TABI天使日記

天使になったカナダのアジリティ犬と、ママ・パパの日常

海ゆかば

2008-01-20 03:30:31 | インポート
この年になるまで知らなかった。

母方の叔父が、「弔慰金が出た」と言う。
なんのことかと思ったら、戦没者遺族弔慰金。

第二次世界大戦の末期、エンジニアだった母の兄は赤紙が来て南方へ、そして
戦死した。戦後、遺族として祖父が、祖父の死後は祖母が弔慰金を支給され
ていた。祖母の死後、戦死した兄のすぐ下の弟で家督を継いだ伯父が受給権
を得た。その伯父も亡くなり、今度は母の弟である叔父が受給権を得たらしい。

まるで阿弥陀クジのように、順繰りに親等をたどって支払われるのである。

パラオ島玉砕から64年。
戦争の記憶は遠くなり、戦死者を知る者たちも多くがすでに鬼籍に入っている。


雪のお客さま

2008-01-18 12:01:07 | インポート
昨夜降り続けた雪が止み、晴れて風のない暖かな一日。

昨日はものすごい風で体感温度がぐっと低く、散歩に出てもTABIの足が凍って
しまい長くは歩けないほどだった。今日は、裏庭に出て遊ぶこともできた。
しばらく鳥やリスの餌をあげてなかったので、それぞれの餌箱にたっぷりと
補充してあげる。

どうやって見つけるのか、どこからともなく小さな鳥たちがやってくる。
この時期、どこもかしこも凍ってしまって、餌を探すのは大変だろう。
雪の上にこぼれた小さなヒエやアワも、一つも見逃すまいと一心不乱につい
ばんでいる鳥たちがかわいい。

「リスは冬眠中だろうが」と夫は言ったが、好物のピーナツを食べにどこから
ともなくたくさんのリスたちがやってくる。彼らは体が小さいので、冬眠中
も何度か目を覚ましては餌を探しに出かけなければ、蓄えたエネルギーが
枯渇してしまうのだ。

Mother Earth Newsの記事によれば、クマも冬中ずっと冬眠するのではなく、
時々目を覚まして活動するのだそうだ。メスは、冬眠中にお産が近づくと
ちゃんと起きて赤ん坊を産み、また眠りに入るという。赤ちゃんは、ぐっすり
眠っている母親のおっぱいを自分で見つけて吸い、暖かい母親のふところに
もぐりこんで眠る。全く世話のない子である。

冬が厳しければ厳しいほど、春は美しいという。
うちの庭のお客さまも、ぜひこの冬を無事に越して、暖かくなっても遊びに
来て欲しいものだ。


古くて新しい特効薬

2008-01-17 17:04:52 | インポート
最新の歯科治療について調べていて、なぜか蜂蜜の効能に関する文献に。

ニュージーランドの研究で、まあ蜂蜜会社がバックについてるから多少は
引き算して見なければいけないにしても、「ほほう」と思うようなことが
いろいろ。蜂蜜は古代は医薬品として使われたことがあったし、カナダの
友人で趣味で養蜂をしている人は怪我の治療にも生蜂蜜をよく使っていた。
またある獣医からは、グレイハウンドの裂傷を化学薬品を使わず蜂蜜で完治
した症例を学会で見た、と聞いたことがある。

蜂蜜には様々な酵素が含まれているが、そのうちのブドウ糖酸化酵素はブドウ
糖からグルコン酸と過酸化水素をつくる。この過酸化水素に消毒や殺菌効果
があるのだそうだ。しかも、一般の化学薬品と違い細胞毒性はなく、抗生物質
のような副作用がない。また、いわゆるSuper bugsと呼ばれるMRSAやVREの
ような耐性菌も、蜂蜜はやっつけてしまうのだという。

もちろん蜂蜜は花の種類や採取時期、花の栽培場所などの条件により品質に
大きな違いがあるし、また生蜂蜜と加熱殺菌したものとでは効能が全く違う。
酵素は熱で破壊されるから、生蜂蜜でなければ最大の効果は出ないらしい。
お店で売っている蜂蜜はほとんど加熱処理してあるから、まああまり期待は
できないかもしれない。それでも、栄養価の高い蜂蜜は療養食として最適だし、
ミネラルたっぷりなので白砂糖よりも優れた甘味料と言えるだろう。

私はよくお菓子にも蜂蜜を使う。粗製糖やメープルシロップなどとはまた違う
独特の風味が、お菓子に個性を与える。だけど焦げやすいのが難といえば難だ。
オーブンにつきっきりでないと、あとで後悔する。

そういえば、ミツバチにわざと刺されて神経痛の痛みをとる民間療法がある。
ハチは死んでしまうので気の毒だが、とても良く効くのだそうだ。
まことに自然とは、不思議なものである。


L'appetit vient en mangeant

2008-01-15 09:23:51 | インポート
咳き込みがだいぶ楽になり、夜も続けて眠れるようになる。

この日記を読んでハニフラさんが大根蜂蜜が咳に効く、とメールで教えて
くださった。大根を切って蜂蜜に漬け、あがってくる汁を飲むのである。
想像したより飲みやすく、荒れた喉を潤してくれる。蜂蜜には天然の殺菌効果
があるから、風邪の引き始めにもいいのかもしれない。

咳がおさまってきたのは朗報だが、食欲が全くない。
やせの大食いである私には珍しい。ここのところ、一日にスープをお茶碗一杯
とか、そんなかんじ。咳と熱は体力を消耗するので、食べないと痩せるばかり。

出張先から毎日電話をかけてくる夫が心配し、「何でもいいから食べられそう
なものを探して食べてみろ。L'appetit vient en mangeant」と言う。
フランス語で「食べれば食欲が出る」という意味である。

たまたま宅配が届き、無農薬のベリーがあったので、焼いたワッフルにイチゴ
やブルーベリー、豆乳クリームとメープルシロップをかけた。久しぶりに
コーヒーも挽いてみた。このところコーヒー断ちしている夫につきあい、
ずっとコーヒーを飲んでなかったが、やはり熱々のワッフルには挽きたての
コーヒーだ。

こんなに入るまい、と思ったが、けっこう食べてしまった。
ワッフルの四分の一は、TABIと分けたが。やはり諺は正しいのかもしれない。