硝子戸の外へ。

優しい世界になるようにと、のんびり書き綴っています。

不思議な出来事。

2013-09-17 08:52:46 | 日記
僕の家の裏の換気口の上に燕の巣があって、この一つだけは落とさずにそのままにしてある。

そのせいかもしれないが、毎年5月ごろになると我が家にやってきては、新しい生命をはぐくんでいる。僕の家では半野良猫という立場の猫が3匹いるのだけれど、半野良であるので、自分より小さな生き物に対して狩を楽しむ行動がある。だから燕もその対象になるのだけれど、当の燕ときたら、時頼低空飛行をして猫を威嚇するのであるが、よく観ているとからかっているようにも見えた。猫の方もジャンプして前足を器用に使い捕まえようと何度も試みるが、さすがにこれは無理だと思ったのか、次第に狩る事を諦めて、燕が飛んできても知らぬふりを決め込んでいた。

燕は悠々と換気口の上で雛を育て、暇を見つけてはつがいで電線に止まったり屋根の上でさえずったりしていた。

8月の中頃の早朝、燕が窓の近くで少しうるさい位にさえずっているが聞こえ、うっすらと体が覚醒し出した。しかし、夜明け前の眠りと言うのは気持ちがいいもので、目を覚ますのももったいないと思いそのまま床でその燕のさえずりをしばらく聞いていると、「もう、南に帰ります。」という言葉が頭の中に響いた。「えっ」と驚いたが、不思議と「そうか、そうか、もう帰るのかぁ」と思い、また眠りについた。

起きてから、変な夢を観たものだと考えていた。いつものようにパソコンに向かった後、朝食を食べ、外に出てまだ暑さが残るお日さまを浴びて背伸びをする。そして早朝に体験した不思議な夢みたいなものを思い出し辺りを見回すと、いつもなら電線や屋根にいる燕の気配がなくなっていた。
たまたまだろうと思い、2,3日気をつけて観察したが、もう燕は何処にもいなかった。