社会科学上の不満

政治・経済上の不満のハケ口(左翼出入り禁止)
外交と防衛、歴史と現状についての不満のハケ口。(観念論の方は出入り禁止)

評論家の責任

2010-12-14 00:08:55 | マスコミ批判

 最近ニュースの討論番組を見ていて気付いたことがある。政治家のスキャンダル特に金銭的なスキャンダルに対してはより近視眼的に議論を展開し、外交や安全保障は中長期的に議論を展開される評論家の方バカリである。しかし安全保障の問題は中長期的問題より、「今、現在どのように対処するか」の方が大切な事が多い。中長期的問題と緊急を要する問題との仕分けが出来ていないようだ。

 現在がなければ中長期的な展望等なんの意味も持たないのである。これは子供のイジメ問題と似ている。今現在、イジメられている子供を救わずに中長期的展望を「教育的配慮」など玉虫色の説明でごまかしていることにソックリである。

 なぜ日本はこのような国家になってしまったのか?「平和憲法が戦争を禁止している」からと考えておられる方が多い。しかし、この日本国憲法を作成したGHQの職員にNHKが10年ほど前にインタビューしたことがあった。すると彼女は「自衛権は自然権でしょ。明文化する必要はない」と応えていた。台湾出身の黄文雄氏によると「平和」と言うことばの魔術と言う。中国が2004年に「平和五原則創立後十周年」に際し温家宝首相が「平和の原則だけでなく発展への原則でもある」と演説した。その直前日本とモメているガス田問題、その後南沙諸島問題、潜水艦による日本の領海侵犯問題と次々に国際法を無視した行動を起こしている。中国や北朝鮮の「平和」とは、必ずその裏に何か隠したい目的がある。と、説かれていた。非常に説得力のある論評であった。同時に日本のマスコミがこの「平和・・」と言うに字面に踊らされ、考えられないほど日本の国益を滅している。と論評されていた。

 ボンボンジジイや活字(本)を読まない人たちが、選ぶ日本の政治家たちである。このような国際的陣取り合戦に対抗できるはずがないと諦めている方も多い。ヒットラーは「わが闘争」で言った「賢者と愚者とどちらが多いのか。その圧倒的に多い愚者が選ぶ民主主義に民族の未来を賭けて良いのか」と。ここにワイマール共和国憲法下で経済が破綻していたドイツ人が飛びついた。意外に知られていないが米国にもヒットラー支持者は多かった。フォルクスワーゲンの生産ラインはフォードからの援助であり、ユダヤ資本のセブンシスターズの一つメロン財団は親ナチスドイツであり、アルゼンチンは今でも親ヒットラーである。

チャップリンの代表作「独裁者」は興行的に、1941年12月アメリカが第二次世界大戦に参戦以前(1940年ロードショー)のアメリカ国内では失敗に終わっている。

安全保障の問題を報道番組で、今そこにある危機を声高に叫ぶ方より、中長期的な展望を発言する評論家(現在日本の置かれている立場で)を登用するそのセンスに危機を感じ取った。

コメント
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