ここですよくるり一閃白日傘
白い日傘に男はみんな甘酸っぱい記憶をもっている
夏の日の初デート
少し早めに待ち合わせ場所に行くと
もう彼女は舞っている
私をみると
白日傘をくるりと回して「ここですよ」
彼女の心も満開だ
早緑の仕立てはアフロ箒杉
ときおり神社で箒杉なる巨木を観る
根元が盛り上がって枝が地面に突き刺さっているような杉もある
坂さ杉 ともいうそうだが
見上げると枝葉は乱れて繁茂の様相
一時代のアフロヘヤーの失敗作のようにもみえる
遠雷や通夜の挨拶口ごもる
先輩、同年、ときには後輩の葬儀がしきりである
通夜の挨拶にはいつも口ごもる
遺族を慰める適当な言葉などあるわけもない
遠くの雷の音が妙になつかしい
白い日傘に男はみんな甘酸っぱい記憶をもっている
夏の日の初デート
少し早めに待ち合わせ場所に行くと
もう彼女は舞っている
私をみると
白日傘をくるりと回して「ここですよ」
彼女の心も満開だ
早緑の仕立てはアフロ箒杉
ときおり神社で箒杉なる巨木を観る
根元が盛り上がって枝が地面に突き刺さっているような杉もある
坂さ杉 ともいうそうだが
見上げると枝葉は乱れて繁茂の様相
一時代のアフロヘヤーの失敗作のようにもみえる
遠雷や通夜の挨拶口ごもる
先輩、同年、ときには後輩の葬儀がしきりである
通夜の挨拶にはいつも口ごもる
遺族を慰める適当な言葉などあるわけもない
遠くの雷の音が妙になつかしい