Dream Gate ( 中野 浚次のブログ )   

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吾亦紅 (われもこう)

2010-09-19 | 本日の○○






はじめは、なにかの実だと思っていた。

何本かにわかれた枝の先に、黒っぽい紅の球状に集まった小花をつける。

吾亦紅だ。

花とよぶやわらかな情感はこの花にはない。

深い黒紅の色は咢、花びらは持たない。






数日前、友人から個展の案内状が届いた。
個展会場は播州の龍野である。
10年ぶりの龍野に懐かしさがこみあげて、出かけることにした。

個展を見たあと、風の心地さを感じながらしばらくは散策してみることにした。

まだ夏草の繁る揖保川の川原に「われもこう」をみつけました。

その花だけを見ると、愛想のよくないは花だけど・・・
色とりどりの花とともに咲いていて、決してさびしい佇まいではない。

その花びらを棄てた強い個性が・・・
美しいとはお世辞にもいえないが、独特の面白さを見せている。







「われもこう」に赤とんぼが・・・・・・。

さすが「赤とんぼの里」とよばれた龍野ですね。

そう。だれもが口ずさんだ『赤とんぼ』の作詞者である三木露風が、生まれた故郷なんです。







『吾亦紅」は寂しい花である。


そのしゃがれた花が、なぜか寂寥感をそそる。

「われもこう」といえば、「枯淡」ということばが充てはまる。
だから、年若くして惹かれぬ花かもしれない。

この花がイバラ科に属していたのは、意外だったというしかない。


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