「光回線、契約トラブル4万件 生活センター、法改正要望」(毎日新聞デジタル)の見出しが飛び込んだ。
そういえば、今年の1月、我が家にも変な電話がかかってきていた。
私の家内が対応したのだが、話の内容は以下のようなものだった。
「基本料金が今より千円ほどお安くなります。契約の変更をなさいますか?」
「安くなるなら、わざわざ電話をして『変更の手続きをなさいますか』と聞くのはおかしくありませんか?」
「ご契約者様に一軒一軒電話をかけて、確認をしてから変更を希望するご家庭だけ安くしています。」
「それでしたら電話は主人の名義ですので、明日○時に電話してください。」
その次の日、私が対応。
「昨日奥様にお話をしていましたお電話の件です」
「はい、聞いております。おたくはどちら様でしょうか?」
「○△です」
「基本料金が安くなるならしますよ」
その後、ネットのことをあれこれ質問され、光に変更する意思がない旨を伝えると、それでは安くなりません、と。(「ムッ!」)
「インターネット光の勧誘の電話だったんですか?」
「はい」と言われ、電話は終わった。
変というより悪質な電話だった。
ネットのことは伏せて、「基本料金がお安くなりますよ」と、誤解を与える勧誘の仕方。
さらに、自らを「○△です」と大手電話会社を名乗っている。おそらく委託された(?)業者と思われるが、大看板を名乗られると、お年寄りにとっては水戸黄門の葵の紋所と同じで、相手をついつい信用してしまう。
このような詐欺まがいのセールスの仕方が「光回線、契約トラブル」の大きな原因の一つだと思う。
ちょうど、私も中断していたインターネットをどこと契約しようか検討していた時期だったので、話の内容はおよそ見当はついていて、そんなことだろうと思っていた。
昨年、私も、別の会社と光の契約をしたのだが、工事をあまりにも待たされてキャンセルした。
契約の時には「お客様がお急ぎの旨を工事の方に伝えておきます」ということだったが、1か月待っても何の連絡も来なかった。工事が追いつかないのなら、毎日のようにTVで宣伝するなよ!と短気を起こしたのだった。
今思えば、契約をキャンセルして本当によかったと思っている。
以前は、ダイヤルアップのインターネットで通信速度は56kpbsと遅かったが、電話とネット代で月に2300円と安かった。調べ物やメール等はこれでも困らなかったが、ブログをし始めてからは、写真をアップするのに時間がかかり過ぎて不便は感じるようになっていた。
この頃に戸別訪問で光を勧誘に来たセールスマンに、「我が家はダイヤルアップです」と言ったら、「シーラカンスですね」と驚かれたのを思い出す。
パソコンが壊れたのを機に、ネットも光にと契約したのがさっきの待ちぼうけの話である。
その後、ネットは繋がないまま放っておいた。
ないならないで、生活できるが、自分のブログでの発信や友のブログが読めないので、やっぱりネットを繋ぐことにした。
息子に相談したところ「ネットの目的が何かだよ、光の通信速度が必要なの」とアドバイスされて、諫早ケーブルテレビのネットにすることに決めた。
通信速度は3Mだが、写真のアップも、ユーチューブ等の動画も全くストレスがない。そして何よりも料金が安い。(丁寧な工事をしてもらったが、工事費も無料。ただし2年間契約)
今回の件で、世の中は光がスタンダードのように宣伝しているが、本当に光の速度が必要なのか考えさせられた。
私が今の時代のスピードについて行けないのだと言われるのかもしれないが、それならそれでよい。(いや、むしろその通りである)
大事なのは自分の生き方と、そのための生活スタイルをしっかりと持つことである。
モノはそのための道具として自分に合ったものを選べばよいのだが、それが難しいように思われる。
情報化の時代で、あふれる情報に自分を見失い、流行に踊らされている観がある。
選ばなければならないのはモノではなく、自分の生き方である。
便利な世の中、生活のスタイルまで決めてもらわぬよう心しなければ。

春の到来を告げる「マンサク」