~CMを見ながら考えてみませんか?~
10月15日(木) メイプル小ホール 10時~12時
ジェンダー(Gender)とは、生物学的な性別を示すセックス(sex)に対し、社会や文化によって身につけた社会的性別のことです。
1989年~2000年までのCMが描いてきた、女性像・男性像・子ども像の性別役割分業意識として、「男は仕事、女は家庭」というメッセージが込められていました。
・家事は女の役目・・・衣・食・住・健康管理などのCMは女が主役
・仕事は男の役目・・・強壮剤・財産・保険などのCMは男が主役
性役割意識として、「女らしさ、男らしさ」のイメージの氾濫として、
・女は若くて、美しいことが価値である
・男はたくましく、仕事で業績をあげることが価値である
・女の子はやさしく、お母さん役割(気配り、見守る)をする存在
・男の子は腕白で、母親によって世話人される存在
として、描かれていました。
ところが、2003年男女共同参画局「男女共同参画の視点からの『公的広報の手引き』の視点」の中で表現上の留意点として以下の5点が挙げられています。
①男女いずれかに偏った表現になっていませんか?
・サラリーマンのための制度→会社員のための制度
②性別によってイメージを固定化した表現になっていませんか?
・男はネクタイ、女はエプロンなどと性別役割分担を強調しない
③男女を対等な関係で描いていますか?
・男がいつもリーダーのように描かない
④男女で異なった表現を使っていませんか?
・必要以上に「女性冠詞」をつけない、男女の呼称の区別は必要か
⑤女性をむやみに"アイキャッチャー(目を引く道具)"にしていませんか?
・内容とは関係なく、女性の姿や体の一部を使わない
この手引きが挙げられた2003年以降、CMが変化してきました。
2003年以前は腕白な男の子がスポーツをして汚れた洋服をエプロンをしたお母さんが洗濯していたのが、2003年以降はお母さんだけでなく、男の人が洗濯をしているものも増加しました。
また、仕事をするのはお父さんだけでなく、お母さんも仕事をし、料理や洗濯、後片付けをするお父さんの姿を描いているCMも増加してきました。
子どもたちにとって、CMは非常に影響力をもたらすものであります。ジェンダーを見抜く目を養うことが必要になってきます。
子どもと一緒にCMを見ながら、色々と話し合い、コミュニケーションをはかるのもいいかもしれませんね。