今日は昨日に続いて、安来市安来町に鎮座される「安来(やすぎ)神社」境内社の紹介。 少し急な石段を上った先に二の鳥居があり、見た目ほど古くない出雲構えの狛犬さんが神域を守護されています。
海が近いわけでもないし、特別条件が悪いとも思えませんが、なぜか全体の磨耗が酷く・・来待石の脆さは確かに理由の一つになるでしょうが、それにしても何故この子たちだけ?。
境内社群の中ではもっとも大きい「船玉(ふなたま)神社」。御祭神はおそらく乗船海上の守護神『船玉神(ふなたまのかみ)』と思われます。 江戸時代後半、中国山地で生産された鋼は北前船に積み込まれ、安来港から各地に運ばれました。 新潟の三条、福井の武生、岐阜の関、大阪の堺、兵庫の三木、いわゆる金物の主産地。「船玉神」は北前船の船主にとっても、また一般の漁師たちにとっても大切な神なのです。
海の守り神が鎮座される社、その左右より神域を守護されるのは、文政十年(1827)10月吉日建立の出雲構え狛犬さん一対。欠損が少なく、良い状態です。
「境内社:愛敬稲荷神社」。お社左右より神域を守護をされる神狐さんのお顔は、文字通り愛嬌があって器量よし。
首の撚り藁は、平田町の「宇美神社」境内社の稲荷のお狐さんにも見られました。 赤い前垂れを奉納されたお狐さんはよく見かけますが、体と一体化した撚り藁は珍しいです。
稲荷の社の横にも小さな鳥居。さらに小さな神狐が奉納されています。
境内社『武内大神・天照大御神・八幡大神』
古い出雲構えの狛犬さん。作られた年代は不明ですが、それにしても時の流れは神の獣をこんなにも優しく変えるのですね。幼い頃にとっても大事にしていたぬいぐるみを思い出してしまいました。
「境内社:清正公(せいしょうこう)」。御祭神は『加藤清正公』。
他の境内社とはかなり離れた岩の上に鎮座されている高見の境内社。見上げての参拝。
境内社・荒神と御幣
参拝日:2011年5月20日