すずしろ日誌

介護をテーマにした詩集(じいとんばあ)と、天然な母を題材にしたエッセイ(うちのキヨちゃん)です。ひとりごとも・・・。

ピンクの気持ち

2009-09-06 21:24:45 | ひとりごと
 父の事をいつまでも小さな弟として心配し続けた父の姉は、齢90を過ぎても元気な人だったが、ここ1~2年でかなり認知症状が進んだ。
 父が四輪車で行った時も一緒にお参りできたし、一緒に山にも連れて行った。しかし、父の死を受け入れることは出来なかった。 
 毎回父を心配し
 「早ぅ帰れ。父ちゃん頼む。」
そう言っては泣く。そしてある時は父の死を思い出しては泣く。
 苦労のし通しの人だった。けれどいつでも
 「ありがたい。幸せだ。」
としか言わない人だった。その反動なのか、今は哀しみが押し寄せている。
 父の死を受け入れられないなら、そのままにしておこうと思い、思いだした時は思いだしたように合わせていた。
 その叔母が父に会いたい、あるいは父の墓前に参りたいと毎日言っているという。
 「連れてきて、参らせてあげたら納得するんじゃないか。」
母はそういう。どうしてあげればいいのだろう。新たな哀しみを増やすことにはならないだろうか。

2009/9/6の記事
コメント (6)
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