ホテルリッツ、ブルガリ先のブりーぜ6Fにあります。
「かもめ」とiいう名がついた食べもの店が、全国にやたらと多い。
群ようこさんの『かもめ食堂』(幻冬舎文庫)という小説が、映画になりDVD化され、大当たりをとってから爆発的に広まったようです。
”かもめ食堂はヘルシンキの街なかにひっそりとある”という書き出しではじまる小説 『かもめ食堂』 は、今もフィンランドの首都ヘルシンキの港町の一角で営業している。
港町といえば、神戸の中山手にも「かもめ食堂」という洋食屋さんがある。
日本では「かもめ」というと、カワユイ水兵さんか、演歌の脇役だが、フィンランドの「かもめ」はどことなく、のびのびとふてぶてしい。それにひょっこりしていた。このひよっこり具合が主人公のサチエにどこか似ている。
そう思って「かもめ食堂」と名付けたと作者の群ようこさんはいう。
それはほんの偶然だった
その日、飛び込んだお店が「かもめ食堂」ならぬ「かもめキッチン」だった。
さしずめエレベータからいちばん近いお店という他愛のないことにすぎない。
大阪・西梅田のブリーゼタワーの6階にある。
店内は昭和40年代をイメージしたレトロモダンの空間だった。
看板メニューはハンバーグステーキ。7種類と豊富。
たとえば、とろけるチーズと自家製トマトソースのジュエットのハンバーグステーキという変わり種もある。
注文したのが
赤ワインで蒸し上げた煮込みハンバーグステーキ(←画像)とオニオングラタンスープ。
ハンバーグのボリュームは満点でした。
「うまい!! うますぎる!!」
口に入れると溶けるようにやわらかく、ジュ~ワぁとした肉の味が口中にひろがってくる。
なんといっても、このお店のこだわりは「デミグラスソース」にある。
100%の和牛を使用し、三昼夜かけて素材本来の甘味、旨味、それにコクをソースに閉じ込めるようにじっくり煮込んだ「デミグラスソース」はまさにプロの味です。
和牛はおろか、泉州地方の野菜など、厳選された大阪近郊の食材を使用しているそうです。
丁寧に手作りされた料理には、昔ながらの懐かしい味わいがあります。
そして、そこには「かもめ」の原点が見えてくる気がするのです。
映画「かもめ食堂」では、 コーヒーを落とす時にフィルターの上に置いた挽きたてのコーヒー豆に人指し指をつき立てて「コピ・ルアックという呪文を唱えているシーンがあった。
これはコーヒーを美味しくするためのおまじないだそうです。
「コピ・ルアック」(←インドネシア産)は世界で最も高価なコーヒーとして知られています。
独特の複雑な香味を持つともいわれ、なかなか入手も困難です。
白磁のカップで食後に出された香り高いコーヒー(←画像)が、「コピ・ルアック」だったかどうかは知りませんが・・・・・。
料理が旨いとコーヒーも美味しい。 ホントですよ。
奇をてらわずに、飾らずに、素朴で、気楽に行けるお店。それが「かもめキッチン」です。
「この値段で、これか!!」
ちかごろは、そんなお店が多すぎます。
雑誌に載っているからとか、予約がとりにくいとか。
そんなことが店の評価の基準になったりする(←騙されてはいけません!!)。
西梅田のブリーゼ、ブリーゼに「美味しいほんまもんのハンバーグ」を見つ~けた 。
なんだか気持ちまでが温かくなってきました。
これから値段も教えてくださいよ。