一興の風鈴の舌考の技
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風鈴を鳴らすのにも工夫がいる
短冊(舌ぜつ)は重すぎても軽くても良くない
また埃や鳥の糞などがついては風情からは遠くなる
濡れ縁の軒に南部風鈴が吊るされているが
毎年父がその舌(ぜつ)を取り換えていたのを覚えている
無裡によもつひらさか何処までもほたる
蛍火は黄泉路への案内のようでもある
本来は種の保存の煌めきなのだが
その光には諸行の無常を感じさせる
夢の中で結界にあるという黄泉平坂のたくさんの蛍をみた
温もりのありし貧しさ麦こがし
戦中戦後に疎開先でいただいた麦粉菓子
上等なものではなかったが
貧しい中にも温もりが満ちていたように感じる
現在の世相は豊かでも冷たく居心地が悪い
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風鈴を鳴らすのにも工夫がいる
短冊(舌ぜつ)は重すぎても軽くても良くない
また埃や鳥の糞などがついては風情からは遠くなる
濡れ縁の軒に南部風鈴が吊るされているが
毎年父がその舌(ぜつ)を取り換えていたのを覚えている
無裡によもつひらさか何処までもほたる
蛍火は黄泉路への案内のようでもある
本来は種の保存の煌めきなのだが
その光には諸行の無常を感じさせる
夢の中で結界にあるという黄泉平坂のたくさんの蛍をみた
温もりのありし貧しさ麦こがし
戦中戦後に疎開先でいただいた麦粉菓子
上等なものではなかったが
貧しい中にも温もりが満ちていたように感じる
現在の世相は豊かでも冷たく居心地が悪い