池袋東口の会社から豊島区清掃局が入る高層建物の横を通って西口に向かった。そのルートは、ターミナル駅らしく沢山入り組んだレールの上を跨線橋がまたいでいる。そこを渡っていく。
跨線橋の上は完全にノーガード。我が物顔の強風が僕の体を突き刺してきた。
この凍てつく寒風に負けまいと僕は襟を立てた。
下を見下ろす。客を降ろし役目を終えた成田エキスプレスがゆっくり操車場に向かっていた。跨線橋を渡りきったところに下に降りる階段がある。その下方にうじゃうじゃ人がいるのに驚いた。
普段その場所に人が集まるなんてことはない。なぜならそこはラブホテル街の入り口のようなところ。いったい、なんやねん?
何人くらいいるだろう。ざっと30人くらいはいる。で、何してるんだ? そんな疑問が自然と湧く。年齢層や風体も一定じゃない。土方の兄さん、サラリーマン、老若男女みんなうつむいてスマホを眺めている。更に不思議なのは、誰一人、一心不乱にそれを見つめ顔を上げる気配が全くない。
……う~~む。わからない。
何なの? なんなの? 訊くのもはばかれるほどの熱心さが体からほとばしり出ている。そこを黙って通り過ぎた。
西口ロサ会館の一階に昔風のレストランがある。そこに入った。
一体、なんだったのだろう? ランチを口にしながら、また思い浮かべていた。
若い男と女、中年のサラリーマン、アニ金くらいの年寄りやおばあさん。ホントに色とりどり。確かだったのは、皆ガラケーじゃなくスマホを手にしていたこと。ハテナ?
よくわかんないけどー(笑)
あまり聞かないから。
そのポケモンゴーというの、いったいなんなのか小生にはわからないけど。!^ ^;;
仮にもしそうだったら、なんで、まっ昼間に、大事な仕事放って、そんなことやってるんだろう、という単純な疑問^^
あれはね、スマホの使い方がわからない中高年のみなさんが、お勉強している尊いお姿なのだよ。
密かに内蔵されているトリセツを、むさぼり読んでいる、なんとも切ない光景なのだ。
まわりの若者には「どうやればいいの?」なんて、聞けやしないだろう?
彼らは、日々大きな悩みを抱えていたんだ。
それが、スマホの1357ページに深く深く沈められていたんだ。
むずかしい言葉でいうと「文底秘沈」という。
キミも、いまだにスマホの扱いは危なっかしいんだから、読んでみなさい。
ボクみたいに、ガラケーを大事に使いとおす姿こそ、もっと尊敬されてもいい!
どうだ!?
クレオソートとちゃうぞ。
ひさしぶりじゃな。
君とこうやって会話するのは去年の忘年会以来じゃの~。
まあ、良かった。
君がこうして元気でいるのを見届け、わしゃうれしいぜよ。君の三人のひ孫は、元気でやっとるかい?幸せ者じゃ、君は。
本題に入ろう。
桂文珍がどうしたって?
なかなか難しい問題を出してきて。
眠くなった。ダメだ。
「風呂入るよ」「そだね~」