発行人日記

図書出版 のぶ工房の発行人の日々です。
本をつくる話、映画や博物館、美術館やコンサートの話など。

九州労災病院の展示 小倉駅AIM 「私と宇宙展」

2016年09月23日 | 物見遊山

◆九州労災病院

  北九州市小倉南区。出先にあったので寄り、ドトールコーヒーでおやつ。建物は近年建て替えられた綺麗なもの。展示があったので見る。

  労働災害と聞いて連想するのは、工場火災や事故による外傷熱傷、酸欠事故、有毒ガス関連、あとメンタル系などくらいだったが、潜水病治療に関する文書展示や、加圧装置の自動記録用紙(円形の、自動車のタコグラフのようなもの)に、ああ、そういうものもあるんだ、と思ったりした。潜水病は減圧症ともいい、海の中から浮上するとき、急な圧力の減少で体内にできた気泡が悪さをする。ほっておけば良くなる性質の病気ではなく、加圧タンクに入って海の中と同じ気圧をかけて気泡を消し、ゆっくりと減圧するのが唯一の治療ということらしい。今はもっとあちこちにある装置らしいが、昔は日本に3箇所しかなかったこともある設備だったそうで、その日本3箇所を知らなかったり、間に合わなかった人は、命を落としたり、後遺症が重くなったりしたということなのだ。潜水病といえば職業潜水士だった時代の話である。今はレジャーダイバーが気をつけなければならない病気だ。何時間も狭い閉所のタンクに入っているなど想像するだけで息苦しくなるが、そういう私のような人間は、そもそもダイビングなど怖くてやらない。

◆月の石

 翌日も小倉。時間があったので何かやってないかと検索しAIM(アジア太平洋インポートマート)で開催中の「私と宇宙展」に行く。小倉駅北のコンベンションゾーンは、行ったことなかった! 駅の北の方はいつ行ったのが最後だったか。ラフォーレがあった頃じゃないのかなと。駅の北のベンチにはメーテルが座っていて、傍らに鉄郎が立っている。そのまた近くにいるのは、キャプテン・ハーロックだ。会場へは動く歩道があってラクチンである。

 宣伝は地味であるが人はたくさん来ている。年配の方が多い。宇宙服を着た写真を撮ってもらったり(裏から顔を出すだけだけどね)映像展示を見たり、本物の月の石を眺めたりした。重力の違いをあらわすのに、1リットルのペットボトルに水を詰めて1キログラムにしたのが地球。月では、木星では、と、ペットボトルに入れたもので重さを調整し、それぞれで感じられる重力を表現してあった。理科の先生はすぐ作ってみたくなるだろうな。

 

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21世紀と中世錬金術と永久機関

2016年09月23日 | 日記

 台風が過ぎて、秋だ。上着がいる。ドラッグストアにハンドクリームリップクリームがたくさん並んでいる。

 言う前にリップクリーム秋の風     MTJ

 ◆もんじゅ廃炉について

 ところで誰のどのような期間にわたる損か得かということである。 「現政権」が「廃炉」というからには、長期あるいは不測の事態が起きたときはいうまでもないが、短期的かつ平穏にものごとが進行したにしても、よほど損なのだろうなと思う。存続で得するとしたらもんじゅから利益を得ている人々ということになり、現政権を支持していると思われるその人たちの得をもはや無視しなければならない状況なのだと察する。

 ナトリウム漏れ事故、水酸化ナトリウムでびっしり白くなった施設内部の映像を見て素人は「だめだこりゃ」と思った。最初の発表報道では、室内が劇薬まみれになってるような状況は伏されていたと記憶している。しかし大気中に金属Naのような不安定な物質が露出すれば生成するのはNaOHであることなど、高校化学の時間に寝てなければわかることだ。そんなことさえ隠蔽があったのでこの手の当局の発表は大本営発表と思ってみた方が良いということをわざわざ知らせてくれているのかなと学習したのであるが、それから廃炉方針発表まで20年以上かかった。夢の核燃料サイクルの実現は、また遠くなったのである。核融合反応は神の領域であると私は思ってる。ただ単にあんたには難しくて理解できないからだろと言われればそれまでだけどね。核燃料サイクルは「永久機関」(ピンと来なかったら画像検索してね)を思い起こさせる。「錬金術」で得られる「永久機関」と、書いてしまうと、大層懐古的である。  

 

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