『アディオス・アミーゴ』(2024.10.30.シネスイッチ銀座.東京国際映画祭)
コロンビアで3年間にわたって続いた内戦「千日戦争」末期の1902年。革命軍兵士のアルフレッドは、内戦に加わって消息を絶っている兄に子どもができたことを伝えるため、サンタンデール州のチカモチャ渓谷に赴く。
アルフレドは渓谷で偶然出会ったアマチュア写真家のベニートと行動を共にする。ベニートも自分の父親を殺した男を探して旅をしていたのだった。それぞれの目的のために旅をする2人の前に、次々と怪しい人物たちが現れる。
内戦末期のコロンビアの山岳地帯の混乱を、マカロニウェスタンのスタイルで描くアクション映画。戦争、友情、階級格差、植民地支配、などのテーマが渾然一体となってエンターテインメントに昇華されている。
よくマカロニウエスタンで描かれたメキシコ革命や内戦を、コロンビアに舞台を移してリメークしたような趣がある。全体的に粗削りで混沌としているが、昔の映画を見ているような懐かしい気分になった。写真が重要な役割を果たすところも面白い。
初めてコロンビアの映画を見た。「アディオス・アミーゴ」とは「さらば友よ」のことだ。こうした珍品を目にすることができるのが映画祭の楽しみの一つ。
監督イバン・D・ガオナ、出演ウィリントン・ゴルディジョ・ドゥアルテ(アルフレッド?)、クリスティアン・エルナンデス(ベニート?)、マリナ・オラルテ、ヨハニニ・スアレス、サルバドール・ブリッジズ(名前と顔が一致しないので、誰がどの役を演じたのか分からない)