すずしろ日誌

介護をテーマにした詩集(じいとんばあ)と、天然な母を題材にしたエッセイ(うちのキヨちゃん)です。ひとりごとも・・・。

見たかったキヨちゃん炸裂

2021-04-23 20:57:53 | うちのキヨちゃん
 春は狂犬病予防接種の季節である。予防接種は市の環境課が担当で、獣医師と一緒にやって来る。市内、決められた場所に順番にまわるので連れて行くのだが、数年前からキヨちゃんでは対応できなくなった。
 私が休みならいいのだが、キヨちゃんではリュウを連れてはいけないので、もう何年も前から事前にお願いして自宅で接種させてもらっている。
 さらに、親戚のおじさんも高齢となり、散歩は頼める人がいるが昼間は仕事だし、連れていくことが難しくなったので、3年位前からか一緒におじさんも頼んで、うちと2軒は自宅で注射してもらっている。
 しかし、これが毎年のことなのに一度は家が、一度はおじさんが忘れられて後日来てもらうなんてことがあった。まあ、普通連れて行くのが当たり前なので、無理を頼んではいるが、高齢者が増えた田舎のこと、しかも事前に約束しているのに忘れるのは困ったもんである。
 さて、今日はリュウの接種の日。今年も事前に電話しておじさんの家と我が家と
 「例年通り自宅でお願いします。」
と電話した。そもそもうちの近所は知っている限りおじさんとこと家しかないはずなので、集合場所に来る人は皆無だ。
 ところが、夕方キヨちゃんから電話。
 「まだ来んのじゃ。」
時計を見ると15時半を過ぎている。どう考えても遅い。で、電話すると、
 「そういうお約束になってますか?」
と聞かれた。いやいや、事前に電話しているし、毎年だし。
 説明すると獣医師と同行している環境課の人から電話があった。
 「すいません。運転手さんが初めての人で場所が分からないんですが。」
・・・って、運転手さんのせいにするなよ。初めてで分かるはずもないんだから、調べるなり教えるなりしてよ。
 「この場所をこう上がって、〇軒目の家で・・・、いや、その道は違います。いや、そこではありません。」
と電話でやり取りしたあと、運転手さんはこう言った。
 「後半時間はかかります。」
・・・ってことは、道が分からないんじゃなくて、そもそも忘れてすっぽかして帰ったってことじゃないか。
 「あの、Kさんの家は言ったんですか?」
と聞くと、おじさんのところは忘れていなかったらしい。ってか、私から電話したのに何でうちが忘れられる?
 さて、夕方約束の時間、くりりんからライン。ちょうど仕事から帰ったらキヨちゃんから話を聞いたようで、
 「忘れてるのかな?まだ来ないよ。」
と言う。まじか?
 で、そこからは仕事から帰ってくりりんに聞いた話。
 結局来たのは17時を過ぎていた。我が家を通り過ぎ、集合場所で待っていたらしい。つまりは我が家によることを忘れただけでなく、我が家で接種するという話すら忘れていたのだ。っていうか、おじさんの家には行っているし、その話をさっきしたばかりなのになんで、うちだけ集合場所になる??
 一日待ちくたびれたキヨちゃんは怒り心頭。
 「うちの前は通ったんじゃろ?うちの犬は車が通ったら絶対鳴くんじゃ。この家に犬がおるって気ぃつかなんだか!」
くりりんは、
 「もう何年も家に来てもらっているんです。」
と説明。
 「どればあ待ったと思うんじゃ!」
 それからくりりんがリュウを抱いて注射。この時間ならそれこそ集合場所でも行けるが、いつもの時間ならキヨちゃん一人だ。注射を終えるとキヨちゃん、
 「金や払うことないぞ!」
とくりりんに言ったらしい。おいおい、それは払わないと鑑札貰えんし・・・(笑)。面白いので見ていたら(くりりん)、
 「お金払わないって言ってます。どうします?」
と車の中で相談していたらしい(笑)。
 気の毒なので、
 「いえいえ払いますから。」
とくりりん。
 そして予定表を見た運転手さんが一言、
 「この家予定に入ってないじゃないか!書いておけよ!」
と怒ったらしい。ほらね、運転手さんのせいじゃないじゃないか。
 ともあれ、無事に予防接種出来てよかった。しかし・・・見たかったなあ、キヨちゃん炸裂。

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コメント (3)
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