9月8日、今夜の月が中秋の名月だが、雲が厚くて見られそうにない。
残念だが、少しホッとしている。
月が昇ろうものなら、よもすがら月見で明日が仕事にならないかも知れないからだ。
さて、久しぶりに上山に登った。8月23日以来なので実に16日ぶりだ。
甥の結婚式で東京行きなど、仕事もプライベートも忙しくおざなりになっていた。
忙しいときこそ上山歩きが必要なのは頭では分かっているのだが…
件のユリが気になっていた。今年は花を見ることはできなかったが、みごとに実を結んでいたので安心した。まるで我が子のようなユリである。
ユリの無事を確かめた後は山頂の展望台を目指す。山頂といってもたかだか122mである。
最近、展望台に登るときはいつも緊張する。展望台に人がいるときがあるからだ。
めったに人と会うことのない夕暮れの展望台だが、人がいるとすれば若いカップルである。
普通に夕焼けの空を眺めながら愛の語らいでもしていてくれれば問題ないのだが、あられもない姿でいるときがあるからだ。そういう場面に何度か出くわしたことがある。若い二人をじゃまするようで申し訳ない。だから、展望台に登るときは緊張してしまう。わざと足音を大きくして登っているのだが…
しかし、今日は緊張しなかった。事前に私一人の上山だと確信が持てたからだ。
私に驚き、屋根や木々で羽を休めていたカラスの群れが一斉に飛び立つ様を見て、先客はいないと推理したのである。
まるで名探偵コナンのようだと自画自賛。