。
 これだけの実績のある彼が、大臣にも代議士にもならず、また叙勲も辞退しました。引き際の見事さは素晴らしいものです。サンフランシスコ講和条約締結後の飛行機の中で吉田茂に引退を勧めます。しかし、吉田学校の代議士を筆頭に大反対がおこり、吉田も引退しません。白州次郎は鶴川の自宅に引きこもります。
 このような人物を多くの日本人が知りません。本人がそれで良いとしていたためです。しかし、多くの子供たちにこのような偉人がいたことを知らせるべきです。
日本人は日教組をはじめとした左翼教育のおかげで、明治以降「悪いことしかしてこなかった。」と刷り込まれてしまっています。やはり是々非々は後からでも良いのですが、偉人伝を国語の教科書の題材にすべきと考えます。

コメント
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