都内で言えば、さながら東京駅だろうか。ここは地下鉄、私鉄、JRが東西南北から集まってくる超過密場所だ。
幾何学的な模様をした東京駅の線路も、駅の集中司令室の駅係官が正確にポイント統制しているから事故もなく毎日無事に運行されているのだろう。
僕の場合。
それは耳だ。
耳には生活必需用品が三つ。
まず、イヤホン、マスク、そしてメガネ。
じわりじわりと湧き出た鼻水は、華麗な僕の鼻から流れ出で、マスクという堤防で堰き止められた。そして浸水状態となる。恐らく、その内部たるや想像を絶し恥ずかしくて誰にも見せられないものだろう。
決壊は時間の問題。もはや予断を許さない。
決断は、ポケットからティッシュを取り出し、すばやく鼻をかむこと。
早速、マスクを、、、、、
イヤホンのコードとメガネのフック部分、そしてマスクが複雑に絡み合う。
急を要す。マスクを無理に引っ張った。
次の瞬間、めがねはすっ飛び、引っ張られたマスクの紐は切れそうに伸びきった。
マ、マスクが、、、、、、取・れ・な・い。…………あわわわわ、、、。
イヤホンの先から、ホテルカリフォルニアのアドリブ部分が無情に聴こえてくる。
周りの乗客の冷たい視線を感じた今日の朝の通勤電車。
でもマスクをしててもひどい時は垂れてきませんか?
これは辛いですね
>でもマスクをしててもひどい時は垂れてきませんか?
これは辛いですね
そうそう、中では大洪水なんてことある。
あのね、マスクすると、中があったかいでしょう? すると、何かが緩むのか、鼻水が出やすくなる。意外と、ボクもその傾向がある。困ったもんなんです。