竹とんぼ

家族のエールに励まされて投句や句会での結果に一喜一憂
自得の100句が生涯目標です

いつよりか秋の歩幅になりにけり 根岸敏三

2020-09-17 | 今日の季語


いつよりか秋の歩幅になりにけり 根岸敏三


夏の果てを感じる間もなく
朝夕に秋の気配が感じられる
道すがらその気配を確かめるように歩いている自分
その歩幅はいつのまにか夏とは違う
秋の歩幅になっていた
(小林たけし)

【秋】 あき
◇「白秋」(はくしゅう) ◇「金秋」(きんしゅう) ◇「素秋」(そしゅう)
俳句では立秋(8月8日頃)から立冬(11月8日頃)の前日までを冬とし、ほぼ陽暦の8月、9月、10月に当る。清涼感と共に物悲しさを感じる季節である。「読書の秋」「芸術の秋」などといわれるように、秋は人々がさまざまなことにいそしむのに最適な季節とされる。「白秋」「素秋」は秋の異称。

例句 作者

「生きている」自分を探す秋の景 佐古澄江
「革命」のピアノ鳴りやまずホテルの秋 川崎幸子
あざやかに昃るを秋の喪としたり 松澤昭
ある秋の日の弾痕の鉄兜 和知喜八
あんまり笑うから対角線に秋 早川里子
おんなじに秋のふらここさらさら砂 伊東類
かの秋も広島の川澄みたるか 後藤章
くずし字を詠まんと秋の白秋碑 吉本孝雄