驚くに値しないかもしれないが、僕は思わず目を丸くしていた。
なんてことはない。
僕は、新宿の西武新宿駅の近くの歩道を歩いていた。
背丈も服装も全く同じ二人の白髪男が、揃ってこちらに向かってきた。
年齢はおそらく……80歳前後、、、、、、か?
すれ違いざまに、チラッと顔を盗み見た。
…………
目を瞬きもう一度見た。
…………
すれ違った。
僕は振り向くことなく、そのまま駅の構内に向かった。
ただ、頭の中にはカルチャーショックが充満していた。
…………双子だよ。あれ!
とにかく、そっくり。
…………
そりゃ、双子は世の中にたくさんいるし、今更めずらしくもなんともない。
しかし、大抵見るのは、幼児だったり、子供だったり、若者だったりする。
この、80歳代、、、、、、。
この超老人というのに、僕は驚いたのである。
それも、シャキンとしていて、二人とも持病もなさそうな雰囲気があった。
このとき、90歳代に突入はしたが、常に凛とする兄を思い出した。
ま、この一件は、とるに足らない出来事だったのだが。\(^^)/