松江市大庭町に鎮座される「神魂(かもす)神社」。御祭神は『伊弉冊大神・伊弉諾大神』。
天保4年の『出雲神社巡拝記』にも詳述される「出雲国意宇(おう)六社」の一つ。 いずれも「出雲国造家」と所縁の深い神社で、「六社さん」と呼ばれ崇敬されています。
深い緑に包まれた石畳の参道はこの上なく心地よく、神秘の内側へと誘うように続きます。 足の自信のない身には決して優しい参道とはいえませんが、不思議と気持ちは軽やか。
社伝に【『天穂日命』がこの地に天降って創建したものと伝えられる。文献における初見は承元2年(1208)の鎌倉将軍下文であり、実際の創建は平安時代中期以降とみられている。】。本殿は、現存する最古の大社造建造物として、昭和27年3月に国宝に指定。
巨大な自然石を積み上げた石段、その向こうに広がる神域は何故か空気の色まで違って見えます。 古代出雲の中心地であったこの地には、いまだ神々の息吹が残されているのかもしれません。
本殿の向かって左手にある末社「貴布祢稲荷両神社」。天正11年建立の社殿は、山陰地方には珍しい二間社流造。 桃山時代の建築様式を伝える建物として、国重要文化財の指定。
神域を守護されるのは、この上ないほど優しい眼差しを参拝者に投げかける神狐さん一対。 ああ・・本当に出雲の神狐はお優しい・・
参拝を終えて手水舎の水の冷たさにホッと一息。
もう少し早い季節であれば、参道は満開の桜で彩られていただろうね・・・風に乗って散る花びらは、きっとどんな芸術作品よりも美しいに違いない。
参拝日:2011年5月18日
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「出雲国意宇(おう)六社」
「松江市大庭町:神魂(かもす)神社」・「松江市佐草町:八重垣(やえがき )神社 」・「松江市山代町:真名井(まない )神社 」・「松江市大草町:六所 (ろくしょ)神社 」・「松江市八雲町:熊野 (くまの )大社」・「松江市東出雲町:揖夜(いや)神社 」
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