快気分析

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仕組みとアプローチ -  コメ不足になり得る要因がまだ有りました それは「最低賃金引上げ」

2025-02-23 18:57:07 | 食料
 これまでの記事でコメ不足となる要因について書きましたが、特に今後、コメ不足になり得る要因がまだ有りました。
 それは結論から言うと、「最低賃金引き上げ 」です。
 各自治体について2024年の最低賃金引き上げ後にどうなったか、はネットで検索すればすぐわかります。
 最低でも時給950円は超えてますね。
 一方でコメ農家の時給ってその見方は様々ですが、個人経営なので最低賃金が適用されず赤字であればそれこそ農家の時給は10円だなんて言う説だってあるくらいです。
 現在は年金をもらいながら農業をやっている高齢者が多いので何とか成り立ってますが、そろそろ高齢農業従事者も引退が増えて来ていて、では年金収入も無い若い人達がこれから農業をやろうとか考えたって「最低賃金引上げ」で時給がアップしているなら何も実質時給が極端に低い農業なんかに従事しようとは思わない人が多いのではないでしょうか。
 片方で「最低賃金引上げ」と言う「統制経済」をしておきながら、もう片方で「コメ価格は弱肉強食の自由競争経済で」などとやるのはチグハグですね。
 まるでわざわざ将来のコメ不足の原因となる仕組みのタネを蒔いているような感じにも見えます。
 「最低賃金引上げ」と言う「統制経済」をするなら農産物、特に主食のコメも「最低買い上げ価格引上げ」と言う「統制経済」をしなきゃ辻褄が合わないでしょう。
 つまり昔の日本のようにコメは政府がある程度の高い価格で買い上げて、売る時には安くする、と言う「統制経済」に回帰するか、或いは農家への「補助制度」と言う「統制経済」を推進するか、どちらかにしないと日本の食糧安保は確保できないのではないでしょうか。
 













仕組みとアプローチ -  コメ先物取引のメリットと悪用リスク

2025-02-23 11:41:15 | 食料
 コメ先物取引ですがそのメリットとしてリスクヘッジの機能が良く言われています。
 それは確かにそう言う面も有るのかも知れませんが、ただこのコメ先物取引を悪用するケースも可能性としては考えられるので記事にしてみました。

 そのメカニズムとは次のようなものです。
 
 資金力のある組織がコメ先物買いで仕込み、一方でその資金力でコメの現物も買いまくってコメ相場を上げる。
 そして高値で先物買いを売り決済して大儲け。普通ならコメの現物は保管にそれなりのコストがかかるので、コメ現物を抱え込むと言う事はいつかはその保管コストで採算に合わなくなるのでやがて売りに出さないといけない。
 そうすればコメの現物価格は下がるので先物もそれなりに下がってしまう。なのでコメの現物をそう大量に抱え込むわけにはいかないのが普通なのですが、実はこれには「逃げ道」が有って、このところの円安と日本食ブームで外国での日本米の需要は多いわけで、いつでも安くない値段で外国に売れる、と言う事で、輸出に回している。だから国内では良質な米の量が十分とはならず、米不足や米価格高騰が維持される」と言うものです。
 つまり簡単に言えば「コメの現物を売りに出すにしても国内向けだとコメ現物、先物共に下落を伴うリスクが有るが、コメを輸出して海外に現物供給する方式なら国内でのコメ供給量は増えないどころか減らす事もできる。
 だから国内のコメは高価格が維持され、コメ先物もそれになびいて高止まるので現物も慌てて売る必要はなくコメ先物を買いで仕込んだ分を決済売りで十分に利食える時間も余裕もある。

 こう言うカラクリです。
 このようなテクニックが実際に今使われているのかどうか、と言うのは私のようなたかだか個人では先物取引の手口や輸出入業者や輸出入量の内訳などが把握できず全容はわかりません。
 ただ言える事はコメ先物取引とはこのような悪用リスクが有る事です。
 資金力が有り輸出もできて相場操作ができるような一部の組織などだけが儲かり、それがコメ不足や米価格高騰になって、言わば儲かった人達のツケを一般国民、それも低所得層の人達が負担する状況が予想される事も有る、と言うのならコメ先物取引と言うのは今後対策が必要ではないかと考えています。



仕組みとアプローチ -  コメ問題 「価格高騰」と「米不足」と「行方不明21万トン」は同じではない

2025-02-23 10:10:45 | 食料
 今月3日の記事、サブタイトル「行方不明のコメ 21万トンはどこへ行ったのか」では行方不明になったコメについて書きましたが、ネットなどではこの行方不明のコメ21万トンの為にコメ不足になったとか、コメ価格高騰になったとかの説も有るようです。
 個人的な見方に過ぎませんが、「米価格高騰」と「米不足」と「行方不明21万トン」は全く関連がないと言う程ではないものの別問題だと考えています。
 まず「行方不明21万トン」については今月3日の記事の通り、売上額など帳簿に載ってない部分を言っていると解釈したので、やはり売却以外の例えば(違法でない範囲の)親族や知人への譲渡の割合も多いかと思います。
 特に都市部に住んでいる学生の子供とかに農家の親は扶養義務でもあるわけですからかなりのコメを送っていても普通だし、生前譲渡をコメですれば年110万円相当まで可能なわけです。
 次に「米不足」についてですが、多くの要素が重なった面も有るようです。
 第一は去年の酷暑などの天候不良で良質のコメが少な目だった事。
 第二は予想外の急な顕著な円安で外国人観光客による日本食消費が増えたり、或いは日本米の輸出が増えた事。
 第三は諸外国の日本食ブームで日本米の輸出が増えた事。
 第四は日本の米が無いと事業が成り立たないような例えば外食産業とか、或いは惣菜売り場をもつ小売業、或いは弁当製造業、ご飯関連の食品製造業などが事業存続の為に在庫確保をかなり多めにした事。
 第五は減反政策。ただこれはこのところの円安や去年の酷暑による良質米の生産減がなければ米不足の要因とはならなかった可能性も有る。
 第六は異業種事業者や組織や個人などによるコメの買い付け参入。農家などに直接買い付けに行って可能な限りの量と価格で買いまくった事。
 第七コメ先物取引の再開。コメ先物で買い建てした人達がコメ現物を買いまくって米価格の下落を妨げているケースはどうなのか。
 第八?は日本人の一定割合の人達が持つ習性か或いは将来不安。 近年はコメ離れと言われたくらいにコメの消費は減っていたのにもかかわらず、コメ不足とかになると急にコメが食べたくなる、と言う習性。
 行列ができてると何だかわからなくても列に並びたくなる習性の人も結構いるのと同じ。
 ただそう言う習性の人でなくても、そのうち入手困難になるかも知れず高値でもまだ手に入る内は買って保管しておこう、と言う不安によるもの。
 コメ不足の背景については大体、こんなところかと考えています。