富津市萩生・竹山地内に、我が国最初の「ヒカリモ」の発見地とされる黄金の井戸があります。二度目の千葉県訪問では、是非とも自分の目で見たいと思っていた場所なので、念願が叶いました。
「黄金井戸」の鳥居を挟んで左右には「大日堂」と「龍神堂」、何故か新しい恵比寿像も・・・。
お堂や洞窟の周囲には沢山の石仏が奉納されており、見れば崖のそこかしこにも点在しています。 洞窟内には弁財天が祀られているという事なので、昔は何処かの寺院の境内だったのかもしれません。
「竹岡のヒカリモ発生地」は高さ約3m・奥行10mの海食洞で、洞窟内には弁財天の祠があります。 かっては直ぐ近くまでが海だったようで、この洞窟も海の波風によって作られたと云われています。
ところで弁財天の祠の横に奉納されていたこの像は一体何を表しているものでしょうか? 水をつかさどると言う事で龍神信仰とも対をなす事が多いのですが、龍神とも思えません。考えられるとしたら、倶利伽羅竜王(くりからりゅうおう)かな・・
疑問はさておき、「ヒカリモ」は洞穴などの水溜りに群生し、外光を反射して黄金色に輝く藻の一種です。 一個の単位は顕微鏡でないと見えないと言う事ですから、まさにこの状態は大群生と言えます。
洞窟内の水深は約70センチなので、水溜りと言うよりもやはり井戸の方が似合いそう。
このヒカリモが更に黄金色に輝くのは4~5月頃、鮮やかな黄金色が水面一杯に広がるそうです。 私たちが来た3月では小金色とは言い難いですが、それでも全体がかなり黄みを帯びていました。
説明版に寄ると【「竹岡のヒカリモ発生地」のように毎年多量に発生する所は他になく、我が国最初の発見地として、指定基準「池泉等の珍奇な微生物等の生ずる地域」に該当し、昭和3年(1928年)11月30日、国指定天然記念物に指定されました。】とあります。
何にせよ、世の中にはまだまだ見たことも無い不思議なものが一杯有ると再認識させられました。
訪問日:2019年3月5日
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