この春に訪れたワイナリーから届いたワインを、夕食とともにいただいた。
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1999年に作られたシャルドネ。
そう、TABIが生まれた年である。今日は、あの子が生きていたら24歳の誕生日。そこで、そのお祝いにこのワインを開けることにした。
赤ワインは何年もかけて熟成することは知られているが、白ワインは普通はできあがったらサッサと飲むもの。二十年以上も貯蔵しておいて、飲めるものなのか?
スクリュートップが主流の昨今だが、昔のワインなので天然のコルク栓だ。TABIパパが開けようとしたらコルクがボロボロ崩れて出てこない!そういうことを予想していたのか、ワイナリーではステンレスのコルク取り出し器具をおまけにつけて送ってくれた。これが意外と使える。
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さて肝心のワインだが、色はシャルドネというより春浅い時期のメープルシロップのような色。そして、かすかにオーク樽の香りがする。私の好みのシャルドネではないが、24年もの間、私達に飲まれるのを待っていてくれたワイン。じっくりと堪能する。
夕食のメニューは、TABIが大好きだった紅鮭のグリル。メープルシュガーのマリネが照りを出してとても香りが良い。もちろん、あの子用に生前使っていたお皿にとりわけてあげた。
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あの子なら、5秒でペロリだね、と夫婦で笑う。
おめでとう、TABI!