京のたんぽぽ日記

夫婦共にリタイヤした後の生活を
大好きな旅行を中心に綴っていきます。

大文字の送り火 残念に思う事

2011-08-10 10:03:11 | Weblog

もうすぐ8月16日。

京都では、その日に大文字の送り火をし、亡くなった人の魂を弔います。
今年の大文字では、 3月震災があった岩手県陸前高田市の「高田松原」の松で作った薪に
犠牲者の方の名前やメッセージを書き、燃やす計画があったとか。。

京都市民なのにそんな計画も知りませんでしたが。。
それ以上に驚いて、そして、がっかりしたのは、その計画が取りやめになったこと。

その計画を知った人から40件ほど、放射線による汚染を懸念する声が寄せられ
大文字保存会は、高田松原の松で作った薪を燃やす計画を断念したというのです。

薪の放射線検査では、放射性セシウムの検出もなかったというのに。。

大文字保存会は大文字山ふもとの45軒が会員で、ボランティアで、木の確保や点火作業を
されています。それだけでも、毎年大変なことなのに、

こんな大きな決定を、大文字保存会だけに任せるのでなく、
京都市がもっと関与して、前向きに検討できるよう働きかけるべきだったと思います。

                   

計画が断念され、それを知った市民から1000通を超える抗議のメールを受け取った
京都市は、そこで初めて事の大きさに気づいて、
京都市長が、被災地の方や、京都市民に陳謝したのでした。

私も主人も、このニュースをテレビで聞いて、
京都市民の一人として、悲しくて辛い気持ちになりました。

こんな大きな震災があった年、震災の影響がほとんどない京都、
それだけに、せめて震災で犠牲になられた方々の魂が
少しでも安らかにあの世へと戻れるように、大文字の送り火で魂を送ってあげたかった。

日本中各地で、震災地の為に何かできることはないかと考え、
その絆を広げていこうとしている時に、
なんとも心ない決定で、残念としか言いようがありません。

                   

その後、京都市の働きかけで、陸前高田市から別の薪を500本取り寄せ、
京都市内で皆に、鎮魂や復興への思いを込めた言葉を書いてもらって、
送り火で燃やされることになったらしいのですが、

「会いたい、会いたい」

「姉ちゃんの料理が食べたいよ。」

など、犠牲になられた方へのメッセージが書かれた薪は、
京都で受け入れられなくなった為、

すでに陸前高田で迎え火として燃やされてしまったとのこと。。

高田松原の被災地の方、犠牲者の方、
被災に遭われて傷ついた心に、またもや悲しい思いをさせてしまってごめんなさい。

一人の京都市民として、そんな気持ちでいっぱいです。

                   

16日の大文字の日には、

犠牲者の方の名前やメッセージを写真撮影したものを、
別の護摩木に書き写し、その護摩木も燃やされるという事ですので、
(そんなことをする位なら、ちゃんとその物を燃やして欲しかったですが。。

その燃える火を見ながら犠牲者の方のご冥福を、静かに祈りたいと思っています。

 

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