田中雄二の「映画の王様」

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「ドクタークイン 大西部の女医物語」

2021-05-23 07:44:41 | テレビ

 『ミッシング』(03)を再見して、そういえば女医を主人公にした西部劇の連続ドラマがあったことを思い出した。「ドクタークイン 大西部の女医物語」(93~98)である。

 本放送時はあまり見ていなかったのだが、ちょうどAXNで放送されたものを何本か録画してあったので、見直してみた。
  
 19世紀後半、亡くなった友人の3人の子どもを育てながら、コロラドスプリングスで開業医をする女性ミケーラ(マイク)・クイン(ジェーン・シーモア)を主人公にした物語。日本ではNHKで放送され、シーモアの声を范文雀が吹き替えた。

 「大草原の小さな家」同様、ミケーラの家族を中心に、町の人々のさまざまなエピソードが綴られていく。そして、主人公を女医にしたことでジェンダーの問題がクローズアップされ、そこに、町に住む黒人や町の周辺で暮らすシャイアン族を絡ませることで人種差別の問題も浮かび上がる。そう考えると、西部劇ではあるが、ある意味、時代を先取りしていたことになる。

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ビデオ通話で西部劇談議『ミッシング』

2021-05-23 07:33:56 | 駅馬車の会 西部劇Zoomミーティング

『ミッシング』(03)

 1885年のニュー・メキシコ州。医師をしながら、女手一つで2人の娘を育てるマギー(ケイト・ブランシェット)の家に、ある日、20年前に家族を捨てた父サミュエル(トミー・リー・ジョーンズ)が現れる。

 マギーは冷たく父を追い返すが、その翌日、街へ出かけた娘たちがインディアンに襲われ、長女が連れ去られてしまう。マギーは父に協力を依頼し、次女と共に犯人の行方を追い始める。

 孫娘の奪還を目的に、過去の確執を引きずった父と娘が次第に絆を回復していく様子を描く異色西部劇。監督はロン・ハワード。

 この映画のユニークな点は、主人公がインディアンに憧れ、同化した白人男という設定と、ブルホ(エリック・シュウェイグ)というアパッチ族の不気味な呪術師が登場するところ。

 また、白人女性がインディアンにさらわれるというパターンは、ジョン・フォードの『捜索者』(56)に始まり、その後も、『決闘コマンチ砦』(60)『レッド・ムーン』(68)『ダンス・ウィズ・ウルブズ』(90)などがあるが、この映画もその系譜に連なる。

 ほかにも、西部劇ではないが、『風とライオン』(75)『ディア・ハンター』(78)『地獄の黙示録』(79)なども『捜索者』の影響を受けているという。

 で、この映画と同じように、誘拐と呪術の両方を描いた近作西部劇が、ウディ・ハレルソンが村を牛耳る呪術師を演じた『ある決闘 セントヘレナの掟』(16)。そのへんのことを、劇場パンフレットに書かせてもらった。

『ある決闘 セントヘレナの掟』公開に寄せて
https://blog.goo.ne.jp/tanar61/e/e3e261adff5a33637f35e8448bbb8a36

 ロン・ハワードには『ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー』(18)の際にインタビューをする機会を得たが、とてもこんなハードな映画を撮るようには見えない、実に人当たりのいい、ナイスガイで、西部劇も大好きなようだった。

【インタビュー】『ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー』ロン・ハワード監督
https://blog.goo.ne.jp/tanar61/e/034b9b32ed126b9e8c531d8a4ab698f0

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