銚子市馬場町、飯沼観音に隣接して鎮座される「金毘羅神社」。御祭神は『大物主神』。 海上交通の守り神として信仰されており、漁師、船員など海事関係者の崇敬を集めています。
社殿は鮮やかな朱で彩られており、おそらく飯沼の観音堂や仁王門と同じ時期の建立ではないかと思われます。
唐破風の懸魚には、金色の雲間に遊ぶ銀色の「翼竜」。その鋭い眼光も力強く広げられた翼も、見事に朱に映えて鮮やか。
金色の木鼻の獅子は、それぞれが満開と蕾の牡丹を口にくわえ、参拝者を出迎えてくれます。本来、派手に塗られた彫刻と言うのは好みでは有りませんが、ここはちょっと別😊
鮮やかな朱塗りの社殿を守護されるのは、金比羅様の御神宝を持った江戸流れの狛犬さん一対。 吽形さんの手の下にあるのは、風を自在に操る事ができるという「天狗の羽団扇」。「金刀比羅宮」と「天狗の羽団扇」・・何かの判じ物のようですが、意外とそうでもありません。
その昔、四国の「金刀比羅宮」には、時折天狗が現れるという言い伝えがありました。昔から海上交通にとって風は非常に重要なものであり、しかし、またこれ以上ない恐ろしいものでした。海上の守り神である「金刀比羅さん」には、風を自在に操る天狗の存在は必須だったのでしょう。
阿形さんの前足の下には・・これは多分天狗さんの持ち物の一つの「ほら貝」。 吽形さんが「天狗の羽団扇」なので、対の阿形さんには天狗の「ほら貝」を持たせたのかも😅
天狗さんはしばしば山伏の姿で人間界に姿を現しますが、山伏と言えば「ほら貝」は必須&テッパン😊
奉納された石灯籠には「馿(馬偏に丘かも)廻船」「漁業組合」の文字。 日本屈指の年間水揚量を誇る銚子。「金刀比羅さん」は漁業の神様の代名詞でもあるのです。
参拝日:2014年5月18日&2019年3月12日
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます