
伐られたる竹やしづかに倒れゆく 京極杞陽
倒れるというのだから
大きな妄想だけだろうか
長い年月を経たその竹がしずかに倒れていく
次の役わりもあるようだがこの句にそれはっ無用だ
伐られる竹とその一瞬の景だけを浮かび上がらせる
(小林たけし)
竹伐る(たけきる) 仲秋
2010/03/25
【解説】
竹は春、筍にその精力を奪われてみすぼらしくなるが、秋になると幹もしっかりして、中の虫も死に絶え伐るには恰好の季となる。
例句 作者
藪中にふはりと竹の伐られけり 永田青嵐「永田青嵐句集」
一日や竹伐る響竹山に 松本たかし「松本たかし句集」
山慮忌の秋は竹伐るこだまより 西島麦南
初冬や竹伐る山の鉈の音 夏目漱石
介錯を頼む友なし竹移す 田川飛旅子
藪中にふはりと竹の伐られけり 永田青嵐「永田青嵐句集」
一日や竹伐る響竹山に 松本たかし「松本たかし句集」
山慮忌の秋は竹伐るこだまより 西島麦南
初冬や竹伐る山の鉈の音 夏目漱石
介錯を頼む友なし竹移す 田川飛旅子