引ったくり件数がワーストワンの指定席だった大阪府が千葉県にその座を明け渡した。喜ばしいことである。しかしワースト2位であるので良く考えれば五十歩百歩である。この状況の根幹は「大たこ」問題と同じ、遵法精神の欠如がある。日本は法治国家であるがその法律を守る意思の欠如が如実に現れている事例だと思われる。特に大阪はその傾向が強いようだ。淀川付近の違法建築だらけの地区があるのも大阪である。「悪いのなら何で役所が工事差し止めに来ない。来ないということは認めたと言うことや」と他の地域では考えられない屁理屈がまかり通る。法の解釈が裁判所ではなく町のおっチャンおばチャンが有する珍しい地域である。7年ほど前のイギリスの有名旅行誌に「ヤクザの街」と紹介されていたのもなんとなく共感を持つ大阪以外の県民は多いであろう。
この遵法精神の欠如が瀬戸内ベルトライン上に多いようだ。医療費のレセプト(請求書)の不正もこのライン上に多い。軽犯罪も。阪神淡路大震災で兵庫県の支払基金が機能できなくて大阪府の支払基金が不正レセプトのチックを代行したことがあった。通常月の数倍近い不正件数が発覚し、兵庫県の医師会と支払基金があわてて作業を再開したことがあった。広島県の学校現場での「国旗掲揚反対」事件で校長が自殺したケースなど、このベルトライン上は比較的問題が多い。そして指定広域暴力団の人数も。
遵法精神が育たない環境にあるのだろうか。観光で訪れるにはよいが住むとなると多くの方が二の足を踏む。知人の奥様が「大阪だけは嫌」と言って、単身赴任の知人が多い。
東京大阪間は新幹線で2時間なのでそれも可能だろうが、彼らの奥様は他の県にはついてきてくれたそうだ。20年ほど昔ビルゲイツと一緒に仕事をしていた友人も今年会社(外資系)が大阪に移転となった、その時、奥様の反対でその職場をやめた。シンガポールもアメリカにも付いてきてくれた奥さんだった。
大阪は誤解されているだけであろうか?仕事で大阪に行くとあまり違和感はないのだが。