すずしろ日誌

介護をテーマにした詩集(じいとんばあ)と、天然な母を題材にしたエッセイ(うちのキヨちゃん)です。ひとりごとも・・・。

鉛色の心

2015-09-08 21:07:50 | じいとんばあ
 むかしむかし その昔
 人が勝手に決めた 「身分」というものがあったとさ
 何の罪もないのに そこに生まれおちただけで
 ずっとずっと 辛い思いをしてきた人たち

 「家がボロだから」
 そう言って 子供の頃 友達を家に呼ばなかったという友人
 それが何故かすごく不思議だった
 「だって家の場所が分かるから」
 随分経って 涙ながらの告白を聞いた・・・

 「あの子と結婚するなら首つって死ぬ!」
 相手の母親に泣かれて 結婚をあきらめた

 それでも 沢山を乗り越えた友人も 観てきたけれど
 乗り越えなくてはならないことが やっぱり理不尽で

 田舎は そしてお年寄りは
 特に 差別意識が根強くて
 まさか・・・と思う人にも 根っこがある

 昨日まで 優しかったのに
 昨日まで 笑顔だったのに
 訳も言わず 門前払いだったと
 それしか・・・思い当る事が無いと
 ヘルパーさんはつぶやいた

 悲しくて 悲しくて 胸が苦しくて
 でも 間違っていても
 それを 正すことは出来なくて 
 代わりに ごめんなさいを繰り返す

 いつになったら 無くなるのだろう
 差別

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コメント (4)
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