竹とんぼ

家族のエールに励まされて投句や句会での結果に一喜一憂
自得の100句が生涯目標です

城門に銃弾の跡青嵐 服部伶子

2021-06-06 | 今日の季語


城門に銃弾の跡青嵐 服部伶子

城址の散策に城門の銃痕を発見した
おりからの南風に青葉が大きく揺れる
一気に時空をこえて城のさわめきを共有する
(小林たけし)


【青嵐】 あおあらし(アヲ・・)
◇「風青し」 ◇「青嵐」(せいらん)
初夏の青葉のころに吹きわたる爽やかなやや強い風のこと。「夏嵐」とも。概ね南寄りの風である。「せいらん」とも読むが「晴嵐」と紛らわしいので「あおあらし」と読まれることが多い。同じ南の風でも「南風」(みなみ・はえ)の方が生活に密着した語であると言える。

例句 作者

とまり木に老いける鷲や青嵐 水原秋櫻子
なつかしや未生以前の青嵐 寺田寅彦
カルメンの振り向く視線青嵐 小髙正子
下京を過ぎてしばらく青嵐 桂信子
光芒としての蛇口や青嵐 永井江美子
切符ふと落すメトロの青嵐 榎本愛子
四方みな山見ゆ二階青嵐 境初子
壮行の日もよ鎮守の青嵐 鈴木節子(道標・俳句人)
夏嵐机上の白紙飛び尽す 正岡子規
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