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海中(わだなか)に都ありとぞ鯖火もゆ 松本たかし
<わだなか>この表意が詩にしてしまう
語彙力の技を感じる
作者の孤独がそろそろ都会の喧騒を欲しはじめたようすが伺える
(小林たけし)
【鯖】 さば
◇「鯖釣」 ◇「鯖火」 ◇「鯖船」
サバ科の代表魚。体長は40cmくらい。日本各地の沿岸で捕れる。真鯖(本鯖)・胡麻鯖(丸鯖)などがある。ホンサバの産卵期は初夏。マルサバは盛夏。産卵を終えた鯖は秋には脂が乗り美味である。(「秋鯖」季:秋)
例句 作者
鯖寄るや日ねもす見ゆる七ツ岩 前田普羅
鯖火焚くひとの子とゐて故郷なり 榎本冬一郎
水揚げの鯖が走れり鯖の上 石田勝彦
会うたびに無口になる父鯖を裂く 坪内稔典
塩鯖がかつと目をあけ雑木山 坪内稔典
鯖街道血のしたたりを塩にして 福井ちゑ子
鯖寄るや日ねもす見ゆる七ツ岩 前田普羅
鯖火焚くひとの子とゐて故郷なり 榎本冬一郎
水揚げの鯖が走れり鯖の上 石田勝彦
会うたびに無口になる父鯖を裂く 坪内稔典
塩鯖がかつと目をあけ雑木山 坪内稔典
鯖街道血のしたたりを塩にして 福井ちゑ子