TABI天使日記

天使になったカナダのアジリティ犬と、ママ・パパの日常

ROOT CANAL COVER-UP

2008-01-24 14:56:56 | インポート
It's All in Your Head や、Toxic Metal Syndrome と並んで必読と言われて
いる。

上記二冊は10年以上前に読んだが、この根幹治療の問題を扱ったやつは自分
には関係ねーやと思って手にしたことがなかった。でもやっぱり縁があった
のかしらね、どこへ行っても目にするからとうとう注文することに。

テーマは、何十年間も隠されてきた根幹治療の重大な副作用である。
歯医者の理屈では、根幹内を拡大清掃して消毒し、充填物で塞ぐことにより
細菌の感染を防ぐことになっている。しかし、Priceの25年に渡る研究の結果、
根幹内を完全に無菌に保つことは全く不可能で、むしろ出口のない温室で
ぬくぬくと繁殖した菌が全身をめぐり、様々な変性疾患の原因となるという。
菌といっても特別なやつじゃなくて、どこにでもいる連鎖球菌なんかだ。
ガッタパーチャできっちり塞いだつもりでも、どうしても縮むので隙間が
生じ、そこに菌が住み着くわけ。

関節炎で歩くこともかなわなかった女性が、過去に根幹治療した歯を抜歯した
ら回復した例などが載っている。菌は血液の流れにのって巡り、心臓、腎臓、
目、脳など好きなところを宿にする。妊婦など特にやられやすいらしい。

ちょっとびっくりなのは、根幹治療そのものは100年以上前から行われて
きたことだ。歯科治療って、ホントに「削る、詰める」の原始的な方法が主
で、あんまり進歩してない。Priceの発表から60年以上がたち、人類は月に
到達し、インターネットで世界がつながったのに、根幹治療はほとんど変って
いないし、問題点の改善もなされていない。「根幹治療した歯なんて、もって
も10年がいいとこで、いずれダメになるんだから、騒ぐことない」っていう
歯医者のあきらめムードが背景にあるんだろうか。痛い根幹治療に耐えれば
抜かずに歯を長持ちさせられる(できれば一生噛める)と信じて治療を受ける
患者は、気の毒としかいいようがない。

しかし、全ての根幹治療が失敗に終わるのではなく、ごくごく少数ながら
影響を受けずに健康に過ごす人々もいるという。そういうケースは、「稀に
見る強い免疫力の持ち主」なのだそうだ。これだよ。強い免疫力と強運。
それを持ち合わせていないその他大勢は、結局つまんない菌にやられて人生
を終えるってことね。