働く(2022.2.23日作)
働くという事は
人が動くという事
休むという事は
人の動きを止める事
人は働き その結果
世界に 国に 社会に
何かの恩恵をもたらす
人が休み 動きを止める事は
自身の安息 安らぎは得られても
産み出せるものは少ない
自然に生きる自然の中の木々 樹木は
動かず 休んでいるように見えても
人の眼には見えない所で 動き
働いている 自然の中の木々は
怠惰をむさぼっている訳ではない
週休三日 今 この話しが
話題に上っている
人が心の潤い 安らぎを求めて休む
休息を取り 休む しばしの間
動きを止める 必要な事だ
過重労働 働き過ぎ
百害あって一利無し 労働後の休息
絶対的条件 必要不可欠 だが
休息が人の 人類の 究極目的 で あってはならない
もし そうであるなら
次の人の世に訪れるものは 人類の 人の世の
進歩の停滞 世界の衰退 それだけだ
働き 何かを産み出し 人は
この世界を創って来た その活動を止めてしまえば
人の世の末は分かっている 眼に見える
働く 働く事は尊い事 適度の休息 休養 必要な事
その中で 今 人に取って 真 に必要な物は 何か
考える
考える事は 人間 人に与えられた特権
考えない事は人間廃業
週休三日 労働時間短縮 休養 休息
真に今 何が必要なのか ?
最良のバランス その均衡を考慮すべし
いつか来た道 また行く道(4)
その間わたしは、犯罪者に狙われでもしたかのように落ち着かない日々を過ごしていた。
日常生活の何気ない折りにふと浮かんで来るのは、中沢栄二の腕の黒いシミの事で、それがわたしを脅かした。ーー麻薬常習者としての中沢。
彼との関係を持ったわたしは、思いも掛けない泥沼に引きずり込まれるのではないか・・・。
自分のどん底に落ちてゆく姿を想像するとわたしは耐えられなくなって、このまま、何もしないでいていいんだろうか、と思い悩んだ。
無論、わたしの方から中沢に電話をする気はなかったが、彼の方から掛けて来るのではないか ?
番号は教えてはいないものの、<ブティック 美和>の電話を調べればすぐに分かる事だった。
彼が電話をして来る前に何か、手を打った方がいいのではないか ?
わたしは思い悩んだ末に、一時的にでも彼との関係を断ち切っておきたくて心を決め電話をした。
「中沢君 ? わたしだけど」
「ああ・・・・、なんですか ?」
何時もなら、「ああ、こんにちわ」と答えるのだったが、その時の中沢は敏感に何時もと違うわたしの声を感じ取っていたらしかった。
わたし自身もその事には咄嗟に気付いて、それでも構わず言っていた。
「これから、しばらくの間、会えなくなると思うの。急な用事が出来てしまって」
「急な用事 ?・・・・」
彼は言った。
「ええ、御免なさい」
「何処かへ行くの ?」
「うん、ちょっと遠出で、外国へ行かなければならないの」
「外国 ? 何処ですか」
「お店の仕事でパリやニューヨークへ行かなければならないの」
「パリやニューヨーク ? いいなあ、それで長くかかるんですか」
「ええ、ちょっと期間は分からないんだけど、でも、帰って来たらまた電話をするわ」
「うん。それまで待ってます。でも、行く前に一度、今日か明日にでも会えないんですか」
何時ものような口調で彼は言った。
だが、彼のその言葉を聞いた時、何故かわたしは途端に感情的になっていた。
「無理よ !」
と、思わず彼を拒否するような攻撃的な口調で言っていた。と、同時に私はすぐに自分のその強い口調に気付いて、中沢に何かを感じ取られはしなかったかと思いながら、
「無理よ。これから急いで準備をしなければならない事がいっぱいあって忙しいんだから」
と、笑顔を交えた口調で静かに言った。
「そうか。でも、ちょっと、つまんないなあ。ーー帰って来たらまた電話してくれる ?」
彼は聞き分けのいい子供のように言った。
電話を切った後もわたしの気持ちは落ち着かなかった。
すぐに頭に浮かんだのは菅原綾子の存在だった。
頻繁に< ブラックホース >へ足を運んでいるらしい彼女の口から、わたしの動静が漏れてしまうのではないか ?
菅原綾子が中沢栄二とどれぐらい深い関係にあるのかは知る由もなかっが、それ程、深い関係ではない事だけは確かだった。
いずれにしても、今更、心配しても始まらない・・・・。わたしは思った。運を天に任せるより仕方がない。
中沢栄二に電話をしてから一週間、そして二週間と過ぎた。その間、彼からの電話はなかった。
わたしは、このまま彼がわたしを忘れてくれればいい、と祈るような気持ちで日々を過ごしていた。
彼に新しい客が出来て、そちらに気を取られるようになれば、それもあり得ない事ではないと、儚い望みを託した。
実際には、わたしが心配するように中沢栄二が麻薬の常習者であるのかどうかは、まだ分かってはいなかった。彼の口からそれを確かめた訳でもなかったし、ただ単に、彼の左の腕に薄黒く注射の跡らしきもの見た、という事だけが総てだった。
しかし、今のわたしに取ってはそれらの事柄はどうでもいい事であった。わたしの心の中では小さく生まれた不安と共に、中沢栄二に対する興味は既に薄いものになっていた。
バカな事をしていないで仕事に励もう。
危険な場所からの逃避感覚が働いた。
少しでも怪しい匂いのするものからは遠ざかっていなければいけない。
わたしにはまだ、未来へ向けての大きな夢があった。海外へ向けての夢だった。
パリやニューヨーク、ロンドン、ミラノ、海外の一流都市に自分の店を展開する夢だった。
その為には現在、わたしのたった一人の助言者であり、協力者でもある宮本俊介が力を貸してくれるはずだった。
今、わたしの店では宮本俊介はブランド物として、一番の人気銘柄になっていた。
わたしが自分の店舗で力を入れた結果が、東京での彼の人を築く基になっていた。
宮本俊介もそれは知っていて、やがては東京に自分のブランドの基盤となる店を開きたいと思うので、何処か、良い場所があったら確保して置いてくれないか、とも言って来ていた。
わたしは彼の言葉を受けて知り合いの不動産会社へも声を掛けていた。
そんな現在のわたしに取っては中沢栄二は、一点の曇りもない青空に浮かんだ黒雲のように唯一の鬱陶しい存在になっていた。
中沢栄二への最後の電話をしてから丁度、二十日が過ぎていた。
わたしは事務所に居て何時ものように鳴る電話を手に取った。
「もしもし、ブテック・美和 で御座います」
「ああ、良かった。おれ、中沢」
中沢栄二はこれまでと少しも変わらない口調で穏やかに少し嬉し気な気配を滲ませ、電話口の向こうで言った。
わたしは思わず息を呑んだ。
体中が緊張感で強張った。
すぐには声が出せなかった。
「まだ居るかどうか心配だったんだけど、居てくれて良かった。元気 ? 変わりない ?」
「ええ、元気よ」
わたしはようやくそれだけを言った。。
「もう、パリやニューヨークへは行って来たの ?」
彼の声は変わらなかった。
「あら、まだ行ってないわよ !」
わたしは彼の言葉を突き返すように強い口調で言った。
「まだ、準備しているの ?」
彼の口調は変わらなかった。
「ええ、そうよ」
わたしは彼の何時もと変わらない声の調子に自分を取り戻して、極めて感情を抑えた声で静かに言った。
「でも、パリへ行くなんて嘘でしょう」
中沢栄二はずばりと言って来た。
「あらッ、嘘なんかじゃないわよ。なぜ ?」
わたしの口調はまたしても彼を押え付けるかのような強い調子になっていた。
中沢は勘付いて いる !
わたしは咄嗟に、自分が逃れ道のない窮した場面に追い込まれている事を自覚した。
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桂連様
お身体の御様子 大分 良くないようで人様の事ながら ちっょと心配です
どうぞ無理をなさらぬように
日常生活にも不便をきたすとの事 バレーの記事を拝見していた当時の
溌溂とした御様子を思いますと 他人事(ひとごと)ながら心が痛みます
秋ごろに手術 なぜそんな先に・・・・ もっと早くできないのでしょうか ?
日常が変わってしまった――理解出来ます
バレーでの熱心さのあまりの無理がたたったのでは ?
いずれにしても一日も早く 再び お元気で溌溂としたバレーの御様子を
このブログで拝見出来る日を楽しみにしております
季節は美しい花の季節 庭に花が咲いても心の中は
冬景色
人生の失われてしまった思い理解出来ます
どえぞ お大事になさって下さいませ
有難う御座いました
takeziisan様
有難う御座います
美しい花の季節 まさに春爛漫 御文章の中にもありましたが
移り逝く時の速さ 確かに歳と共に速さを増します
人生 子供の頃 少年期は上り坂 憧れの頂上にはなかなか手が届かない
時間が遅く感じられる
その人生の頂上 絶頂期 中年時代 夢中で働き生きる
時を感じている暇もない
しかし 老年期 下り坂 下りの道は背中を押されなくても
下って行く
眼前に見えているものは衰退 未来は次第に狭くなってゆく
好む時間はアッと過ぎ 嫌な時間はなかなか過ぎない
好悪 居る場所 状況次第で時間は変わる
老年期 衰えて逝く自身を少しでも先に延ばしたい
延ばしたい時間は瞬く間に迫って来る
人に取っての一時間 時間はけっして同じ速さでは進まない
人間の感覚の中で時間は過ぎて逝く
美しい花の数々 雉の姿 雉は伊豆旅行に行った時
走る車の眼の前を歩いて繁みの中に消えて行きました
運転していた者と前の座席に座っていた者が眼にして
アッ 雉が歩いてる と言った時には既に運転手の後ろにいたわたくしには
見る事が出来ませんでした ちょっと残念に思ったものでした
白い花の咲く頃 以前にも書きましたが 最初に聞いたラジオ歌謡謡です
懐かしく思い出します
野菜植え付け 収穫の喜びはあれど その前の準備 苦労も大変
人生 楽をしていて手に入る物はないようです
腰 痛ッ 痛ッ 理解実感出来ます
どうぞ 御無理をなさらぬように
美しい花 写真の数々 堪能させて戴きました
有難う御座いました