困窮した若年層女性の問題がクローズアップされる一方でさらに
深刻といわれるのが死別や離別によって単身になった中高年女性
の貧困である。
現在生活保護を受けている世帯は約165万世帯、そのなかで
65歳以上の高齢世帯が90万世帯と約半分を占めている、特に
問題なのは単身女性の困窮で貧困率は44%と男性の33%より
も高い。
経済的に追い詰められる背景としては収入が少ない、資産がない、
家族や友人などの援助が期待できない、生活保護に抵抗がある、
そして配偶者との死別、離別、特に夫が自営業者の場合、国民年
金のみ加入のため遺族年金が出ない、また本人も年金未加入のた
め老後の年金収入をあてにできないケースがあることが困窮の原
因といえる、やはり核家族が進み非正規雇用がこれだけ増えた現
代社会に即した年金をはじめとしる社会制度を作っていかない限
り中高年の貧困、特に単身女性の困窮問題は解消されないと思う。