田中雄二の「映画の王様」

映画のことなら何でも書く

『猫は知っていた』

2021-05-30 07:41:51 | 映画いろいろ

『猫は知っていた』(58)(2011.6.12.神保町シアター)

 タイトル通り、猫が事件の重要な鍵を握る、仁木悦子原作の本格ミステリを大映が映画化。ある病院内で起きた密室殺人をめぐって、登場人物のほとんどが容疑者とされる中、一人の女性(仁木多鶴子)が明解な推理で事件を解決に導く。

スタッフは、監督・島耕二、脚色・高岩肇、撮影・小原穣治、音楽・大森盛太郎。他の出演者は北原義郎、高松英郎、品川隆二、浦辺粂子ほか。助監督は後に「ガメラ」シリーズを撮る湯浅憲明。

 珍品という噂を耳にしていたので以前から見てみたいと思っていた。確かに、殺人事件にそぐわぬ妙に明るい音楽など、思わず笑ってしまうシーンもあったが、全体的には結構しっかりとしたミステリ映画になっていた。

 『たそがれの東京タワー』(59)に続いて仁木多鶴子が魅力的。丸ノ内線の後ろに後楽園球場と競輪場が映るのも今となっては貴重な映像だ。仁木は、毎日オリオンズなどで活躍した小野正一投手と結婚したが、若くして亡くなったという。

 

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『東京人』2021.6.特集「江戸東京探偵散歩」』

2021-05-30 07:38:16 | ブックレビュー

 江戸・東京を舞台に数々の難事件を解決してきた名探偵たちの足跡を、地図と写真でたどる特集。

 登場作品の中で、自分が読んでいたのは、『半七捕物帳』(岡本綺堂)『人形佐七捕物帳』(横溝正史)『鬼平犯科帳』(池波正太郎)明智小五郎もの(江戸川乱歩)『猫は知っていた』(仁木悦子)『張込み』『砂の器』(松本清張)『火刑都市』(島田荘司)『マイナス・ゼロ』(広瀬正)『虚無への供物』(中井英夫)岡坂神策もの(逢坂剛)『ホック氏の異郷の冒険』(加納一朗)。

 記事としては、「ミステリで読む都市東京」(川本三郎)と、川本さんと逢坂さんの対談が面白かった。

 この中で、清張原作のほかに映画になったのは『猫は知っていた』。その他、『虚無への供物』はNHKでドラマ化(よくぞ!)された。また、『マイナス・ゼロ』はラジオドラマになっているという。ぜひ聴いてみたい。

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「BSシネマ」『ハリーの災難』

2021-05-30 07:27:33 | ブラウン管の映画館

『ハリーの災難』(55)

死体をめぐるスリラー・コメディー
https://blog.goo.ne.jp/tanar61/e/be0ccd135955e0e3d5a439564e2d87ba

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