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試写会「ぼくたちの家族」@一ツ橋ホール

2014-05-01 06:18:43 | 映画感想
2014/4/28、昨年の11/29が前回の試写会だったので5カ月ぶり。
実に久しぶりだ。

神保町の日本教育会館、一ツ橋ホール。

スクリーンが小さめなので、前方の方が良い。
前の数列は傾斜がないが、スクリーンが高目なので前席はそれほど気にならない。

それでもシネコンのようなスタジアム設計とは程遠く、椅子も列ごとに左右に振ってないので
前席に体格の立派な人が来ると見にくいことは間違いない。



妻夫木聡、長塚京三、原田美枝子、池松壮亮。

**

妻、玲子(原田美枝子)は、夫、克明(長塚京三)と郊外の立派な一軒家に住んでいたが、
最近ぼんやりしていたり、物忘れしたりする。

二男、俊平(池松壮亮=大学生)からは小遣いの無心があり、サラ金で金を下して持っていく。
「お母さん、最近物忘れがひどいんだよね。」
「歳のせいじゃね、物忘れくらい俺だってするし。」
「そっか。」

長男、浩介(妻夫木聡=社会人)の妻、深雪(黒川芽以)の妊娠祝いの会食の最中。
玲子はぶつぶつ独り言を言い、サボテンの名前を叫び、深雪の名前を間違える始末。

どうも調子がおかしい、認知症を疑う克明は浩介を伴って総合病院に行く。

診断の結果は脳腫瘍で余命一週間程度。
即刻入院となるが、手の施しようがなく、薬で失語症を押える程度。

その夜は克明が付き添うが、早朝から何度も浩介に電話をかけてくるなど頼りない。
俊平はお気楽に構えていてこれまた頼りにならない。
深雪は妊娠で体調が良くなく、出産後のことを考えて浩介の実家には非協力的。
会社の上司(ユースケ・サンタマリア)は心配してくれ、一応配慮はしてくれるが、
顧客のキャバクラ接待の手配と同行を押し付けてくる。

その上、俊平が書類を整理していたところ、玲子のサラ金の借金が10社300万以上あった。
さらに克明は、会社の運転資金、家のローンなど合わせて6500万円の借金。
自己破産すれば、家のローンの1200万円が連帯保証人の浩介にかかっていく。

なすすべなく日が過ぎていく。
このまま母の死を待つだけなのか。
浩介は俊平とともに「悪あがきをしてみる」ことにした。



とても丁寧な作り。
石井裕也監督は一つ一つのシーンをじっくりと作り込んでいくスタイルのようだ。
とはいってもTVドラマのように、一つのシーンで
キャストの顔を一人ずつ順番に写していくような無駄はない。

その分、暗く重い雰囲気を出すのには成功しているが、
いわゆる活劇には向いていないのではないか。
楽しい映画も撮ってほしいと思うのは私だけか。



実話に基づくらしい。
リンパ腫生検を脳でやるのか? と思ったが、脳腫瘍ではないことを確診するためなんでしょうね。
そうでなければ、開頭してすぐに「悪性リンパ腫に間違いないでしょう」と言えるはずがない。



1200万円は大金だし、自分に降りかかったらどうするか、どうなるか、は大問題だが、
あれだけ大きなうちに住んでいて、家を処分すれば少なくとも住宅ローンはおつりがくる。

もっとも事業資金だって、家屋敷その他を担保にしているだろうから、それで済むわけではない。
ただ、自己破産でチャラになるようなイメージはあまりよくない。

克明の会社、社員はどうなるんでしょうね。

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2 コメント

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クマネズミさんへ (KGR)
2014-06-07 15:49:00
>築25年ほどの家屋の資産価値はゼロ
>地価は大層低下
クラウンはボコボコでしたが、家はかなりきれいに見えましたので「価値ゼロ」は思いつきませんでした。
撮影に使った家が、設定より新しいだけかもしれませんが。

ただでも売れない郊外住宅(マイナビニュース)
http://news.mynavi.jp/news/2014/05/12/161/
なんて記事もありましたし、ローンが残るだけのこともありそうです。

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Unknown (クマネズミ)
2014-06-05 22:10:58
こんばんは。
TBをありがとうございます。
「あれだけ大きなうちに住んでいて、家を処分すれば少なくとも住宅ローンはおつりがくる」と述べておられます。
クマネズミにはよくわからないのですが、築25年ほどの家屋の資産価値はもしかしたらゼロかもしれません。
それでも、土地と一括して売却すれば、ローンの残額はおっしゃるように返済できるかもしれません。
ただ、本件は、なにしろバブル期に山梨県で購入した物件(全体5000万円ほどのうち土地代は2000万円くらいでしょうか?)であり、その後地価は大層低下していると考えられ、それの度合いによって返済できるかどうかわからないかもしれません。
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