すずりんの日記

動物好き&読書好き集まれ~!

こわ~い話

2006年08月04日 | ちょっとしたこと
これは、実話ですよ~

先日ラジオの怪談話のコーナーを聞いていて、
思い出しました。

高校生の時の話です。
同級生のA子から、相談を受けました。

「自分の部屋の天井の色が、なんか変なの。」

A子は、高校2年、3年のクラスメートで、
私はいつも学校帰りに彼女の家に寄り、
彼女の部屋で遊んでいました。

その、私がいつも行っている彼女の部屋の天井の色が、おかしい、
色が変わってきている、と言うのです。
私は、毎日のように彼女の部屋に入っていましたが、
それまで天井まで詳しく見たことは無かったので、
さっそく見に行きました。

彼女の家は木造2階建てで、
彼女の部屋は、その2階にありました。
私はいつものように、彼女の少し後ろから、2階に行く急な階段を登り、
彼女の部屋に入って、いつもの場所に自分のカバンを置き、
天井を見上げました。

「ほら、あそこ。」

彼女の部屋は、・・・8畳くらいだったかなぁ。
でも勉強机とベッドの他に、とにかく服が多くて、
タンスの中に入っているもの以外にも、
タンスの上にはハンガーに掛け切れない洋服が
雪崩を起こしかけていました。

窓は1ヶ所だけで、その窓の位置と荷物の多さで、外はまだ明るいのに、
部屋にはその7割くらいの日の光しか入り込めていないような薄暗さでした。
でも、部屋の電気をつけるにはまだ早いし、
電気をつけたら、そのすぐそばの天井部分は、
蛍光灯のかさの影に隠れて、余計に暗くなる。
私は、部屋に差し込んでいる窓からの光を遮らない場所に移動し、
彼女の指差す方を改めて見上げました。

当時すでに喫煙歴が5年以上の彼女の部屋の天井は、
一面、ヤニでかなり汚い感じで、
きっと本来の天井の色はこの色じゃないな、
ということははっきりとわかりました。

でも、不思議なことに、ちょうどベッドの真上にあたる部分が、
サッカーボールほどの大きさで、ぼんやり明るい色になっているんです。

「もともとこんなふうになってたんじゃないの?」と聞く私に、
A子は、やっぱりそういうと思った、という顔で、言いました。
「少し前に気づいたんだけど、最初はもっとぼんやりしてて、
色が変わっている部分ももっと小さかったんだよね。
でも、だんだん大きくなってきて・・・。」

私は、ふ~ん、と言ったきり、ちょっと言葉が無くなってしまいました。
正直、私にこれを見せて、A子は、私になんて言って欲しいんだろう。
言っちゃあ悪いけど、だから何?と思ったんです。

でも彼女は、私のその反応もわかっていたようで、
私のここまでの反応を確認してから、ちょっと声をひそめて言いました。

「・・・ここ、見て。」

だから、何さ!

「ここ、手の跡がついてるように見えない?」

は~?どこが?

そう返事をしようと思っていた私は、再び言葉を無くしました。
よく見ると、そのサッカーボール大の変色部分と、
ヤニで変色した部分の境目に、五本の指の跡らしきものが見えました。

そして私は、この時初めて彼女が私に言わせたかった言葉を口にしたのです。

「・・・何、これ?・・・どういうこと?」




さてこれは何なんでしょう?つづく



コメント (2)
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