文明のターンテーブルThe Turntable of Civilization

日本の時間、世界の時間。
The time of Japan, the time of the world

社会部の中川昇三部長が答えられないなら、本多勝一氏でもいいから朝日を代表して答えてくださいよ、と言いたいね。

2018年04月26日 10時08分51秒 | 日記

以下は前章の続きである。

論争の土俵を提供せよ

本誌 最後に、お二人ともこれだけは朝日に答えて欲しいというのがあったらおっしゃってください。

渡部 例の公開質問14ヵ条を1ヵ条に絞ってもいいですよ。

一番答え易くて、しかも答えて欲しいのは「週刊朝日」に載せたあのインチキ表ですね。

あれを作ったのは誰か。

それだけでいいですよ。

あの表は印刷して載せましたし、素人では作れないというところがミソですね。

しかもケアレス・ミスなんていうもんじゃ、けっしてない。

香山 私は、とにかく質問に答えろ、ですね(笑)。

答えられないのなら、せめてその理由だけでも答えるべきですね。

渡部 社会部の中川昇三部長が答えられないなら、本多勝一氏でもいいから朝日を代表して答えてくださいよ、と言いたいね。

『潮』なんぞの関係ないところでゴチャゴチャ罵詈雑言言わないで、ちゃんと朝日を代表して答えてくれれば『諸君!』は誌面を提供してくれるでしょう。

本誌 もちろんです、掲載するに足る内容のものならば。

渡部先生には、「ご意見として承るに留めたいと存じます」と書いてきた。

香山先生のほうには、口頭にもせよ編集部を通じて、「あれは意見だから答える必要はない」と、同様の答えなんですよね。

ならば、何で最初の論文も、「ご意見として承る」と言わなかったかと…

渡部 そうですよね、むしろ最初のほうがご意見なんですよ、われわれのは。

あとで質問を「ご意見」にすりかえちゃってるわけですよ。

香山 さらに言うならば、朝日新聞が本当に公器なら、こんどの論争についても朝日はみずから土俵を提供すべきですよ。

紙面を提供してしかるべきですね。

渡部 教科書問題だって公けの開題ですしね。

一面を質問にさいて、一面に回答を出さないとフェアじゃないですね。

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Dalam pengertian ini, Jepang

2018年04月26日 10時08分19秒 | 日記

Berikut ini adalah kelanjutan dari bab sebelumnya.
Meiji 150 dan Heisei 30
Dengan Meiji 150 sebagai jeda dari era itu, ada hal-hal yang harus Anda ingat tentang dua saat memikirkan masa depan keamanan diplomatik Jepang, kerja samanya dengan negara-negara Barat sebagai intinya.
Salah satunya adalah bahwa 150 tahun adalah sejarah panjang, tetapi nama 'Jepang' dibuat pada paruh kedua abad ke-7, dengan lebih dari 1300 sejarah.
Dalam pengertian ini, Jepang mungkin adalah negara tertua di dunia, itu berarti bahwa negara itu setidaknya lebih tua dari negara-negara Barat.
Di era Meiji, Jepang berusaha untuk membuka peradaban dengan mempelajari pemikiran, teknologi, dan institusi Barat.
Jepang harus terus belajar dari Eropa dan Amerika Serikat, tetapi pada saat yang sama juga harus memikirkan apakah 'kebijaksanaan lanjut usia' yang dapat berguna di beberapa negara Barat juga dapat dikeluarkan.
Rancangan ini berlanjut.

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あの表は印刷して載せましたし、素人では作れないというところがミソですね。しかもケアレス・ミスなんていうもんじゃ、けっしてない

2018年04月26日 10時04分45秒 | 日記

以下は前章の続きである。

論争の土俵を提供せよ

本誌 最後に、お二人ともこれだけは朝日に答えて欲しいというのがあったらおっしゃってください。

渡部 例の公開質問14ヵ条を1ヵ条に絞ってもいいですよ。

一番答え易くて、しかも答えて欲しいのは「週刊朝日」に載せたあのインチキ表ですね。

あれを作ったのは誰か。

それだけでいいですよ。

あの表は印刷して載せましたし、素人では作れないというところがミソですね。

しかもケアレス・ミスなんていうもんじゃ、けっしてない。

香山 私は、とにかく質問に答えろ、ですね(笑)。

答えられないのなら、せめてその理由だけでも答えるべきですね。

渡部 社会部の中川昇三部長が答えられないなら、本多勝一氏でもいいから朝日を代表して答えてくださいよ、と言いたいね。

『潮』なんぞの関係ないところでゴチャゴチャ罵詈雑言言わないで、ちゃんと朝日を代表して答えてくれれば『諸君!』は誌面を提供してくれるでしょう。

本誌 もちろんです、掲載するに足る内容のものならば。

渡部先生には、「ご意見として承るに留めたいと存じます」と書いてきた。

香山先生のほうには、口頭にもせよ編集部を通じて、「あれは意見だから答える必要はない」と、同様の答えなんですよね。

ならば、何で最初の論文も、「ご意見として承る」と言わなかったかと…

渡部 そうですよね、むしろ最初のほうがご意見なんですよ、われわれのは。

あとで質問を「ご意見」にすりかえちゃってるわけですよ。

香山 さらに言うならば、朝日新聞が本当に公器なら、こんどの論争についても朝日はみずから土俵を提供すべきですよ。

紙面を提供してしかるべきですね。

渡部 教科書問題だって公けの開題ですしね。

一面を質問にさいて、一面に回答を出さないとフェアじゃないですね。

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一番答え易くて、しかも答えて欲しいのは「週刊朝日」に載せたあのインチキ表ですね。一番答え易くて、しかも答えて欲しいのは「週刊朝日」に載せたあのインチキ表ですね。あれを作ったのは誰か。

2018年04月26日 10時03分05秒 | 日記

以下は前章の続きである。

論争の土俵を提供せよ

本誌 最後に、お二人ともこれだけは朝日に答えて欲しいというのがあったらおっしゃってください。

渡部 例の公開質問14ヵ条を1ヵ条に絞ってもいいですよ。

一番答え易くて、しかも答えて欲しいのは「週刊朝日」に載せたあのインチキ表ですね。

あれを作ったのは誰か。

それだけでいいですよ。

あの表は印刷して載せましたし、素人では作れないというところがミソですね。

しかもケアレス・ミスなんていうもんじゃ、けっしてない。

香山 私は、とにかく質問に答えろ、ですね(笑)。

答えられないのなら、せめてその理由だけでも答えるべきですね。

渡部 社会部の中川昇三部長が答えられないなら、本多勝一氏でもいいから朝日を代表して答えてくださいよ、と言いたいね。

『潮』なんぞの関係ないところでゴチャゴチャ罵詈雑言言わないで、ちゃんと朝日を代表して答えてくれれば『諸君!』は誌面を提供してくれるでしょう。

本誌 もちろんです、掲載するに足る内容のものならば。

渡部先生には、「ご意見として承るに留めたいと存じます」と書いてきた。

香山先生のほうには、口頭にもせよ編集部を通じて、「あれは意見だから答える必要はない」と、同様の答えなんですよね。

ならば、何で最初の論文も、「ご意見として承る」と言わなかったかと…

渡部 そうですよね、むしろ最初のほうがご意見なんですよ、われわれのは。

あとで質問を「ご意見」にすりかえちゃってるわけですよ。

香山 さらに言うならば、朝日新聞が本当に公器なら、こんどの論争についても朝日はみずから土俵を提供すべきですよ。

紙面を提供してしかるべきですね。

渡部 教科書問題だって公けの開題ですしね。

一面を質問にさいて、一面に回答を出さないとフェアじゃないですね。

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広岡さんが社長のときには、日中平和のためならば、多少の虚報はしようがないという趣旨のことをいったそうですからね

2018年04月26日 09時58分34秒 | 日記

以下は前章の続きである。

『悪魔の飽食』のデタラメ

渡部 学歴が高いほど新聞の評価が低いというのは面白いですね。

香山 戦前にくらべて新聞を批判的に読む人が多くなったということは、世論の成熟が進んだということで日本社会の将来にとって希望が持てますね。日本の新聞の将来のためにもよいことです。

渡部 本当はね。

香山 だから何書いてもシラケるんだと思うんです。

反核キャンペーンでもそうでしょう。

投書欄なんか見ていても、やっぱりひところよりは変わってきている。 

例の森村誠一氏の『悪魔の飽食』のニセ写真事件にからんで朝日は昨年の十二月二十四日号で「森村誠一氏、交通障害児に三千万円寄付」という記事をのせましたね。

これなんかは「何者かの宣伝に利用されぬよう、厳に警戒せねばならない」という倫理綱領の条項に率先違反している(笑)。

渡部 おかしいですねえ。 

森村氏が交通遺児に寄付したこと自体、よいことで批判する気はないんですけれども、その前に基本的にやるべきことが沢山あるはずなんですね。

三千万円でどのくらいのことができるかわからないけど、まず夕イム、ニューズウィークなどの主な記者と会見の席でも設けて「私は間違っていた。あの写真はインチキだった…」と弁明することですよ。

二セ五千円札事件は法の裁きをうけているのに、こちらのニセ写真、ニセの作り話はなんら法のとがめもうけていない。

しかし、『悪魔の飽食』のデタラメが国際的に日本人同胞に与えた被害の大きさは、こちらのほうがくらべものにならないほど大きいですよ。

香山 「赤旗」日曜版であれだけ全国的に配布されたうえに単行本もベストセラーですからね。

欠陥商品だとわかったのなら直ちに回収すべきですね。

儲かった三千万円の金は本来そういうことに使うべきだ。

他の欠陥商品ならみんなそうするでしょう。

メーカーが欠陥商品を回収しなかったら、新聞はそれこそ連日大騒ぎして叩きますね。

そういう使いわけをするから読者も新聞は公平ではないと思うようになるんですよ。

渡部 『悪魔の飽食』のニセ写真事件や教科書検定誤報事件というのはいわば「情報水俣事件」というべき事件ですよ。

しかも『悪魔の飽食』のカバーでこのインチキな本を褒めちぎった人間は二人とも朝日新聞の記者だ。

香山 そこに何か『悪魔の飽食』と朝日との癒着がある。

渡部 筑紫哲也、本多勝一の両氏。

いずれも朝日が誇る二大スター記者だ。

朝日にとって宵の明星、明けの明星みたいなもんです(笑)。 

この二人が『悪魔の飽食』を「コペルニクス的な転回の書」だとかいって、言葉を極めて『悪魔の飽食』というニセモノを褒め称えてるわけだ。

悪魔の所業を褒めた人間は、やはり悪魔といわざるをえませんね(笑)。

香山 その程度の真実と嘘が見抜けないような人間が、作家とか記者とか、フィクションとか、ノンフィクションなどという言葉を使わないで欲しいですね(笑)。言葉が汚れる。

渡部 もっとひどいのは、森村氏はほとんど証人と会っていないということですね。

ノンフィクションなのに…。

会って事実を調べると悪魔がいなくなって困るのかな。

香山 社会心理学者のフェスティンガーの古典的概念の一つに「認知的不協和」というのがあるんです。これは、ある偏見の構造をもった人間は、そのなかで安住してますから、そこが崩れると安定を失うわけです。

だから偏見の構造を崩す恐れのある情報に対して激しい拒絶反応を示す。

そのためにその情報が、耳に入らないんです。

証人に会わないというのも、そういうことなのかもしれません。 

新聞の話に戻りますけど、ぼくが直接知ってる朝日の記者が多勢いますけど、それぞれ個人的には立派な人が少くないんですね。

それなのにどうしてこういう状態になるのか―そこが問題ですね。

渡部 そこでぼくは思うんだけど、戦前の日本の陸軍なんて、こんなふうじゃなかったかとね。

秀才も多いし、立派な人も沢山いる。

負けたら腹切ろうなんて人もいたけども、ごく少数の人間が牛耳っちゃって、わけのわからない戦争とか、どこで止めるかも決めない戦争を起こしちゃったりしたんですよ。

どこか根本がおかしいんですよ。

そうするといい人材がいればいるだけ、その社会に対する害は大きくなる。

日本の旧軍だって有能な人が大量にいなきや戦争にならなかったわけですよ。

香山 そうです。かえって、善人の罪は重いですね。

渡部 ナチス時代のドイツ人だって、個々に会えばよかったと思いますよ。

だからいまの朝日の内部のことは知りませんけど、ごく少数の人が路線を決めてると思うんです。

この路線に乗って記事を書けば紙面に出るとか。

香山 出世するとかね。

渡部 広岡さんが社長のときには、日中平和のためならば、多少の虚報はしようがないという趣旨のことをいったそうですからね。

戦争に勝つためならば、多少のデマはしようがないという参謀本部と同じですよ。

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だからいまの朝日の内部のことは知りませんけど、ごく少数の人が路線を決めてると思うんです。

2018年04月26日 09時56分52秒 | 日記

以下は前章の続きである。

『悪魔の飽食』のデタラメ

渡部 学歴が高いほど新聞の評価が低いというのは面白いですね。

香山 戦前にくらべて新聞を批判的に読む人が多くなったということは、世論の成熟が進んだということで日本社会の将来にとって希望が持てますね。日本の新聞の将来のためにもよいことです。

渡部 本当はね。

香山 だから何書いてもシラケるんだと思うんです。

反核キャンペーンでもそうでしょう。

投書欄なんか見ていても、やっぱりひところよりは変わってきている。 

例の森村誠一氏の『悪魔の飽食』のニセ写真事件にからんで朝日は昨年の十二月二十四日号で「森村誠一氏、交通障害児に三千万円寄付」という記事をのせましたね。

これなんかは「何者かの宣伝に利用されぬよう、厳に警戒せねばならない」という倫理綱領の条項に率先違反している(笑)。

渡部 おかしいですねえ。 

森村氏が交通遺児に寄付したこと自体、よいことで批判する気はないんですけれども、その前に基本的にやるべきことが沢山あるはずなんですね。

三千万円でどのくらいのことができるかわからないけど、まず夕イム、ニューズウィークなどの主な記者と会見の席でも設けて「私は間違っていた。あの写真はインチキだった…」と弁明することですよ。

二セ五千円札事件は法の裁きをうけているのに、こちらのニセ写真、ニセの作り話はなんら法のとがめもうけていない。

しかし、『悪魔の飽食』のデタラメが国際的に日本人同胞に与えた被害の大きさは、こちらのほうがくらべものにならないほど大きいですよ。

香山 「赤旗」日曜版であれだけ全国的に配布されたうえに単行本もベストセラーですからね。

欠陥商品だとわかったのなら直ちに回収すべきですね。

儲かった三千万円の金は本来そういうことに使うべきだ。

他の欠陥商品ならみんなそうするでしょう。

メーカーが欠陥商品を回収しなかったら、新聞はそれこそ連日大騒ぎして叩きますね。

そういう使いわけをするから読者も新聞は公平ではないと思うようになるんですよ。

渡部 『悪魔の飽食』のニセ写真事件や教科書検定誤報事件というのはいわば「情報水俣事件」というべき事件ですよ。

しかも『悪魔の飽食』のカバーでこのインチキな本を褒めちぎった人間は二人とも朝日新聞の記者だ。

香山 そこに何か『悪魔の飽食』と朝日との癒着がある。

渡部 筑紫哲也、本多勝一の両氏。

いずれも朝日が誇る二大スター記者だ。

朝日にとって宵の明星、明けの明星みたいなもんです(笑)。 

この二人が『悪魔の飽食』を「コペルニクス的な転回の書」だとかいって、言葉を極めて『悪魔の飽食』というニセモノを褒め称えてるわけだ。

悪魔の所業を褒めた人間は、やはり悪魔といわざるをえませんね(笑)。

香山 その程度の真実と嘘が見抜けないような人間が、作家とか記者とか、フィクションとか、ノンフィクションなどという言葉を使わないで欲しいですね(笑)。言葉が汚れる。

渡部 もっとひどいのは、森村氏はほとんど証人と会っていないということですね。

ノンフィクションなのに…。

会って事実を調べると悪魔がいなくなって困るのかな。

香山 社会心理学者のフェスティンガーの古典的概念の一つに「認知的不協和」というのがあるんです。これは、ある偏見の構造をもった人間は、そのなかで安住してますから、そこが崩れると安定を失うわけです。

だから偏見の構造を崩す恐れのある情報に対して激しい拒絶反応を示す。

そのためにその情報が、耳に入らないんです。

証人に会わないというのも、そういうことなのかもしれません。 

新聞の話に戻りますけど、ぼくが直接知ってる朝日の記者が多勢いますけど、それぞれ個人的には立派な人が少くないんですね。

それなのにどうしてこういう状態になるのか―そこが問題ですね。

渡部 そこでぼくは思うんだけど、戦前の日本の陸軍なんて、こんなふうじゃなかったかとね。

秀才も多いし、立派な人も沢山いる。

負けたら腹切ろうなんて人もいたけども、ごく少数の人間が牛耳っちゃって、わけのわからない戦争とか、どこで止めるかも決めない戦争を起こしちゃったりしたんですよ。

どこか根本がおかしいんですよ。

そうするといい人材がいればいるだけ、その社会に対する害は大きくなる。

日本の旧軍だって有能な人が大量にいなきや戦争にならなかったわけですよ。

香山 そうです。かえって、善人の罪は重いですね。

渡部 ナチス時代のドイツ人だって、個々に会えばよかったと思いますよ。

だからいまの朝日の内部のことは知りませんけど、ごく少数の人が路線を決めてると思うんです。

この路線に乗って記事を書けば紙面に出るとか。

香山 出世するとかね。

渡部 広岡さんが社長のときには、日中平和のためならば、多少の虚報はしようがないという趣旨のことをいったそうですからね。

戦争に勝つためならば、多少のデマはしようがないという参謀本部と同じですよ。

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日本の旧軍だって有能な人が大量にいなきや戦争にならなかったわけですよ。

2018年04月26日 09時55分16秒 | 日記

以下は前章の続きである。

『悪魔の飽食』のデタラメ

渡部 学歴が高いほど新聞の評価が低いというのは面白いですね。

香山 戦前にくらべて新聞を批判的に読む人が多くなったということは、世論の成熟が進んだということで日本社会の将来にとって希望が持てますね。日本の新聞の将来のためにもよいことです。

渡部 本当はね。

香山 だから何書いてもシラケるんだと思うんです。

反核キャンペーンでもそうでしょう。

投書欄なんか見ていても、やっぱりひところよりは変わってきている。 

例の森村誠一氏の『悪魔の飽食』のニセ写真事件にからんで朝日は昨年の十二月二十四日号で「森村誠一氏、交通障害児に三千万円寄付」という記事をのせましたね。

これなんかは「何者かの宣伝に利用されぬよう、厳に警戒せねばならない」という倫理綱領の条項に率先違反している(笑)。

渡部 おかしいですねえ。 

森村氏が交通遺児に寄付したこと自体、よいことで批判する気はないんですけれども、その前に基本的にやるべきことが沢山あるはずなんですね。

三千万円でどのくらいのことができるかわからないけど、まず夕イム、ニューズウィークなどの主な記者と会見の席でも設けて「私は間違っていた。あの写真はインチキだった…」と弁明することですよ。

二セ五千円札事件は法の裁きをうけているのに、こちらのニセ写真、ニセの作り話はなんら法のとがめもうけていない。

しかし、『悪魔の飽食』のデタラメが国際的に日本人同胞に与えた被害の大きさは、こちらのほうがくらべものにならないほど大きいですよ。

香山 「赤旗」日曜版であれだけ全国的に配布されたうえに単行本もベストセラーですからね。

欠陥商品だとわかったのなら直ちに回収すべきですね。

儲かった三千万円の金は本来そういうことに使うべきだ。

他の欠陥商品ならみんなそうするでしょう。

メーカーが欠陥商品を回収しなかったら、新聞はそれこそ連日大騒ぎして叩きますね。

そういう使いわけをするから読者も新聞は公平ではないと思うようになるんですよ。

渡部 『悪魔の飽食』のニセ写真事件や教科書検定誤報事件というのはいわば「情報水俣事件」というべき事件ですよ。

しかも『悪魔の飽食』のカバーでこのインチキな本を褒めちぎった人間は二人とも朝日新聞の記者だ。

香山 そこに何か『悪魔の飽食』と朝日との癒着がある。

渡部 筑紫哲也、本多勝一の両氏。

いずれも朝日が誇る二大スター記者だ。

朝日にとって宵の明星、明けの明星みたいなもんです(笑)。 

この二人が『悪魔の飽食』を「コペルニクス的な転回の書」だとかいって、言葉を極めて『悪魔の飽食』というニセモノを褒め称えてるわけだ。

悪魔の所業を褒めた人間は、やはり悪魔といわざるをえませんね(笑)。

香山 その程度の真実と嘘が見抜けないような人間が、作家とか記者とか、フィクションとか、ノンフィクションなどという言葉を使わないで欲しいですね(笑)。言葉が汚れる。

渡部 もっとひどいのは、森村氏はほとんど証人と会っていないということですね。

ノンフィクションなのに…。

会って事実を調べると悪魔がいなくなって困るのかな。

香山 社会心理学者のフェスティンガーの古典的概念の一つに「認知的不協和」というのがあるんです。これは、ある偏見の構造をもった人間は、そのなかで安住してますから、そこが崩れると安定を失うわけです。

だから偏見の構造を崩す恐れのある情報に対して激しい拒絶反応を示す。

そのためにその情報が、耳に入らないんです。

証人に会わないというのも、そういうことなのかもしれません。 

新聞の話に戻りますけど、ぼくが直接知ってる朝日の記者が多勢いますけど、それぞれ個人的には立派な人が少くないんですね。

それなのにどうしてこういう状態になるのか―そこが問題ですね。

渡部 そこでぼくは思うんだけど、戦前の日本の陸軍なんて、こんなふうじゃなかったかとね。

秀才も多いし、立派な人も沢山いる。

負けたら腹切ろうなんて人もいたけども、ごく少数の人間が牛耳っちゃって、わけのわからない戦争とか、どこで止めるかも決めない戦争を起こしちゃったりしたんですよ。

どこか根本がおかしいんですよ。

そうするといい人材がいればいるだけ、その社会に対する害は大きくなる。

日本の旧軍だって有能な人が大量にいなきや戦争にならなかったわけですよ。

香山 そうです。かえって、善人の罪は重いですね。

渡部 ナチス時代のドイツ人だって、個々に会えばよかったと思いますよ。

だからいまの朝日の内部のことは知りませんけど、ごく少数の人

が路線を決めてると思うんです。

この路線に乗って記事を書けば紙面に出るとか。

香山 出世するとかね。

渡部 広岡さんが社長のときには、日中平和のためならば、多少の虚報はしようがないという趣旨のことをいったそうですからね。

戦争に勝つためならば、多少のデマはしようがないという参謀本部と同じですよ。

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ごく少数の人間が牛耳っちゃって、わけのわからない戦争とか、どこで止めるかも決めない戦争を起こしちゃったりしたんですよ。

2018年04月26日 09時53分42秒 | 日記

以下は前章の続きである。

『悪魔の飽食』のデタラメ

渡部 学歴が高いほど新聞の評価が低いというのは面白いですね。

香山 戦前にくらべて新聞を批判的に読む人が多くなったということは、世論の成熟が進んだということで日本社会の将来にとって希望が持てますね。日本の新聞の将来のためにもよいことです。

渡部 本当はね。

香山 だから何書いてもシラケるんだと思うんです。

反核キャンペーンでもそうでしょう。

投書欄なんか見ていても、やっぱりひところよりは変わってきている。 

例の森村誠一氏の『悪魔の飽食』のニセ写真事件にからんで朝日は昨年の十二月二十四日号で「森村誠一氏、交通障害児に三千万円寄付」という記事をのせましたね。

これなんかは「何者かの宣伝に利用されぬよう、厳に警戒せねばならない」という倫理綱領の条項に率先違反している(笑)。

渡部 おかしいですねえ。 

森村氏が交通遺児に寄付したこと自体、よいことで批判する気はないんですけれども、その前に基本的にやるべきことが沢山あるはずなんですね。

三千万円でどのくらいのことができるかわからないけど、まず夕イム、ニューズウィークなどの主な記者と会見の席でも設けて「私は間違っていた。あの写真はインチキだった…」と弁明することですよ。

二セ五千円札事件は法の裁きをうけているのに、こちらのニセ写真、ニセの作り話はなんら法のとがめもうけていない。

しかし、『悪魔の飽食』のデタラメが国際的に日本人同胞に与えた被害の大きさは、こちらのほうがくらべものにならないほど大きいですよ。

香山 「赤旗」日曜版であれだけ全国的に配布されたうえに単行本もベストセラーですからね。

欠陥商品だとわかったのなら直ちに回収すべきですね。

儲かった三千万円の金は本来そういうことに使うべきだ。

他の欠陥商品ならみんなそうするでしょう。

メーカーが欠陥商品を回収しなかったら、新聞はそれこそ連日大騒ぎして叩きますね。

そういう使いわけをするから読者も新聞は公平ではないと思うようになるんですよ。

渡部 『悪魔の飽食』のニセ写真事件や教科書検定誤報事件というのはいわば「情報水俣事件」というべき事件ですよ。

しかも『悪魔の飽食』のカバーでこのインチキな本を褒めちぎった人間は二人とも朝日新聞の記者だ。

香山 そこに何か『悪魔の飽食』と朝日との癒着がある。

渡部 筑紫哲也、本多勝一の両氏。

いずれも朝日が誇る二大スター記者だ。

朝日にとって宵の明星、明けの明星みたいなもんです(笑)。 

この二人が『悪魔の飽食』を「コペルニクス的な転回の書」だとかいって、言葉を極めて『悪魔の飽食』というニセモノを褒め称えてるわけだ。

悪魔の所業を褒めた人間は、やはり悪魔といわざるをえませんね(笑)。

香山 その程度の真実と嘘が見抜けないような人間が、作家とか記者とか、フィクションとか、ノンフィクションなどという言葉を使わないで欲しいですね(笑)。言葉が汚れる。

渡部 もっとひどいのは、森村氏はほとんど証人と会っていないということですね。

ノンフィクションなのに…。

会って事実を調べると悪魔がいなくなって困るのかな。

香山 社会心理学者のフェスティンガーの古典的概念の一つに「認知的不協和」というのがあるんです。これは、ある偏見の構造をもった人間は、そのなかで安住してますから、そこが崩れると安定を失うわけです。

だから偏見の構造を崩す恐れのある情報に対して激しい拒絶反応を示す。

そのためにその情報が、耳に入らないんです。

証人に会わないというのも、そういうことなのかもしれません。 

新聞の話に戻りますけど、ぼくが直接知ってる朝日の記者が多勢いますけど、それぞれ個人的には立派な人が少くないんですね。

それなのにどうしてこういう状態になるのか―そこが問題ですね。

渡部 そこでぼくは思うんだけど、戦前の日本の陸軍なんて、こんなふうじゃなかったかとね。

秀才も多いし、立派な人も沢山いる。

負けたら腹切ろうなんて人もいたけども、ごく少数の人間が牛耳っちゃって、わけのわからない戦争とか、どこで止めるかも決めない戦争を起こしちゃったりしたんですよ。

どこか根本がおかしいんですよ。

そうするといい人材がいればいるだけ、その社会に対する害は大きくなる。

日本の旧軍だって有能な人が大量にいなきや戦争にならなかったわけですよ。

香山 そうです。かえって、善人の罪は重いですね。

渡部 ナチス時代のドイツ人だって、個々に会えばよかったと思いますよ。

だからいまの朝日の内部のことは知りませんけど、ごく少数の人

が路線を決めてると思うんです。

この路線に乗って記事を書けば紙面に出るとか。

香山 出世するとかね。

渡部 広岡さんが社長のときには、日中平和のためならば、多少の虚報はしようがないという趣旨のことをいったそうですからね。

戦争に勝つためならば、多少のデマはしようがないという参謀本部と同じですよ。

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だから偏見の構造を崩す恐れのある情報に対して激しい拒絶反応を示す。そのためにその情報が、耳に入らないんです

2018年04月26日 09時52分07秒 | 日記

以下は前章の続きである。

『悪魔の飽食』のデタラメ

渡部 学歴が高いほど新聞の評価が低いというのは面白いですね。

香山 戦前にくらべて新聞を批判的に読む人が多くなったということは、世論の成熟が進んだということで日本社会の将来にとって希望が持てますね。日本の新聞の将来のためにもよいことです。

渡部 本当はね。

香山 だから何書いてもシラケるんだと思うんです。

反核キャンペーンでもそうでしょう。

投書欄なんか見ていても、やっぱりひところよりは変わってきている。 

例の森村誠一氏の『悪魔の飽食』のニセ写真事件にからんで朝日は昨年の十二月二十四日号で「森村誠一氏、交通障害児に三千万円寄付」という記事をのせましたね。

これなんかは「何者かの宣伝に利用されぬよう、厳に警戒せねばならない」という倫理綱領の条項に率先違反している(笑)。

渡部 おかしいですねえ。 

森村氏が交通遺児に寄付したこと自体、よいことで批判する気はないんですけれども、その前に基本的にやるべきことが沢山あるはずなんですね。

三千万円でどのくらいのことができるかわからないけど、まず夕イム、ニューズウィークなどの主な記者と会見の席でも設けて「私は間違っていた。あの写真はインチキだった…」と弁明することですよ。

二セ五千円札事件は法の裁きをうけているのに、こちらのニセ写真、ニセの作り話はなんら法のとがめもうけていない。

しかし、『悪魔の飽食』のデタラメが国際的に日本人同胞に与えた被害の大きさは、こちらのほうがくらべものにならないほど大きいですよ。

香山 「赤旗」日曜版であれだけ全国的に配布されたうえに単行本もベストセラーですからね。

欠陥商品だとわかったのなら直ちに回収すべきですね。

儲かった三千万円の金は本来そういうことに使うべきだ。

他の欠陥商品ならみんなそうするでしょう。

メーカーが欠陥商品を回収しなかったら、新聞はそれこそ連日大騒ぎして叩きますね。

そういう使いわけをするから読者も新聞は公平ではないと思うようになるんですよ。

渡部 『悪魔の飽食』のニセ写真事件や教科書検定誤報事件というのはいわば「情報水俣事件」というべき事件ですよ。

しかも『悪魔の飽食』のカバーでこのインチキな本を褒めちぎった人間は二人とも朝日新聞の記者だ。

香山 そこに何か『悪魔の飽食』と朝日との癒着がある。

渡部 筑紫哲也、本多勝一の両氏。

いずれも朝日が誇る二大スター記者だ。

朝日にとって宵の明星、明けの明星みたいなもんです(笑)。 

この二人が『悪魔の飽食』を「コペルニクス的な転回の書」だとかいって、言葉を極めて『悪魔の飽食』というニセモノを褒め称えてるわけだ。

悪魔の所業を褒めた人間は、やはり悪魔といわざるをえませんね(笑)。

香山 その程度の真実と嘘が見抜けないような人間が、作家とか記者とか、フィクションとか、ノンフィクションなどという言葉を使わないで欲しいですね(笑)。言葉が汚れる。

渡部 もっとひどいのは、森村氏はほとんど証人と会っていないということですね。

ノンフィクションなのに…。

会って事実を調べると悪魔がいなくなって困るのかな。

香山 社会心理学者のフェスティンガーの古典的概念の一つに「認知的不協和」というのがあるんです。これは、ある偏見の構造をもった人間は、そのなかで安住してますから、そこが崩れると安定を失うわけです。

だから偏見の構造を崩す恐れのある情報に対して激しい拒絶反応を示す。

そのためにその情報が、耳に入らないんです。

証人に会わないというのも、そういうことなのかもしれません。 

新聞の話に戻りますけど、ぼくが直接知ってる朝日の記者が多勢いますけど、それぞれ個人的には立派な人が少くないんですね。

それなのにどうしてこういう状態になるのか―そこが問題ですね。

渡部 そこでぼくは思うんだけど、戦前の日本の陸軍なんて、こんなふうじゃなかったかとね。

秀才も多いし、立派な人も沢山いる。

負けたら腹切ろうなんて人もいたけども、ごく少数の人間が牛耳っちゃって、わけのわからない戦争とか、どこで止めるかも決めない戦争を起こしちゃったりしたんですよ。

どこか根本がおかしいんですよ。

そうするといい人材がいればいるだけ、その社会に対する害は大きくなる。

日本の旧軍だって有能な人が大量にいなきや戦争にならなかったわけですよ。

香山 そうです。かえって、善人の罪は重いですね。

渡部 ナチス時代のドイツ人だって、個々に会えばよかったと思いますよ。

だからいまの朝日の内部のことは知りませんけど、ごく少数の人

が路線を決めてると思うんです。

この路線に乗って記事を書けば紙面に出るとか。

香山 出世するとかね。

渡部 広岡さんが社長のときには、日中平和のためならば、多少の虚報はしようがないという趣旨のことをいったそうですからね。

戦争に勝つためならば、多少のデマはしようがないという参謀本部と同じですよ。

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これは、ある偏見の構造をもった人間は、そのなかで安住してますから、そこが崩れると安定を失うわけです。

2018年04月26日 09時50分19秒 | 日記

以下は前章の続きである。

『悪魔の飽食』のデタラメ

渡部 学歴が高いほど新聞の評価が低いというのは面白いですね。

香山 戦前にくらべて新聞を批判的に読む人が多くなったということは、世論の成熟が進んだということで日本社会の将来にとって希望が持てますね。日本の新聞の将来のためにもよいことです。

渡部 本当はね。

香山 だから何書いてもシラケるんだと思うんです。

反核キャンペーンでもそうでしょう。

投書欄なんか見ていても、やっぱりひところよりは変わってきている。 

例の森村誠一氏の『悪魔の飽食』のニセ写真事件にからんで朝日は昨年の十二月二十四日号で「森村誠一氏、交通障害児に三千万円寄付」という記事をのせましたね。

これなんかは「何者かの宣伝に利用されぬよう、厳に警戒せねばならない」という倫理綱領の条項に率先違反している(笑)。

渡部 おかしいですねえ。 

森村氏が交通遺児に寄付したこと自体、よいことで批判する気はないんですけれども、その前に基本的にやるべきことが沢山あるはずなんですね。

三千万円でどのくらいのことができるかわからないけど、まず夕イム、ニューズウィークなどの主な記者と会見の席でも設けて「私は間違っていた。あの写真はインチキだった…」と弁明することですよ。

二セ五千円札事件は法の裁きをうけているのに、こちらのニセ写真、ニセの作り話はなんら法のとがめもうけていない。

しかし、『悪魔の飽食』のデタラメが国際的に日本人同胞に与えた被害の大きさは、こちらのほうがくらべものにならないほど大きいですよ。

香山 「赤旗」日曜版であれだけ全国的に配布されたうえに単行本もベストセラーですからね。

欠陥商品だとわかったのなら直ちに回収すべきですね。

儲かった三千万円の金は本来そういうことに使うべきだ。

他の欠陥商品ならみんなそうするでしょう。

メーカーが欠陥商品を回収しなかったら、新聞はそれこそ連日大騒ぎして叩きますね。

そういう使いわけをするから読者も新聞は公平ではないと思うようになるんですよ。

渡部 『悪魔の飽食』のニセ写真事件や教科書検定誤報事件というのはいわば「情報水俣事件」というべき事件ですよ。

しかも『悪魔の飽食』のカバーでこのインチキな本を褒めちぎった人間は二人とも朝日新聞の記者だ。

香山 そこに何か『悪魔の飽食』と朝日との癒着がある。

渡部 筑紫哲也、本多勝一の両氏。

いずれも朝日が誇る二大スター記者だ。

朝日にとって宵の明星、明けの明星みたいなもんです(笑)。 

この二人が『悪魔の飽食』を「コペルニクス的な転回の書」だとかいって、言葉を極めて『悪魔の飽食』というニセモノを褒め称えてるわけだ。

悪魔の所業を褒めた人間は、やはり悪魔といわざるをえませんね(笑)。

香山 その程度の真実と嘘が見抜けないような人間が、作家とか記者とか、フィクションとか、ノンフィクションなどという言葉を使わないで欲しいですね(笑)。言葉が汚れる。

渡部 もっとひどいのは、森村氏はほとんど証人と会っていないということですね。

ノンフィクションなのに…。

会って事実を調べると悪魔がいなくなって困るのかな。

香山 社会心理学者のフェスティンガーの古典的概念の一つに「認知的不協和」というのがあるんです。これは、ある偏見の構造をもった人間は、そのなかで安住してますから、そこが崩れると安定を失うわけです。

だから偏見の構造を崩す恐れのある情報に対して激しい拒絶反応を示す。

そのためにその情報が、耳に入らないんです。

証人に会わないというのも、そういうことなのかもしれません。 

新聞の話に戻りますけど、ぼくが直接知ってる朝日の記者が多勢いますけど、それぞれ個人的には立派な人が少くないんですね。

それなのにどうしてこういう状態になるのか―そこが問題ですね。

渡部 そこでぼくは思うんだけど、戦前の日本の陸軍なんて、こんなふうじゃなかったかとね。

秀才も多いし、立派な人も沢山いる。

負けたら腹切ろうなんて人もいたけども、ごく少数の人間が牛耳っちゃって、わけのわからない戦争とか、どこで止めるかも決めない戦争を起こしちゃったりしたんですよ。

どこか根本がおかしいんですよ。

そうするといい人材がいればいるだけ、その社会に対する害は大きくなる。

日本の旧軍だって有能な人が大量にいなきや戦争にならなかったわけですよ。

香山 そうです。かえって、善人の罪は重いですね。

渡部 ナチス時代のドイツ人だって、個々に会えばよかったと思いますよ。

だからいまの朝日の内部のことは知りませんけど、ごく少数の人

が路線を決めてると思うんです。

この路線に乗って記事を書けば紙面に出るとか。

香山 出世するとかね。

渡部 広岡さんが社長のときには、日中平和のためならば、多少の虚報はしようがないという趣旨のことをいったそうですからね。

戦争に勝つためならば、多少のデマはしようがないという参謀本部と同じですよ。

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その程度の真実と嘘が見抜けないような人間が、作家とか記者とか、フィクションとか、ノンフィクションなどという言葉を使わないで欲しいですね

2018年04月26日 09時48分39秒 | 日記

以下は前章の続きである。

『悪魔の飽食』のデタラメ

渡部 学歴が高いほど新聞の評価が低いというのは面白いですね。

香山 戦前にくらべて新聞を批判的に読む人が多くなったということは、世論の成熟が進んだということで日本社会の将来にとって希望が持てますね。日本の新聞の将来のためにもよいことです。

渡部 本当はね。

香山 だから何書いてもシラケるんだと思うんです。

反核キャンペーンでもそうでしょう。

投書欄なんか見ていても、やっぱりひところよりは変わってきている。 

例の森村誠一氏の『悪魔の飽食』のニセ写真事件にからんで朝日は昨年の十二月二十四日号で「森村誠一氏、交通障害児に三千万円寄付」という記事をのせましたね。

これなんかは「何者かの宣伝に利用されぬよう、厳に警戒せねばならない」という倫理綱領の条項に率先違反している(笑)。

渡部 おかしいですねえ。 

森村氏が交通遺児に寄付したこと自体、よいことで批判する気はないんですけれども、その前に基本的にやるべきことが沢山あるはずなんですね。

三千万円でどのくらいのことができるかわからないけど、まず夕イム、ニューズウィークなどの主な記者と会見の席でも設けて「私は間違っていた。あの写真はインチキだった…」と弁明することですよ。

二セ五千円札事件は法の裁きをうけているのに、こちらのニセ写真、ニセの作り話はなんら法のとがめもうけていない。

しかし、『悪魔の飽食』のデタラメが国際的に日本人同胞に与えた被害の大きさは、こちらのほうがくらべものにならないほど大きいですよ。

香山 「赤旗」日曜版であれだけ全国的に配布されたうえに単行本もベストセラーですからね。

欠陥商品だとわかったのなら直ちに回収すべきですね。

儲かった三千万円の金は本来そういうことに使うべきだ。

他の欠陥商品ならみんなそうするでしょう。

メーカーが欠陥商品を回収しなかったら、新聞はそれこそ連日大騒ぎして叩きますね。

そういう使いわけをするから読者も新聞は公平ではないと思うようになるんですよ。

渡部 『悪魔の飽食』のニセ写真事件や教科書検定誤報事件というのはいわば「情報水俣事件」というべき事件ですよ。

しかも『悪魔の飽食』のカバーでこのインチキな本を褒めちぎった人間は二人とも朝日新聞の記者だ。

香山 そこに何か『悪魔の飽食』と朝日との癒着がある。

渡部 筑紫哲也、本多勝一の両氏。

いずれも朝日が誇る二大スター記者だ。

朝日にとって宵の明星、明けの明星みたいなもんです(笑)。 

この二人が『悪魔の飽食』を「コペルニクス的な転回の書」だとかいって、言葉を極めて『悪魔の飽食』というニセモノを褒め称えてるわけだ。

悪魔の所業を褒めた人間は、やはり悪魔といわざるをえませんね(笑)。

香山 その程度の真実と嘘が見抜けないような人間が、作家とか記者とか、フィクションとか、ノンフィクションなどという言葉を使わないで欲しいですね(笑)。言葉が汚れる。

渡部 もっとひどいのは、森村氏はほとんど証人と会っていないということですね。

ノンフィクションなのに…。

会って事実を調べると悪魔がいなくなって困るのかな。

香山 社会心理学者のフェスティンガーの古典的概念の一つに「認知的不協和」というのがあるんです。これは、ある偏見の構造をもった人間は、そのなかで安住してますから、そこが崩れると安定を失うわけです。

だから偏見の構造を崩す恐れのある情報に対して激しい拒絶反応を示す。

そのためにその情報が、耳に入らないんです。

証人に会わないというのも、そういうことなのかもしれません。 

新聞の話に戻りますけど、ぼくが直接知ってる朝日の記者が多勢いますけど、それぞれ個人的には立派な人が少くないんですね。

それなのにどうしてこういう状態になるのか―そこが問題ですね。

渡部 そこでぼくは思うんだけど、戦前の日本の陸軍なんて、こんなふうじゃなかったかとね。

秀才も多いし、立派な人も沢山いる。

負けたら腹切ろうなんて人もいたけども、ごく少数の人間が牛耳っちゃって、わけのわからない戦争とか、どこで止めるかも決めない戦争を起こしちゃったりしたんですよ。

どこか根本がおかしいんですよ。

そうするといい人材がいればいるだけ、その社会に対する害は大きくなる。

日本の旧軍だって有能な人が大量にいなきや戦争にならなかったわけですよ。

香山 そうです。かえって、善人の罪は重いですね。

渡部 ナチス時代のドイツ人だって、個々に会えばよかったと思いますよ。

だからいまの朝日の内部のことは知りませんけど、ごく少数の人

が路線を決めてると思うんです。

この路線に乗って記事を書けば紙面に出るとか。

香山 出世するとかね。

渡部 広岡さんが社長のときには、日中平和のためならば、多少の虚報はしようがないという趣旨のことをいったそうですからね。

戦争に勝つためならば、多少のデマはしようがないという参謀本部と同じですよ。

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この二人が『悪魔の飽食』を「コペルニクス的な転回の書」だとかいって、言葉を極めて『悪魔の飽食』というニセモノを褒め称えて

2018年04月26日 09時47分17秒 | 日記

以下は前章の続きである。

『悪魔の飽食』のデタラメ

渡部 学歴が高いほど新聞の評価が低いというのは面白いですね。

香山 戦前にくらべて新聞を批判的に読む人が多くなったということは、世論の成熟が進んだということで日本社会の将来にとって希望が持てますね。日本の新聞の将来のためにもよいことです。

渡部 本当はね。

香山 だから何書いてもシラケるんだと思うんです。

反核キャンペーンでもそうでしょう。

投書欄なんか見ていても、やっぱりひところよりは変わってきている。 

例の森村誠一氏の『悪魔の飽食』のニセ写真事件にからんで朝日は昨年の十二月二十四日号で「森村誠一氏、交通障害児に三千万円寄付」という記事をのせましたね。

これなんかは「何者かの宣伝に利用されぬよう、厳に警戒せねばならない」という倫理綱領の条項に率先違反している(笑)。

渡部 おかしいですねえ。 

森村氏が交通遺児に寄付したこと自体、よいことで批判する気はないんですけれども、その前に基本的にやるべきことが沢山あるはずなんですね。

三千万円でどのくらいのことができるかわからないけど、まず夕イム、ニューズウィークなどの主な記者と会見の席でも設けて「私は間違っていた。あの写真はインチキだった…」と弁明することですよ。

二セ五千円札事件は法の裁きをうけているのに、こちらのニセ写真、ニセの作り話はなんら法のとがめもうけていない。

しかし、『悪魔の飽食』のデタラメが国際的に日本人同胞に与えた被害の大きさは、こちらのほうがくらべものにならないほど大きいですよ。

香山 「赤旗」日曜版であれだけ全国的に配布されたうえに単行本もベストセラーですからね。

欠陥商品だとわかったのなら直ちに回収すべきですね。

儲かった三千万円の金は本来そういうことに使うべきだ。

他の欠陥商品ならみんなそうするでしょう。

メーカーが欠陥商品を回収しなかったら、新聞はそれこそ連日大騒ぎして叩きますね。

そういう使いわけをするから読者も新聞は公平ではないと思うようになるんですよ。

渡部 『悪魔の飽食』のニセ写真事件や教科書検定誤報事件というのはいわば「情報水俣事件」というべき事件ですよ。

しかも『悪魔の飽食』のカバーでこのインチキな本を褒めちぎった人間は二人とも朝日新聞の記者だ。

香山 そこに何か『悪魔の飽食』と朝日との癒着がある。

渡部 筑紫哲也、本多勝一の両氏。

いずれも朝日が誇る二大スター記者だ。

朝日にとって宵の明星、明けの明星みたいなもんです(笑)。 

この二人が『悪魔の飽食』を「コペルニクス的な転回の書」だとかいって、言葉を極めて『悪魔の飽食』というニセモノを褒め称えてるわけだ。

悪魔の所業を褒めた人間は、やはり悪魔といわざるをえませんね(笑)。

香山 その程度の真実と嘘が見抜けないような人間が、作家とか記者とか、フィクションとか、ノンフィクションなどという言葉を使わないで欲しいですね(笑)。言葉が汚れる。

渡部 もっとひどいのは、森村氏はほとんど証人と会っていないということですね。

ノンフィクションなのに……。

会って事実を調べると悪魔がいなくなって困るのかな。

香山 社会心理学者のフェスティンガーの古典的概念の一つに「認知的不協和」というのがあるんです。これは、ある偏見の構造をもった人間は、そのなかで安住してますから、そこが崩れると安定を失うわけです。

だから偏見の構造を崩す恐れのある情報に対して激しい拒絶反応を示す。

そのためにその情報が、耳に入らないんです。

証人に会わないというのも、そういうことなのかもしれません。 

新聞の話に戻りますけど、ぼくが直接知ってる朝日の記者が多勢いますけど、それぞれ個人的には立派な人が少くないんですね。

それなのにどうしてこういう状態になるのか―そこが問題ですね。

渡部 そこでぼくは思うんだけど、戦前の日本の陸軍なんて、こんなふうじゃなかったかとね。

秀才も多いし、立派な人も沢山いる。

負けたら腹切ろうなんて人もいたけども、ごく少数の人間が牛耳っちゃって、わけのわからない戦争とか、どこで止めるかも決めない戦争を起こしちゃったりしたんですよ。

どこか根本がおかしいんですよ。

そうするといい人材がいればいるだけ、その社会に対する害は大きくなる。

日本の旧軍だって有能な人が大量にいなきや戦争にならなかったわけですよ。

香山 そうです。かえって、善人の罪は重いですね。

渡部 ナチス時代のドイツ人だって、個々に会えばよかったと思いますよ。

だからいまの朝日の内部のことは知りませんけど、ごく少数の人

が路線を決めてると思うんです。

この路線に乗って記事を書けば紙面に出るとか。

香山 出世するとかね。

渡部 広岡さんが社長のときには、日中平和のためならば、多少の虚報はしようがないという趣旨のことをいったそうですからね。

戦争に勝つためならば、多少のデマはしようがないという参謀本部と同じですよ。

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筑紫哲也、本多勝一の両氏。いずれも朝日が誇る二大スター記者だ。朝日にとって宵の明星、明けの明星みたいなもんです(笑)。

2018年04月26日 09時46分11秒 | 日記

以下は前章の続きである。

『悪魔の飽食』のデタラメ

渡部 学歴が高いほど新聞の評価が低いというのは面白いですね。

香山 戦前にくらべて新聞を批判的に読む人が多くなったということは、世論の成熟が進んだということで日本社会の将来にとって希望が持てますね。日本の新聞の将来のためにもよいことです。

渡部 本当はね。

香山 だから何書いてもシラケるんだと思うんです。

反核キャンペーンでもそうでしょう。

投書欄なんか見ていても、やっぱりひところよりは変わってきている。 

例の森村誠一氏の『悪魔の飽食』のニセ写真事件にからんで朝日は昨年の十二月二十四日号で「森村誠一氏、交通障害児に三千万円寄付」という記事をのせましたね。

これなんかは「何者かの宣伝に利用されぬよう、厳に警戒せねばならない」という倫理綱領の条項に率先違反している(笑)。

渡部 おかしいですねえ。 

森村氏が交通遺児に寄付したこと自体、よいことで批判する気はないんですけれども、その前に基本的にやるべきことが沢山あるはずなんですね。

三千万円でどのくらいのことができるかわからないけど、まず夕イム、ニューズウィークなどの主な記者と会見の席でも設けて「私は間違っていた。あの写真はインチキだった…」と弁明することですよ。

二セ五千円札事件は法の裁きをうけているのに、こちらのニセ写真、ニセの作り話はなんら法のとがめもうけていない。

しかし、『悪魔の飽食』のデタラメが国際的に日本人同胞に与えた被害の大きさは、こちらのほうがくらべものにならないほど大きいですよ。

香山 「赤旗」日曜版であれだけ全国的に配布されたうえに単行本もベストセラーですからね。

欠陥商品だとわかったのなら直ちに回収すべきですね。

儲かった三千万円の金は本来そういうことに使うべきだ。

他の欠陥商品ならみんなそうするでしょう。

メーカーが欠陥商品を回収しなかったら、新聞はそれこそ連日大騒ぎして叩きますね。

そういう使いわけをするから読者も新聞は公平ではないと思うようになるんですよ。

渡部 『悪魔の飽食』のニセ写真事件や教科書検定誤報事件というのはいわば「情報水俣事件」というべき事件ですよ。

しかも『悪魔の飽食』のカバーでこのインチキな本を褒めちぎった人間は二人とも朝日新聞の記者だ。

香山 そこに何か『悪魔の飽食』と朝日との癒着がある。

渡部 筑紫哲也、本多勝一の両氏。

いずれも朝日が誇る二大スター記者だ。

朝日にとって宵の明星、明けの明星みたいなもんです(笑)。 

この二人が『悪魔の飽食』を「コペルニクス的な転回の書」だとかいって、言葉を極めて『悪魔の飽食』というニセモノを褒め称えてるわけだ。

悪魔の所業を褒めた人間は、やはり悪魔といわざるをえませんね(笑)。

香山 その程度の真実と嘘が見抜けないような人間が、作家とか記者とか、フィクションとか、ノンフィクションなどという言葉を使わないで欲しいですね(笑)。言葉が汚れる。

渡部 もっとひどいのは、森村氏はほとんど証人と会っていないということですね。

ノンフィクションなのに……。

会って事実を調べると悪魔がいなくなって困るのかな。

香山 社会心理学者のフェスティンガーの古典的概念の一つに「認知的不協和」というのがあるんです。これは、ある偏見の構造をもった人間は、そのなかで安住してますから、そこが崩れると安定を失うわけです。

だから偏見の構造を崩す恐れのある情報に対して激しい拒絶反応を示す。

そのためにその情報が、耳に入らないんです。

証人に会わないというのも、そういうことなのかもしれません。 

新聞の話に戻りますけど、ぼくが直接知ってる朝日の記者が多勢いますけど、それぞれ個人的には立派な人が少くないんですね。

それなのにどうしてこういう状態になるのか―そこが問題ですね。

渡部 そこでぼくは思うんだけど、戦前の日本の陸軍なんて、こんなふうじゃなかったかとね。

秀才も多いし、立派な人も沢山いる。

負けたら腹切ろうなんて人もいたけども、ごく少数の人間が牛耳っちゃって、わけのわからない戦争とか、どこで止めるかも決めない戦争を起こしちゃったりしたんですよ。

どこか根本がおかしいんですよ。

そうするといい人材がいればいるだけ、その社会に対する害は大きくなる。

日本の旧軍だって有能な人が大量にいなきや戦争にならなかったわけですよ。

香山 そうです。かえって、善人の罪は重いですね。

渡部 ナチス時代のドイツ人だって、個々に会えばよかったと思いますよ。

だからいまの朝日の内部のことは知りませんけど、ごく少数の人

が路線を決めてると思うんです。

この路線に乗って記事を書けば紙面に出るとか。

香山 出世するとかね。

渡部 広岡さんが社長のときには、日中平和のためならば、多少の虚報はしようがないという趣旨のことをいったそうですからね。

戦争に勝つためならば、多少のデマはしようがないという参謀本部と同じですよ。

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『悪魔の飽食』のニセ写真事件や教科書検定誤報事件というのはいわば「情報水俣事件」というべき事件ですよ。

2018年04月26日 09時44分42秒 | 日記

以下は前章の続きである。

『悪魔の飽食』のデタラメ

渡部 学歴が高いほど新聞の評価が低いというのは面白いですね。

香山 戦前にくらべて新聞を批判的に読む人が多くなったということは、世論の成熟が進んだということで日本社会の将来にとって希望が持てますね。日本の新聞の将来のためにもよいことです。

渡部 本当はね。

香山 だから何書いてもシラケるんだと思うんです。

反核キャンペーンでもそうでしょう。

投書欄なんか見ていても、やっぱりひところよりは変わってきている。 

例の森村誠一氏の『悪魔の飽食』のニセ写真事件にからんで朝日は昨年の十二月二十四日号で「森村誠一氏、交通障害児に三千万円寄付」という記事をのせましたね。

これなんかは「何者かの宣伝に利用されぬよう、厳に警戒せねばならない」という倫理綱領の条項に率先違反している(笑)。

渡部 おかしいですねえ。 

森村氏が交通遺児に寄付したこと自体、よいことで批判する気はないんですけれども、その前に基本的にやるべきことが沢山あるはずなんですね。

三千万円でどのくらいのことができるかわからないけど、まず夕イム、ニューズウィークなどの主な記者と会見の席でも設けて「私は間違っていた。あの写真はインチキだった…」と弁明することですよ。

二セ五千円札事件は法の裁きをうけているのに、こちらのニセ写真、ニセの作り話はなんら法のとがめもうけていない。

しかし、『悪魔の飽食』のデタラメが国際的に日本人同胞に与えた被害の大きさは、こちらのほうがくらべものにならないほど大きいですよ。

香山 「赤旗」日曜版であれだけ全国的に配布されたうえに単行本もベストセラーですからね。

欠陥商品だとわかったのなら直ちに回収すべきですね。

儲かった三千万円の金は本来そういうことに使うべきだ。

他の欠陥商品ならみんなそうするでしょう。

メーカーが欠陥商品を回収しなかったら、新聞はそれこそ連日大騒ぎして叩きますね。

そういう使いわけをするから読者も新聞は公平ではないと思うようになるんですよ。

渡部 『悪魔の飽食』のニセ写真事件や教科書検定誤報事件というのはいわば「情報水俣事件」というべき事件ですよ。

しかも『悪魔の飽食』のカバーでこのインチキな本を褒めちぎった人間は二人とも朝日新聞の記者だ。

香山 そこに何か『悪魔の飽食』と朝日との癒着がある。

渡部 筑紫哲也、本多勝一の両氏。

いずれも朝日が誇る二大スター記者だ。

朝日にとって宵の明星、明けの明星みたいなもんです(笑)。 

この二人が『悪魔の飽食』を「コペルニクス的な転回の書」だとかいって、言葉を極めて『悪魔の飽食』というニセモノを褒め称えてるわけだ。

悪魔の所業を褒めた人間は、やはり悪魔といわざるをえませんね(笑)。

香山 その程度の真実と嘘が見抜けないような人間が、作家とか記者とか、フィクションとか、ノンフィクションなどという言葉を使わないで欲しいですね(笑)。言葉が汚れる。

渡部 もっとひどいのは、森村氏はほとんど証人と会っていないということですね。

ノンフィクションなのに……。

会って事実を調べると悪魔がいなくなって困るのかな。

香山 社会心理学者のフェスティンガーの古典的概念の一つに「認知的不協和」というのがあるんです。これは、ある偏見の構造をもった人間は、そのなかで安住してますから、そこが崩れると安定を失うわけです。

だから偏見の構造を崩す恐れのある情報に対して激しい拒絶反応を示す。

そのためにその情報が、耳に入らないんです。

証人に会わないというのも、そういうことなのかもしれません。 

新聞の話に戻りますけど、ぼくが直接知ってる朝日の記者が多勢いますけど、それぞれ個人的には立派な人が少くないんですね。

それなのにどうしてこういう状態になるのか―そこが問題ですね。

渡部 そこでぼくは思うんだけど、戦前の日本の陸軍なんて、こんなふうじゃなかったかとね。

秀才も多いし、立派な人も沢山いる。

負けたら腹切ろうなんて人もいたけども、ごく少数の人間が牛耳っちゃって、わけのわからない戦争とか、どこで止めるかも決めない戦争を起こしちゃったりしたんですよ。

どこか根本がおかしいんですよ。

そうするといい人材がいればいるだけ、その社会に対する害は大きくなる。

日本の旧軍だって有能な人が大量にいなきや戦争にならなかったわけですよ。

香山 そうです。かえって、善人の罪は重いですね。

渡部 ナチス時代のドイツ人だって、個々に会えばよかったと思いますよ。

だからいまの朝日の内部のことは知りませんけど、ごく少数の人

が路線を決めてると思うんです。

この路線に乗って記事を書けば紙面に出るとか。

香山 出世するとかね。

渡部 広岡さんが社長のときには、日中平和のためならば、多少の虚報はしようがないという趣旨のことをいったそうですからね。

戦争に勝つためならば、多少のデマはしようがないという参謀本部と同じですよ。

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メーカーが欠陥商品を回収しなかったら、新聞はそれこそ連日大騒ぎして叩きますね。

2018年04月26日 09時42分33秒 | 日記

以下は前章の続きである。

『悪魔の飽食』のデタラメ

渡部 学歴が高いほど新聞の評価が低いというのは面白いですね。

香山 戦前にくらべて新聞を批判的に読む人が多くなったということは、世論の成熟が進んだということで日本社会の将来にとって希望が持てますね。日本の新聞の将来のためにもよいことです。

渡部 本当はね。

香山 だから何書いてもシラケるんだと思うんです。

反核キャンペーンでもそうでしょう。

投書欄なんか見ていても、やっぱりひところよりは変わってきている。 

例の森村誠一氏の『悪魔の飽食』のニセ写真事件にからんで朝日は昨年の十二月二十四日号で「森村誠一氏、交通障害児に三千万円寄付」という記事をのせましたね。

これなんかは「何者かの宣伝に利用されぬよう、厳に警戒せねばならない」という倫理綱領の条項に率先違反している(笑)。

渡部 おかしいですねえ。 

森村氏が交通遺児に寄付したこと自体、よいことで批判する気はないんですけれども、その前に基本的にやるべきことが沢山あるはずなんですね。

三千万円でどのくらいのことができるかわからないけど、まず夕イム、ニューズウィークなどの主な記者と会見の席でも設けて「私は間違っていた。あの写真はインチキだった…」と弁明することですよ。

二セ五千円札事件は法の裁きをうけているのに、こちらのニセ写真、ニセの作り話はなんら法のとがめもうけていない。

しかし、『悪魔の飽食』のデタラメが国際的に日本人同胞に与えた被害の大きさは、こちらのほうがくらべものにならないほど大きいですよ。

香山 「赤旗」日曜版であれだけ全国的に配布されたうえに単行本もベストセラーですからね。

欠陥商品だとわかったのなら直ちに回収すべきですね。

儲かった三千万円の金は本来そういうことに使うべきだ。

他の欠陥商品ならみんなそうするでしょう。

メーカーが欠陥商品を回収しなかったら、新聞はそれこそ連日大騒ぎして叩きますね。

そういう使いわけをするから読者も新聞は公平ではないと思うようになるんですよ。

渡部 『悪魔の飽食』のニセ写真事件や教科書検定誤報事件というのはいわば「情報水俣事件」というべき事件ですよ。

しかも『悪魔の飽食』のカバーでこのインチキな本を褒めちぎった人間は二人とも朝日新聞の記者だ。

香山 そこに何か『悪魔の飽食』と朝日との癒着がある。

渡部 筑紫哲也、本多勝一の両氏。

いずれも朝日が誇る二大スター記者だ。

朝日にとって宵の明星、明けの明星みたいなもんです(笑)。 

この二人が『悪魔の飽食』を「コペルニクス的な転回の書」だとかいって、言葉を極めて『悪魔の飽食』というニセモノを褒め称えてるわけだ。

悪魔の所業を褒めた人間は、やはり悪魔といわざるをえませんね(笑)。

香山 その程度の真実と嘘が見抜けないような人間が、作家とか記者とか、フィクションとか、ノンフィクションなどという言葉を使わないで欲しいですね(笑)。言葉が汚れる。

渡部 もっとひどいのは、森村氏はほとんど証人と会っていないということですね。

ノンフィクションなのに……。

会って事実を調べると悪魔がいなくなって困るのかな。

香山 社会心理学者のフェスティンガーの古典的概念の一つに「認知的不協和」というのがあるんです。これは、ある偏見の構造をもった人間は、そのなかで安住してますから、そこが崩れると安定を失うわけです。

だから偏見の構造を崩す恐れのある情報に対して激しい拒絶反応を示す。

そのためにその情報が、耳に入らないんです。

証人に会わないというのも、そういうことなのかもしれません。 

新聞の話に戻りますけど、ぼくが直接知ってる朝日の記者が多勢いますけど、それぞれ個人的には立派な人が少くないんですね。

それなのにどうしてこういう状態になるのか―そこが問題ですね。

渡部 そこでぼくは思うんだけど、戦前の日本の陸軍なんて、こんなふうじゃなかったかとね。

秀才も多いし、立派な人も沢山いる。

負けたら腹切ろうなんて人もいたけども、ごく少数の人間が牛耳っちゃって、わけのわからない戦争とか、どこで止めるかも決めない戦争を起こしちゃったりしたんですよ。

どこか根本がおかしいんですよ。

そうするといい人材がいればいるだけ、その社会に対する害は大きくなる。

日本の旧軍だって有能な人が大量にいなきや戦争にならなかったわけですよ。

香山 そうです。かえって、善人の罪は重いですね。

渡部 ナチス時代のドイツ人だって、個々に会えばよかったと思いますよ。

だからいまの朝日の内部のことは知りませんけど、ごく少数の人

が路線を決めてると思うんです。

この路線に乗って記事を書けば紙面に出るとか。

香山 出世するとかね。

渡部 広岡さんが社長のときには、日中平和のためならば、多少の虚報はしようがないという趣旨のことをいったそうですからね。

戦争に勝つためならば、多少のデマはしようがないという参謀本部と同じですよ。

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