すずしろ日誌

介護をテーマにした詩集(じいとんばあ)と、天然な母を題材にしたエッセイ(うちのキヨちゃん)です。ひとりごとも・・・。

ピンク入院する

2010-03-19 23:08:42 | ひとりごと
 17日夜ピンクの家では家族会議が開かれた。今まで嚥下状態も良かったが、急にゴロ音がつくようになった。IVHにしても、点滴にしても、経管栄養にしても、姉ちゃんの負担は大きい。状態の悪さを考えても入院させてもらえれば、安心と子供たちは言ったらしい。
 18日姉ちゃんは決めかねていた。自宅で看取ることも考えていたがその夜の痰がひどかった。ピンクの娘もアルツハイマーと診断された以上、姉ちゃんの負担はさらに大きい。自宅では吸引も出来ない。不安が自信と覚悟を上回った。
 主治医に相談する。老衰、高齢、状態の悪さ、タイミング・・・。受け入れ先がないかもしれない・・・と主治医は言った。主治医は診療所なので入院設備はない。救急車で運べばあるいは救急病院が入院させてくれるかもしれないとは言ったが、駄目もとで個人病院に打診した。
 運よくベッドの空きがひとつあった。状態を説明した上で受け入れをしてくれた。その日のうちに入院できるということだったが、どうやって運ぶかが問題だった。子供の車でリクライニングさせて運ぶか考えたが、状態が悪くなっており浮腫も出ているし褥瘡もある。麻痺もあれば安全に運べるか不安になる。車椅子なら借りられるが、介護タクシーも扱っている会社のドライバーさんに相談した。結局ほかのタクシー会社にストレッチャーのタクシーがあると教えてくれた。
 その日の午後に入院。急だったので親戚が付き添った。仕事に出ていた子供たちが知ったのは戻った夜になってだ。付いていったおばたちの話は3日が山らしいとの話だった。詳細は分からない。
 戻ったひ孫が電話して確認。高齢であり老衰であり肺炎も起こしている。確かに状態は悪い。3日は付き添ってくれということだから、山といえば山だ。しかし危篤と言うことではない。
 今日様子を見に行く。酸素、点滴、バルーンカテーテル。意識のない状態だが、バイタルは安定している。
 「ばあやん、大阪のまあ姉ちゃんが帰ってきよるよ。」
娘の名前を出すと、うっすらと片目を開けた。
 「あ、すずが声かけたら目開けるんじゃな。」
姉ちゃんと交代していた、他の孫がそう言った。ばあやん、大阪のおばちゃんに反応したのだ。
 明日は大阪のおば達が来る。きっと、声に反応してくれるはずだ。
2010/3/19の記事
 
コメント (2)
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