田中雄二の「映画の王様」

映画のことなら何でも書く

イチローの野球殿堂入りに思うこと

2025-01-17 16:18:00 | 名画と野球のコラボ

 イチローが、元阪神タイガースの掛布雅之、元中日ドラゴンズの岩瀬仁紀、元審判の富沢宏哉氏と共に日本の野球殿堂入りを果たしたが、満票選出されなかったことが物議を醸している。王さんも「へそまがりもいる」とコメントしていたが、それとは別に、十分な資格がありながら、いまだ殿堂入りしていない人たちがたくさんいるのも大きな問題だ。今こそ記者投票という制度や殿堂入りの基準を見直すべき時なのではないか。


 ここで自分が子どもの頃に見ていた選手を中心に、殿堂に漏れている人たちを挙げてみたい(まだほかにもたくさんいるだろう)。彼らの多くは老齢に入っているし、中にはすでに亡くなった人もいる。できる限り生きている間に殿堂に入れてあげてほしいと思う。


阪急ブレーブス
足立光宏、石井茂雄、長池徳二、加藤秀司、ブーマー・ウェルズ、佐藤義則、山口高志
元監督の西本幸雄が生前「長池が殿堂入りできないのはおかしい」と選考委員に手紙を送ったと言う。

ミスター・ブレーブス 長池徳二
https://blog.goo.ne.jp/tanar61/e/7e0649d8f767b2ddcb3e0e842d83bffd

史上最速の球を投げた男 山口高志
https://blog.goo.ne.jp/tanar61/e/07ff6a221f6129aa7104e4102887f8b2


近鉄バファローズ
土井正博 


東映フライヤーズ
毒島章一、白仁天


ロッテオリオンズ
成田文男(故人)、山崎裕之、有藤通世、レロン・リー


南海ホークス
村上雅則(日本人初のメジャーリーガー)、新井宏昌


ヤクルトスワローズ
松岡弘、安田猛


中日ドラゴンズ
中暁生、木俣達彦、谷沢健一、大島康徳(故人)


大洋ホエールズ
松原誠


読売ジャイアンツ
柴田勲、高田繁、高橋一三(故人)


阪神タイガース
藤田平、江夏豊(服役したので無理か…)

先発、抑え、どちらも超一流 江夏豊
https://blog.goo.ne.jp/tanar61/e/3784ae08c780b5e1e13b602a3ec1a0b4


広島カープ
高橋慶彦


プレーヤー以外
宇佐美徹也(故人・記録の神様)、山際淳司(故人・ノンフィクション作家)、水島新司(故人・漫画家)

『上原の悔し涙に何を見た』宇佐美徹也
https://blog.goo.ne.jp/tanar61/e/e46fe1d97ab906f4740cf9ee48082e53

『野球狂の詩』水島新司
https://blog.goo.ne.jp/tanar61/e/a8462128a24b0fdb39f95e4653e14df5


 

 

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デビッド・リンチの映画『エレファント・マン』

2025-01-17 09:51:51 | 映画いろいろ

『エレファント・マン』(80)(1981.5.30.有楽座)

慈善と偽善は紙一重

 この映画の予告編を見た時からすでに魅せられていたのだが、その期待通りの素晴らしい映画だった。ジョン・メリック(ジョン・ハート)という19世紀のロンドンに実在し、その奇形ぶりから「エレファント・マン」と呼ばれた人物を題材にしている。

 メリックの奇異な見た目故に、周囲の人間たちが彼に抱く優越感や浮かべる嘲笑、彼を利用する醜さがあらわになる。一方、メリックは見た目は醜いが、崇高さや優しさを持っているという矛盾がある。これらを通して、人間本来の姿とは一体何なのかを問い掛ける。

 全編、胸が締め付けられるような、何とも言えない悲しさに貫かれた映画だが、妙にじめじめしていないのはメリックを一人の人間として描き切ったからだろう。

 メリックは「私はエレファントではない。アニマルでもない。人間なんだ」と叫ぶ。彼のこの叫びがこの映画を救っている。周りがどう扱おうが、彼は最後まで人間として生きたのだということ。

 一方、メリックを見世物として引っ張り回すバイツ(フレディ・ジョーンズ)も、メリックに優越感を持って接するケンドール夫人(アン・バンクロフト)も、警備員や病院の人々も、皆悲しいほど人間くさい。そして恐らく自分も彼らと同類なのだ。メリックの良き理解者となるフレディ医師(アンソニー・ホプキンス)にしても、偽善者と言えなくもない。それは彼が「私は善い人間なのか、それとも悪い人間なのか」と悩む場面にも象徴される。

 この映画のテーマは黒澤明の『生きる』(52)と似ていなくもない。どちらも人間の尊さ、崇高さ、醜さ、ずるさという両極を見せながら、生きることや人間のあるべき姿を問い掛けてくるところがある。メリックをバイツの手下から逃がしてやる小人が「本当に幸せがほしいのは俺たちなんだ」と言うシーンも印象に残る。

 ジョン・ハートはもちろん、アンソニー・ホプキンス、アン・バンクロフト、ジョン・ギールグッド、ウェンディ・ヒラー、フレディ・ジョーンズがそれぞれ見事な演技を見せる。

 モノクロ画面の魅力を最大限に生かしたフレディ・フランシスのカメラワーク、フェイドインとフェイドアウトを使ってそれぞれのシーンに余韻を残す効果も素晴らしい。監督のデビッド・リンチはまだ33歳とのこと。その若さにしてこの映画を撮ったのはお見事。この映画のプロデューサーにメル・ブルックスが名を連ねていたのには驚いた。


当時のテレビ予告編にはなぜか『フィスト』(78)の音楽が使われていた。
https://www.youtube.com/watch?v=4QrZoyBTDWs


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【ほぼ週刊映画コラム】『サンセット・サンライズ』『アプレンティス ドナルド・トランプの創り方』

2025-01-17 08:17:29 | ほぼ週刊映画コラム

共同通信エンタメOVOに連載中の
『週末映画コラム』

今週は
“お試し移住”の結末は…『サンセット・サンライズ』
ドナルド・トランプの若き日を描く『アプレンティス ドナルド・トランプの創り方』

詳細はこちら↓
https://tvfan.kyodo.co.jp/feature-interview/column/week-movie-c/1459856

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「BSシネマ」『夕陽に立つ保安官』

2025-01-17 07:07:49 | ブラウン管の映画館

『夕陽に立つ保安官』(69)

「ザ・シネマ」
https://blog.goo.ne.jp/tanar61/e/411b5ea11a225df63f1c8fa75f6778ba

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