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[真救世主伝説] 北斗の拳 ラオウ伝 殉愛の章

2006-03-20 18:40:44 | 映評 2006~2008
いまからとても恥ずかしい事を書く。
今のところ今年の邦画のベストだよ
ああ、書いちゃった。

大スクリーンで上映するという前提を忘れているかのようなぶっとい線、手書きの陰影、モブシーンの安すぎる表現・・・などなど技術的にはゴミくずに限りなく近い。
シナリオは原作読んでいること前提であるが、そもそもの企画意図がそうであろうし、実際見に来る客も原作呼んだ人たちばかりだろうからそれもいい。
そうはいっても、聖帝十字稜の建設シーンが無いのは致命的失敗ではなかろうか?聖帝十字稜自体ほとんど印象的には写されないし、聖帝サウザーへの憎しみとか恐怖とかが薄くなる。
阿部寛、宇梶剛士の二人の声もかなりしょぼい。宇梶の声には凄みがないし、阿部の場合概ね及第点ではあるが、肝心の「あたた」が弱すぎる。
それに比べると、サウザーとシュウは、アニメや洋画吹き替えでよく聞く大塚明夫氏と大塚芳忠が声を担当しており、いかにも声優っぽい芝居で新しさはないが、安心して聞いていられる。よそ者にプロの仕事っぷりを見せ付けてやった感じだ。次回からケンシロウは神谷明に戻そうよ
そのサウザーとシュウが実質的な主役。熱く燃える場面はこの二人がさらっていく。
ラオウ伝などといってもどうでもいいエピソードを追加しただけで、それほど強くひきつけるものはない。とは言え、追加エピソードはあまりうるさくしつこくなく、あくまで添え物的に働いているところが良いと思う。興行のため実質脇役でもネームバリューのあるスターを前面に持ってくるようなものだ。

「命を懸けなければあなたを試すことはできなかった」
「汚物は消毒だああ」
「拳の勝負ではお前が勝った。だがお前は帝王の宿命に敗れたのだ」
「退かぬ! 媚びぬ! 省みぬ! 帝王に逃走はないのだ!!」
最初の三言で3カット使ってる

などなど、つぼ台詞がことごとく押さえられているし、弱いものをなぶり殺すデカバカゴリラ系ぶ男を、ケンシロウが凄惨にぶち殺すとことか、原哲夫テイストはだいたい受け継がれているのではないだろうか。

瀕死のケンシロウが復活した時にかかる「愛をとりもどせ!!」が燃える
You は Shock!!

原作好きとしてはバットの母ちゃんを出すならちゃんと爆死させて、そのとき初めてバットが「お母さああん」と叫ぶ泣きシーンを再現してほしかった

・・・で、このあと、このシリーズどういう展開になるんでしょ。
南斗の将たちが出てきて、山のフドウで泣いて、雲のジュウザで燃えて、ラオウが死んで・・・終わりかな
いきなり「修羅の国」とか出しちゃったから、ファルコとかカイオウとかまでやる気だろうか?
ビデオオンリーのやつはどうか知らんが、観に行くさ。絶対。

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3 コメント

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泣ける (kossy)
2006-03-22 12:23:46
俺が観た試写会では男:女=7:3という異例の雰囲気だったらしいです。

しかもシュウの場面になると男どもの鼻をすする音がアチコチから聴こえてくるという、女性からすれば気色悪い光景だったにちがいありません。

「命を懸けなければあなたを試すことはできなかった」

って、文字を入力するだけで泣けてきます・・・
返信する
こんばんは! (猫姫少佐現品限り)
2007-01-23 00:44:05
いぁいぁ、ごめんなさい。
あたしにとっては、元々嫌いなバ梶が、致命傷でした。
まともに見ることも出来ませんでした、、、
またよろしくお願いしますね!
返信する
コメントどうもです (しん)
2007-01-25 01:28:01
>猫姫さま
宇梶さんはそうとう酷かったですよね。たしかに
コウちゃんも阿部ちゃんも劣らずダメっぽくて、ダブル大塚さんが「声優をなめんな」と言ってるようでした。
返信する

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