七尾市古府町に鎮座される「能登國総社」。御祭神は『能登國式内四十三座神』と『建御名方神』。
社伝に【往古『大穴持命』を奉祀したのに始まり、『源順(みなもとのしたごう)』が、能登守のとき再建して、能登国中の式内四三座の神を勧請したという。「能登国式内等旧社記」には「惣社矢田郷古府村鎮座称惣社明神或云惣座宮。往古国府神拝之惣社也」とある。明治40年に諏訪神社を合祀した。】
総社という名から、漠然と規模の大きな神社を想像していましたが、意外なくらいこじんまりとしています。 ただ、境内の静謐さはとても心地よく、深く吸い込んだ空気はことのほか澄んで感じられました。
七尾市指定有形文化財の社殿は一間社流造・柿葺。棟札によると寛永14年(1637)の造立で、延宝2年(1673)に南側に建て替えた旨が記されています。覆屋の中なので本殿は見られませんが、拝殿の扉には「丸に桜」の神紋。
拝殿前左右より神域を守護されるのは、昭和10年(1935)4月建立の狛犬さん一対。丸い団子鼻から口に沿って耳元に流れる曲線が不思議な表情を生み出し、中々にユニークな顔立ち。目が合った瞬間、なんとも微妙な薄笑いを浮かべる阿吽の一対(笑)
注連縄が張られた御神木。
境内右手に置かれた「力石(盤持石)」。「幕末次代を最盛期として能登地方農村地域において力比べとして盤持ちや俵担ぎなどが行なわれた。当古府町では大正七年(1918)唐戸山大関となった中の戸は壱石盤(150㎏)を軽々と差し上げたと云い伝えられている。」現地説明より
「靖国英霊鎮魂の碑」。単なる忠魂碑ではなく「靖国英霊」の文字に想いがあふれ出します。 靖国=戦争賛美だと喚く愚者には、命を賭してでも・・と願った彼らの心根は決して理解できないのでしょう。守りたかったものは日本国という自らの故郷。その故郷に生き、愛する者たち、その全てです。彼らの命で贖われた平和は、決して勝者が恵んでくれたものではない事を知るべきです。
「無常観音」
参拝日:2011年10月17日