Do you really dream of jumping sheep?
(ども 火星人です。レイシストお断り)
Martian Official Weblog



他の曲の話になりますが、その昔、ある日曜日の朝、目覚まし代わりに、タイマーでFMが入るようにしていたのです。
その朝は、ブラームスのピアノ協奏曲1番が入ったんですね。ギレリスさんの演奏でした。(この話はたぶん既出)
当時、レコードはあったんだけど、あまり好きな曲ではなかったのです。
やたらと重いですよね。で、そのまま布団の中に。
第3楽章のある部分で、不意に天から光がさして来たような響きを感じたんです。
(あ、わたくし特に宗教はやっておりません)
Brahms - Piano Concerto No. 1 mv.3 - Gilels
ちょうど、このギレリスさんの演奏です。時間で言うと1:34あたりのところ。
これもたぶん前に書いたと思うんですが、ブラームスの曲って、どよ~んと暗く入って、あとから明るくなるのが多いんです。
この曲だと、第1楽章は、
Brahms - Piano Concerto No. 1 mv.1- Gilels
このように重々しいです。
わりと若いころの作品ですし、強大なエネルギーが出口がみつからずに暴れているかのようです。

Brahms - Symphony No. 1 mv.1- Klemperer
交響曲第1番なんか、第1楽章はカオスですよね。
Brahms - Symphony No. 1 mv.4- Klemperer
そして第4楽章は、最初こそ重いですが、すぐに、あの第九のようなメロディーになりますね。

バイオリン協奏曲も、第1楽章は、最初こそ町長ですが展開部で短調になって重いんですよね。
そして、最後の第3楽章は終始明るい曲調です。
やはり根底にあるのは第九だと思うのですが、ブラームスが音楽で表したいことというのは、主にこれなんだろうと。
出口の無い暗い世界から、(出口を見つけて)光に満ちた明るい世界に。

そして、話はまた4番の第2楽章に戻ります。
Brahms Symphony No.4 mv.2 1/2 - C.Kleiber
ブラームス自身おいたので、この干からびた第2楽章にはエネルギーは感じないのですが、3分46秒からのところ、光は感じますね。
天国的な響きです。出口を見つけたどころか、出てしまった?
天国的な響きというと、第九の第3楽章がありますが、ブラームスのほうがくどくなくて好きです。
まあ、第九は、第4楽章がメインですけれども。

もうひとつ、この第2楽章ですが、フリギア旋法で書かれています。(正確にはフリギア旋法風であって、そのものではありませんが)
教会音楽の旋法の一つで、ミが主音なのですが、ピアノでいうと黒鍵を使わないので、ホ長調とはちょっと違うんですね。
なんか、長調でも短調でもないような、どちらでもあるような。ふわっとした感じ。
バッハのマタイ受難曲にもフリギア旋法(風)の曲があります。
ピアノ協奏曲1番や交響曲1番などは、暗いところから明るいところに行くのに「短調→長調」で表されていたわけですね。
ま、そりゃそうなんですが。短調や長調って、そういうものですからね。
それが、この4番の第2楽章では、短調でも長調でもないでもない古い教会の旋法を使って、それを表現したのではないかと思います。

2回で終わる予定だったんですが、もう1回続きます。。。。

ブログランキング・にほんブログ村へ



コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )