何かさかさまの色なる雁来紅 中井洋子
葉鶏頭のどくどくしい色を
さかさかな色と言い切る潔さに惹かれた
葉鶏頭といわず雁来紅というところに
作者の本気を感じる
(小林たけし)
【葉鶏頭】 はげいとう
◇「雁来紅」(がんらいこう) ◇「かまつか」
葉の形が鶏頭に似ている。茎は太く直立して2メートルにもなり、多数の葉をつける。秋、枝先の葉が黄、紅、赤などに色づき重なり合うのが華麗。雁が飛来するころ葉が美しく色づくので「雁来紅」ともいう。
例句 作者
剣道着干すや燃え立つ葉鶏頭 宇都宮靖
川風に心から覚めて雁来紅 廣川公
肩越しの沖の哀しみ葉鶏頭 中西誠
色彩を遣ひ果して葉鶏頭 神田ひろみ
葉鶏頭まずかたぶくを空という 平田薫
解脱など思いもよらぬ雁來紅 本田幸信
赤すぎはせぬか参道の葉鶏頭 綾野道江
雁来紅や中年以後に激せし人 香西照雄
雁来紅思ひすごしのやうな雲 花房八重子
剣道着干すや燃え立つ葉鶏頭 宇都宮靖
川風に心から覚めて雁来紅 廣川公
肩越しの沖の哀しみ葉鶏頭 中西誠
色彩を遣ひ果して葉鶏頭 神田ひろみ
葉鶏頭まずかたぶくを空という 平田薫
解脱など思いもよらぬ雁來紅 本田幸信
赤すぎはせぬか参道の葉鶏頭 綾野道江
雁来紅や中年以後に激せし人 香西照雄
雁来紅思ひすごしのやうな雲 花房八重子