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コメディ 男たちのバッカ野郎

2005-08-06 10:39:42 | チョウ・ユンファ
なんとなく、記憶を辿りながらこれまで見てきた「チョウ・ユンファ大先生」の出演作について書いていこうと思って・・・ブログタイトルにもしちゃってるし。
それで一発目はこんな映画。
相当ゆるめなレビューになった。一発目だしいいか・・・

いつか「男たちの挽歌」の濃い映評を書こうと思ってるのですが、長くなるのが目に見えているので、書きためらっています。
で、こんなものから先に書くハメに

タイトルから判るように、「男たちの挽歌」のパロディを売りにしてる映画ですが、肝心のパロディシーンはそんなに多くありません。
ただ、重要なのは本作の主役を努めるのは、世界一尊敬している俳優、チョウ・ユンファ先生ご本人であることです。
なんていい人なんだろう。普通、スターはこんな映画に出ない。トニーだってレスリーだって出る映画を選んでいた節があるが、ユンファは全く選んでいない。
といっても、本作はユンファのワーカホリック気質が最高潮だったころの作品で、年間20本近い映画に出演していた時期です。
そうはいっても、馬鹿丸出しな芝居の数々は、純粋な笑いと何やってんのお前・・と泣きたくなるような笑いとが混じりあってかなりいい感じです。
監督は王晶(ウォン・チーン、またの名をバリー・ウォン)で、超傑作「ゴッド・ギャンブラー」などを撮った男です。
ユンファ主演がかろうじての売りで、全編ゆるゆるダラダラでユンファファンと挽歌ファン以外は観る価値ない映画ですが、石膏像に化けるため、全身白塗りする主人公たちは、王晶作品の定番ギャグで、楽しいです。
あと俳優では、若きマギー・チャン(かわいい)がポイント高いです。実はこの映画ユンファとマギーの今にしてみれば豪華競演恋愛ドラマなのです。
それから、「インファナル・アフェア」の「谷啓」似のエリック・ツァンも準主役で登場します。当然ですが若いです。そのくせ存在感があります。しかも面白いです。

でもやっば一番重要なのは「挽歌パロディシーン」でしょう

(1)ホーさん登場。
ユンファたちが働く自動車整備工場に、挽歌の音楽とともにホーさん(後ろ姿のみ)が登場。挽歌と同じようにムショから出て来たばかりで、再就職のため友人の紹介状をもって登場。紹介状はやたら長くて2~3mくらいあって、社長はホーさんを追い返します。ところが可哀想に思ったエリック・ツァンが小銭を渡してあげます。これが後の伏線に・・・
(2)ユンファ鉢植えに銃を隠す
ユンファのガールフレンドのけちママが経営するレストラン。エリック・ツァンがふと見ると、黒スーツの男(後ろ姿、演じてるのは多分ユンファ本人)が女とイチャイチャしながら、鉢植えに銃を隠しています。この時の音楽も挽歌の元ネタシーンと同じです。
(3)ホーさん再登場
牢屋にぶちこまれたユンファたち。早くここから出ないとマギーが悪党にとられてしまう。その時、ホーさん(やっぱり後ろ姿&挽歌の音楽)が登場。エリック・ツァンに小銭をもらった義理で、彼らの保釈金を払ってあげたのでした。
(4)ラスト
本編が終わると「20年後」というスーパーが出て、主人公たちのその後が描かれます。
そして、どケチの社長は・・・片足にギプスを付け車の窓ふきをしている。ふと見ると巨大なビルから白いスーツに身を包んだエリック・ツァンが部下を従えてスローモーションで登場。札束を取り出し、社長に一枚ずつ投げつける。言うまでもなく「挽歌」のワンシーンのパロディですが、残念ながらここでかかる音楽は挽歌のそれと違うものでした。

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2 コメント

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私のユンファは・・・ (aq99)
2005-08-12 19:39:29
この映画、見たはずなんだけど、全然思い出さない・・・。チョウ・ユンファでは、もうひとつの「男たちの挽歌」パロでもある「大丈夫日記」が一番好きです!この頃の香港映画は、ようけ見ましたわ!どっちかといえば、サリー・イップ派です。
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コメントどうもです (しん)
2005-08-13 09:26:23
>aq99さま

実は私は「大丈夫日記」は見ていません。意外にユンファ・ファン(というかなりマイナーorカルトな集団)の中では評価の高い作品ですよね。

アメリカ進攻後、自身のコメディ演技を封印した(された?)ユンファですが、彼の人の良さがいやというほど滲み出るコメディをもう一度見たいです。
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