韓国語学習者の間でひそかなブームになっているキム・ジュンヒョク。
ラジオ講座の影響力と波田野先生の選択眼と、もうひとつ感じるのは、
今はある程度韓国語ができる学習者が増えてきて何か読みたい!って欲求があるんだろうな、ということです。
大学の若い友人たちにもオススメしているんですが、キム・ジュンヒョクは読みやすい!
とみんな口をそろえて言います。
ひとつは言葉の選び方がシンプルなこと。
(これはコーパス調べればある程度傾向が出そうです。その辺を卒論のテーマにする予定。)
もうひとつは、現実的であまり人が死なないストーリーにあるのではないかと。
短編集『楽器たちの図書館』でも、最初の1篇でビトさんが亡くなる以外は死ぬ人はいなかったと思います。
『無方向バス』(行き先のないバス、なんていかがでしょう?)ではお母さんが失踪しますが、これはちょっと不思議な雰囲気でしたね。
私はキム・ジュンヒョクのベストフレンド、キム・ヨンスも好きなので、特に二人を比べたときに「死の影のない明るさ」はキム・ジュンヒョクの小説の特徴なのだと思っていました。
(ま、短編集を一冊読んだだけでえらそうにね~)
そんな私の個人的なキム・ジュンヒョク観が覆されたのが『3개의 식탁, 3개의 담배』
パク・ミンギュが大賞を取った2010年の李箱文学賞作品集に、優秀作の一編として収録されています。
現実離れした近未来を舞台に、それでも私たちは死に怯えているんだな、と感じさせる一編です。
作家の生死観・宇宙観が反映されているのかな。
クスリと笑えるシーンものんびりと暖かいシーンもない、ビートの聞こえない静かな物語です。
ああ、こういう小説も書くんだなぁ、と。
1冊読んで作家を知った気になってちゃいかんなぁ、と。
物語の世界観は違いますが、シンプルな言葉遣いは相変わらず。
やっぱりこの人の作品は読みやすいです。
2010年の李箱文学賞はパク・ミンギュの2編とこのキム・ジュンヒョクの他に、ユン・ソンフィ、キム・エラン、チョン・ソンテと、読みたくなる作品がたくさん。
いろんな作家たちを少しずつオタメシする意味ではオススメですよ~。
※李箱文学賞は、「中堅作家にお墨付きを与える」位置づけだそうで、新人発掘の芥川賞とは少し意味が違うそうです。
キム・ジュンヒョクもこれから注目の、今油の乗った中堅作家ということなんでしょうね。
ラジオ講座の影響力と波田野先生の選択眼と、もうひとつ感じるのは、
今はある程度韓国語ができる学習者が増えてきて何か読みたい!って欲求があるんだろうな、ということです。
大学の若い友人たちにもオススメしているんですが、キム・ジュンヒョクは読みやすい!
とみんな口をそろえて言います。
ひとつは言葉の選び方がシンプルなこと。
(これはコーパス調べればある程度傾向が出そうです。その辺を卒論のテーマにする予定。)
もうひとつは、現実的であまり人が死なないストーリーにあるのではないかと。
短編集『楽器たちの図書館』でも、最初の1篇でビトさんが亡くなる以外は死ぬ人はいなかったと思います。
『無方向バス』(行き先のないバス、なんていかがでしょう?)ではお母さんが失踪しますが、これはちょっと不思議な雰囲気でしたね。
私はキム・ジュンヒョクのベストフレンド、キム・ヨンスも好きなので、特に二人を比べたときに「死の影のない明るさ」はキム・ジュンヒョクの小説の特徴なのだと思っていました。
(ま、短編集を一冊読んだだけでえらそうにね~)
そんな私の個人的なキム・ジュンヒョク観が覆されたのが『3개의 식탁, 3개의 담배』
パク・ミンギュが大賞を取った2010年の李箱文学賞作品集に、優秀作の一編として収録されています。
現実離れした近未来を舞台に、それでも私たちは死に怯えているんだな、と感じさせる一編です。
作家の生死観・宇宙観が反映されているのかな。
クスリと笑えるシーンものんびりと暖かいシーンもない、ビートの聞こえない静かな物語です。
ああ、こういう小説も書くんだなぁ、と。
1冊読んで作家を知った気になってちゃいかんなぁ、と。
物語の世界観は違いますが、シンプルな言葉遣いは相変わらず。
やっぱりこの人の作品は読みやすいです。
2010年の李箱文学賞はパク・ミンギュの2編とこのキム・ジュンヒョクの他に、ユン・ソンフィ、キム・エラン、チョン・ソンテと、読みたくなる作品がたくさん。
いろんな作家たちを少しずつオタメシする意味ではオススメですよ~。
※李箱文学賞は、「中堅作家にお墨付きを与える」位置づけだそうで、新人発掘の芥川賞とは少し意味が違うそうです。
キム・ジュンヒョクもこれから注目の、今油の乗った中堅作家ということなんでしょうね。
バスの話は本当に不思議な感じだった。엄마를 부탁해 みたいな雰囲気もあったし。
文系じゃない人間(かといって理系でもないけど)にとっては、シンプルで短い文がありがたいです。
村上春樹もそういうところが好き。
すみません。。。文学のお話にはついていけなくて。。。
『高齢化家族』のチョン・ミョングァンあたり一文が長いですものね~。
あれはあれで読みにくいけどクセになる感じです。