このところ夏場は見たいお芝居がないので、先日、京都の伏見を散策してきました。
テレビ番組によくあるそれでなく、自分流のぶらりひとり旅もけっこう愉しかったです。
伏見京町通。ご存知のかたも多いと思いますが、江戸時代から明治にかけて、伏見港に上陸した旅人は、この街道を京へむけて歩い
たものでした。
その街道通りに創業240年ちかくになる料亭「魚三楼」があります。
明和元年川魚料理をはじめてから今で八代目。京の町屋の情緒あふれる格子、蟲籠窓が見られる表構えは超老舗の風格があります。
その「魚三楼」に行ってきました。2回目の訪問です。
伏見の酒蔵元の舌の肥えた旦那衆にかわいがられれてきた料理は美味しくないはずがない。
季節に充ちた旬のおいしさはもちろんだが、包丁さばきのカッコよさは、老舗料亭の板場の心意気を感じます。
お昼どきのおすすめは、やはり花籠御膳(画像)。
季節の花をイメージさせる竹籠に、五花弁の器。
向付、取肴(巻玉子、北方かまぼこ、鰆味噌幽庵焼、酢取れんこんなど)
八寸、油物(海老かきもち揚げ、とゆゆば、青唐)
焚きあわせ(小芋、冬瓜、鱧黄金煮)
画像のほかに、椀(鱧、じゅんさい、花柚子、白瓜)、ちりめん山椒ごはん、香の物、、さくらんぼとマンゴの氷菓。
コンチキチン…コンチキチン…
祇園さんが近いこの頃。、なんといっても”鱧”が最高でしたね。旬の物を旬の季節に出し、美味しく食べてもらえる御膳。これが魚三楼
の信念なんです。
あまりの美味しさに、ひとりじめしたくなく、ダメモトで板場にもう一膳出来ないかと質して、OKをもらってから、近くに住むわたしの知人
を呼んじゃいました。
しばらくして、浴衣すがたの若い仲居さんが二本指をついて
「お連れ様がお見えになりました」
なんだか映画のワンシーンですよね。
きけば、この若い仲居さん。NHKの「美の壷」の#京の浴衣に出演したとか。道理で。ケイタイショップで店員の女の子が七夕で浴衣が
けしてるのと、どこかチガウ。品があります。
料理よし、行き届いたサービス、京らしい庭の佇まい、すべてが満足でした。
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