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緑陰や輪ゴム千個に射抜かるる 渋川京子
青葉の重なりの作る木漏れ日を
作者は「輪ゴム」と表意する
夥しいその木漏れ日に気持ちよく射抜かれている
なんともしあわせな時間
(小林たけし)
【緑蔭】 りょくいん
◇「翠蔭」(すいいん)
茂った青葉が作り出す蔭をいう。炎暑の中にあって木蔭に一歩入った時の心地良さは格別のものがある。木洩れ日を浴び、時には涼風も吹く中で、人々は読書や語らいなど、思い思いに憩う姿が見受けられる。
例句 作者
緑陰の傀儡ひとりにひとつづつ 五島瑛巳
緑陰の笑顔そんなにさびしきか 齊藤美規
緑陰もまたおちつかず揚羽蝶 桂信子
緑陰やアルキメデスの話など 野木桃花
緑陰や水際に魚の匂ひして 桂信子
緑陰をよろこびの影すぎしのみ 飯田龍太
裏道に緑陰が見えそこへゆく 桂信子
緑陰の傀儡ひとりにひとつづつ 五島瑛巳
緑陰の笑顔そんなにさびしきか 齊藤美規
緑陰もまたおちつかず揚羽蝶 桂信子
緑陰やアルキメデスの話など 野木桃花
緑陰や水際に魚の匂ひして 桂信子
緑陰をよろこびの影すぎしのみ 飯田龍太
裏道に緑陰が見えそこへゆく 桂信子